チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

かにスフレ

2014年03月08日 | 料理

小雨、14度、93%

 カニ缶を開けると、プッと臭い匂いがします。ほんの一瞬です。それを、サラダに入れて食べても、もう匂いはしません。開けたその一瞬だけのことです。つまり、主婦の私しか知りません。このカニ缶、香港で買ったもの、メーカーはイギリスあり、地元のメーカーもありますが、かにの出所はタイやベトナムです。きっと加工工程が違うのかもしれません。そんなわけで、我が家のカニ缶、主人が、気が付けば日本から持って帰って来てくれます。 

 ここ香港、かに料理も豊富です。地元のかにも年中ありますし、上海がににいたっては、本場よりおいしいかにが食べられるともいわれています。聞くところに因ると、この上海がにが一番美味しいのは東京だそうです。お金の集まるところに、美味しいものも集まるのだとか。でも、生きたかにを自宅で料理するのは、勇気がいります。たとえば、お湯に入れるとき、じっとこちらをあの目で見てます。切なくなる瞬間です。カニ缶なら手間もなく、あの辛い瞬間も経験せずに済みます。

 サラダに入れても、芙蓉蟹にしても、クリームコロッケだってすぐに作れます。ところが私が好きなのは、かにのスフレ。クリームコロッケと違うところは、泡たてた卵を混ぜて、オーブンで蒸し焼きにすることです。

 硬めのホワイトソースではなく、柔らかめのホワイトソースにかにとマッシュルーム残り物のチーズを加えて、そこに、フカフカの卵白のメレンゲを入れてオーブンへ。面倒なようですが、意外に、ここまではそんなに手間もかかりません。この料理自体手間がかからないのですが、肝心なのは、焼き上がったらすぐに食べなくてはならないということです。オーブンから出すや、みるみるうちに萎んでしまうスフレです。

  スプーンを差し込むと、ふにゃふにゃと萎んでしまいました。これは、面白い瞬間です。それで、昨晩などは主人に、家に着く30分前には連絡を入れてくれるよう頼んだ程、この、オーブンから出す瞬間に気を使います。

 スフレは冷たいものも、甘いものも、こうした料理も卵白のメレンゲのおかげで、フワフワと膨らみます。

 もう30年以上前のこと、スフレというものが食べたくて、当時出来たばかりの麻布の裏道にあったスフレ屋に、小さい息子の手を曵いて行きました。デザートのスフレしか作っていませんでした。注文して作り始めます。オーブンに入れている間待っていなければなりません。やっと出て来たスフレは、すぐに食べなくてはなりません。もちろん、お持ち帰りなんて絶対に出来ないスフレです。あのお店はきっと、永くは続かなかったのではないでしょうか。

 日本のカニ缶、メーカーやお値段で随分中身が違います。かには卵やクリームと出会うと、優しく味を引き立て合うようです。まだまだ、日本のカニ缶ストックがあります。さて次は、アボガドとあわせてパスタにしようか?この小さな頭の中は、食べ物のことで一杯です。

コメント (2)
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