曇、23度、72%
お菓子を作り始めて40年近くなります。ここ10年ほど、市販のお菓子のサイズが小さくなりました。ホールのケーキは以前でしたら21センチ径もの大きさが主流だったのに今では16センチほどになっています。糖分を取らない健康志向なのかもしれません。サイズダウンしたお菓子はスタイリッシュに見えます。ガラスケースの中で可愛く見えます。
先日、友人が福岡の美味しいお菓子屋さんのウィークエンドケーキを手土産に来てくれました。「箱の中マカロンかしら、それにしては高さがあるなあ。」と開けると細長いフォンダンがけの焼きっぱなしケーキが出て来ました。パウンド型もこんな細いものがあるのだと初めて知りました。
丸いお菓子の焼き型の大きなサイズは、香港からの引っ越しの時処分しました。クグロフ型も大きなものは捨てました。みんな40年来の付き合いでしたが、世の中の小ぶりなケーキへの移行、家族だって基本主人と二人です。パウンド型は普通の容量でやや縦長と一般的なものを持っています。この型でパウンドケーキを焼くときは卵もお砂糖も粉もバターも全部200グラムで作ります。
先月上京した折に合羽橋に足を伸ばしました。もちろんお目当は小ぶりなパウンド型です。合羽橋では昔からお菓子屋さんが特注した菓子型が時々売られています。我が家のプルマン型は当時のタカキベイカリー、アンデルセンのものです。小ぶりなパウンド型はやはり希少、やっと見つけました。 右が従来の普通のパウンド型です。左は小ぶりで縦長の新しく求めた型です。長さがこの半分の物もありました。お値段が高いなと思いますが、エイとばかりに2つ求めました。
家に帰り、容積を比較すると大きなパウンド型の丁度半分です。 生地を仕込む量の割り出しする手間が省けました。こうして普通のパウンドケーキにイチジクやナッツを入れて焼いてみました。1本は香港に戻る主人の荷物にもう1本は友人に送りました。荷物を開けて友人は普通のパウンドケーキには見えなかったそうです。型一つ、大きさ一つで印象が変わります。もう菓子型は増やさないと心に決めていたのに買ってしまいました。スリムになったパウンドケーキ、嬉しいのであちこちに送ろうと思っています。