曇、15度、77%
一昨日の晩、大陸からの季節風が吹きました。日中25度を超えていた気温が、一気に下がります。しかも細かい雨混じりの風でした。3月に入ると、香港の木木は次第に葉を落とします。秋にはほとんど見られない現象です。この季節風のおかげで、一斉に葉を散らしてしまいました。
朝の散歩のとき、吹き寄せられた落ち葉がここかしこに見られます。しかも、まだ風があるので、大きな葉が道を舞う音は、静かな朝の空気を揺るがします。この枯れ葉の音を聞くと、肌寒くとも春の訪れを感じます。秋でなくて、春の落ち葉です。もちろん日本も春に落葉する木があります。香港の春の落葉は、秋口の落葉が少ないので、殊更に目に留ります。大きな音をあげて舞う落ち葉。
そして、意外にもこの落ち葉に気付く人が少ないのも事実です。というのが、香港の道路は早いところでは、7時前から清掃が始まります。大きいな竹箒は、いつもの倍以上ある落ち葉をかき集めてしまいます。落ち葉に会う、落ち葉の音を聞く、これも、早朝ならではの楽しみのひとつです。
後数日、この冷え込みが続きます。もう一度、暖かさが戻って来たら、今度は柔らかな緑の芽が一遍に木木を彩ります。よく見ると、裸になった枝には、大きな新芽が硬く付いています。 この時期の霞んだ山の斜面には、香港桜などと日本人が呼んでいるブーへニアが、山桜のようにほんのりとピンクに山を染めます。ポツポツと新芽は開くのではなく、あらっと思ったら緑の木に変身します。あと幾晩寝るとあの新緑に今年もようこそって、声をかけることが出来るでしょうか。