曇、23度、82%
昼間30度近くまで気温が上がっても、空気の匂いは夏のそれとは違います。すっかり秋の匂いです。9月もまだ半ばだというのに、新米をいただきました。ご親戚の田んぼから獲れたつきたての新米です。主人の帰りを待ってから初物をと思いましたが、少しだけ先に炊きました。
土鍋の蓋を取ると、お米粒が笑っているようにピカピカです。一粒一粒が立っているようです。 おかずは高野豆腐のお味噌汁に北海道の生鮭を焼きました。ご飯とお味噌汁、やはり日本人にとっては最高の組み合わせです。しみじみと美味しいなあと思います。
食後には、これまた頂戴ものの柿のお菓子です。箱から取り出すと、まるで、干し柿そのもの。 大分県の耶馬渓にあるお菓子屋さんの「花柿」というお菓子です。このお菓子屋さんは、干し柿を薄く幾重にも重ねて巻いたお菓子が有名で、耶馬渓というと子供の頃馴染んだそのお菓子を思い出します。
干し柿そのままに見えるこのお菓子、切って見ると、中に白あんが顔を覗かせます。干し柿に手亡の白大豆の餡が抱かれています。そして、うっすらと小豆の餡が柿全体を覆っているという代物です。干し柿の持つ甘さや香りを損ねない餡の量と甘さです。干し柿だけを食べたようなくどさがないお菓子です。日本茶ではなく、主人が持ち帰ってくれた中国茶を淹れました。
新米のご飯、柿のお菓子、秋の澄んだ高い空を見上げながら30年ぶりの日本の秋を心から感じます。