伯爵令嬢にして、ホームズの姪(母の兄がホームズ)と言う設定のクリスティ・クリスタル・マーガレット・ホープが、名探偵役となって、事件を解き明かすこのシリーズ。なお、作中での事件は、ホームズシリーズに出てきた事件がモチーフになっており、それにクリスティが絡んでいく形だ。ちなみに、クリスティが伯爵令嬢なのは、父親がホープが現在は伯爵だからだが、彼は公爵家の跡継ぎなので、公爵令嬢にアップデートすることはほぼ決まっている。
この作品は「シャーロック・ホームズ」のシリーズをモチーフにしており、この2巻のモチーフになっているのは、The Adventure of the Sussex Vampire(サセックスの吸血鬼)とThe Adventure of the Dancing Men(踊る人形)の二つだ。前者では、ミナ・ツェペッシュという本物のバンパイアが出てくる。そう、環望さんの「ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド」に出てくるバンパイアの姫だ。なんとクリスティは、ミナと友達になってしまう。
そして、事故によりクリスティが瀕死になった時、自分の血を与えて助けるのだ。ちなみに、ミナの血をもらっても、バンパイアにはならないらしい。ただ病気にもならないし、怪我の治りも異常に早くなってものすごく長生きするらしい。なお、巻末には、永遠に生きるバンパイアのミナとクリスティのひ孫との対面シーンが環さんとの共作で描かれている。
このシリーズ、すっかりはまってしまった。続編のクリスティ・ロンドンマッシブも併せて読めば、美幼女から美少女に、伯爵令嬢から公爵令嬢にステップアップしたクリスティにも会える。
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