晴れ、11度、27%
先月、日本にちょっとした物を注文しました。香港まで配送してくれるそうです。通常、EMSなら日本を出た翌日には我が家に到着します。便利になりました。しかも、追跡調査、今荷物が何処にあるかも分かります。ところがこの注文した品物、日本を出てから行方が分からなくなりました。日本側からも調べてもらいます。税関や飛行会社まで調べるのだそうです。昨日の朝、PCを開けると注文した店からのメールが入っています。非常に珍しいケースで、完全に行方知れずになったそうです。「亡失」というのだそうです。一点もののそれはもう手に入れることが出来ません。非常にがっかりでした。荷物の行方不明、手紙の遅配、そんなこと、実はこれだけ長く海外にいますから当然になっています。友人からの手紙が、ベトナム経由で2ヶ月後にやって来たことも、私がインドから出したクリスマスカードが年明けて、2月に日本に届いたこともありました。まあ、いろんなことが起こります。
ちょっとがっかりしていると、ドアのベルが鳴ります。覗き穴には、いつもの郵便屋さん。あれ!見つかったのかしら、とドアを開けます。それにしては大きな箱です。差出人は京都の若い友人からでした。
荷物をいただくと、台所に駆け込みはさみを片手に、その場で箱を開けます。箱に入った物を開けるのは、どんな時でも嬉しいものです。モモさんもウロウロ。
この送り主の彼女、生粋の京都の方です。贈り物を頂戴すると、いつも、細々とした心遣いが感じられます。しかも、田舎育ちの私には、あれ?何だろうという物も箱の中に潜んでいます。包みも京都ならではのもの、一つ一つ出していると、モモさん、どこかに行ってしまいました。いつもなら、辛抱強く私の側にいるのですが。はいはい、分かりました。食べ物の匂いではなく、お香の香りです。そういえば昨年もお正月用にお香をいただきました。一袋、京都の動物園のゴリラのラーメンが、笑いを誘います。
土地土地、家々によってお正月の支度は違います。しかも、次第にお正月のお支度も以前程きっちり守る家も少なくなっています。お商売をなさっている家は、どちらかというとお正月のしきたりを代々受け継いで行かれています。この荷物一つ一つお見せしたいのですが、あまりにもたくさんで。
京都にはこんなお正月迎えがあるのだと初めて知ったのが、はし本の宝船。元旦の晩に枕の下に置いて休むと、宝船がいい初夢を運んできてくれるのだそうです。これも、香のいい香りです。
檜の板に焼き印で松竹梅が捺されたものが数枚入っています。はて、お正月のコースターかな?と思えば、ちゃんと書き添えていてくれます。檜の香りを楽しむために、お風呂にでも浮かべてくださいと。
私は、目下、クリスマスもお正月もなく家から出ずに、チクチクと励んでいます。お正月のお茶も、干菓子の準備もおかげで調いました。初夢の準備まで用意してもらいました。
今、世界中の空をこうして皆の思いが飛び交っているのでしょうね。ありがたく頂きます。