これは、秋芳洞から流れ出している稲川。もうすっかり冬景色である。右側が黒くなっているのは、おそらく無意識に指がかかっていたんだろうと思う。まあ、ご愛敬ということで・・・。
これは、秋芳洞から流れ出している稲川。もうすっかり冬景色である。右側が黒くなっているのは、おそらく無意識に指がかかっていたんだろうと思う。まあ、ご愛敬ということで・・・。
ある日、平次の下を石津右門、大垣伊右衛門という二人の侍が訪ねてきた。右門は、奥州にある、さる大藩の国家老で、右衛門は、江戸の留守居役ということである。
去年の大嵐で、城の石垣や天守などが大破したのでその修理をすることにしたのだが、そのためには絵図面を引いて公儀の許可を受けないと謀反とみなされるかもしれないという。
この絵図面を引いたのが、江戸は神田末広町に住む柏木藤兵衛という有名な城大工の棟梁。城の修復を公儀に願い出ようとした前の日、藤兵衛が、自分の引いた絵図面の中に気に入らないところがあるからと、この図面を借りだしたという。
ところがこの絵図面が、違う絵図面と入れ替わっており、おまけに城の修理を籠城の用意だとして、謀反の企てがあると公儀に訴えるとの投げ文があった。
この事件で、藤兵衛は自害してしまい、困った侍たちは平次に知恵を借りに来たというわけだ。
もちろん三輪の万七の誤認逮捕もあるし、平次が景気よく銭を投げる場面もある。
結局は恋に狂ったバカな娘と妾狂いで参勤交代を行おうとしない殿様が悪いのだが、平次の心には寒々としたものが残ったようだ。
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