チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

ファビエラ王妃と美智子妃殿下

2014年12月14日 | 日々のこと

晴れ、14度、64%

 ベルギーのファビエラ王妃がお亡くなりになったのを知ったのは、日本から香港に戻った今月のはじめでした。昨日の新聞で、ファビエラ王妃の葬儀が12日に行われ、美智子妃殿下がご出席なさったことを知りました。しかも、美智子妃殿下お一人です。美智子妃殿下お一人で海外のご葬儀に出席なさるということは、初めてのことだとも書かれていました。この新聞記事の見出しを見た時、あっと声を出しました。

 ベルギーのファビエラ王妃は、ご結婚前には子供の為の本を書いていました。日本でも刊行されましたが、大きな出版社からではありません。熱心なカソリック信者のファビエラ王妃らしくカソリックの教会の出版社を通じて作られた本は、やはり、教会の購買部で売られていました。いったいどのくらいの本を書かれたのかは、私は知りません。「ファビエラ王妃の12の童話」と題された薄い2冊に分かれた本を私は持っています。

 私の母はクリスチャンでした。この私も、幼児洗礼を受けています。今も、洗礼を受けた福岡市の中心部の教会には、この2冊の本を母が求めた教会の購買店が道に面してあります。いつこの本を母が求めたかは知りません。本の奥付を見れば分かるでしょうが、この2冊の本は、日本の家の本棚にあります。私は字を読めるようになったのが非常に遅くて、ずっと本は人に読んでもらっていました、絵本なら絵でお話が解りますが、字の多い本は自分からは開かなかったそうです。「ファビエラ王妃の12の童話」は、絵はほんの少しです。私の記憶にはありませんが、母か家の者誰かが、読んで聞かせてくれたのだと思います。

 私は小さいときから、かたつむりが好きです。皆さんギョッとなさいますが、小さい頃は、半袖の腕にかたつむりを這わせていました。にゅるにゅるです。這ったあとには、白く粘液が残ります。角のように出た目も可愛い。このかたつむり好きの一番の理由は、ファビエラ王妃のお話です。かたつむりとナメクジの兄弟の話です。この話が好きで好きで、何度も何度も読んでもらいました。

 美智子妃殿下も子供の為のご本を出されています。王室同士のお付き合いが深かったとニュースでは報じていますが、美智子妃殿下が単身でご葬儀に向かわれたお気持ちが、いたいように伝わってきます。お元気な頃は、ファビエラ王妃、美智子さまの間でどんな童話の会話がなされたのでしょうか。子供の為の本、童話といわれるものは、決して小さい子供向けの本という意味ではありません。大人が読んでも身に沁みる本です。

 昨夕のニュースでは、美智子妃殿下のファビエラ王妃ご葬儀での姿が報じられました。その美しいお姿に思わず涙が出ます。80歳を過ぎられ、お体調も思わしくないと聞きます。そんな美智子さまが、お一人で寒波のベルギーに向かわれる程、ファビエラ王妃への思いが深かったのだとお察します。

 ファビエラ王妃のご冥福を祈ります。そして、日本の誇れる美智子妃殿下に感謝いたします。

 

コメント (2)
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