この作品は、1960年8月から2年半にわたり、当時集英社から発行されていた「少年ブック」に連載されていたものだ。昭和で言えば30年代の真ん中以降である。さすがに今読むと、今の洗練された漫画に比べると、素朴な感じの絵柄に時代を感じさせるが、確かに昔の漫画はこんな感じだったよなと、懐かしさを感じてしまう。内容は、自衛隊と、謎の組織SEA-X団との戦いを描いたものだ。主人公は、自衛隊の秋月三佐の弟の秋月健太郎。この巻には歳は出てこないが、どう見ても小学校高学年から中学生に見える。
しかし、子供が銃を撃ったり、怪しげなロボットが出て来たりと、今だったら異世界ものでない限りは、絶対にありえないシーンもある。そういえば、昔は子供が銃をぶっ放すような話が結構あった。それに、ロボットのデザインも素朴で、今だったら担当編集が絶対にOKを出さないだろうなという感じである。でも、昔の子供は、喜んで読んでいたんだよな。つまり、昔の子供はそれほどスレてなかったということか。
最近の洗練された絵柄に慣れた人には、かなりの違和感があるとは思うが、昔のレトロな絵柄が好きな人には結構合うのではないかと思う。
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