こんばんわ。
いや~、寒いっすなぁ。秋というより冬を感じさせるような寒さに感じます。
先週は1週間がすごく長く感じられたのに、休みの2日間は何もしなかったけどあっという間に終わってしまいました・・・もう1日休みたい。
今日は鉄道写真ではありません。道具のお話し。
道具ならは本来は別館の「マル鉄コレクション館」でご紹介するものですが、さすがにこれは現物を持っているわけではありませんので、こちらで写真を紹介いたします。
これを見て、一発で何か判ってしまう人は相当なマニアか知識人でしょうね。使ったことがある人なら、もちろん「懐かしいぃ~」ってところでしょう。
「動車てこ」って言いまして、貨車を移動させるときに使う道具です。
通常、構内での貨車の入換は必ず動力を用いますので、切り離したり連結をするのに人間が押して動かす必要はありません。
しかし、動力車を持たない駅や何らかの都合で動力車を使えない場合でも、なんとか貨車を動かさなければならないこともあります。
私が勤務していた大宮操車場。ハンプ入換も基本的には動力車で坂を押し上げ、下り坂を転がってくる勢いで連結が行われますので、原則は人が貨車を押すことはありません。
しかし、当て込みを行った際に失敗すると、当てられた貨車だけ勢い良く前に飛び出し、当てた貨車が「ピタッ!」っとその場に止まってしまうことが良くあります。
この場合、次にまた当て込む貨車がくればそれに頼ることもできますが、入換がここで終わってしまうと、機関車はとっとと逃げてしまいますので、人間がなんとかしなくてはいけません。(哀)
空車の2軸貨車や緩急車くらいなら、1人の職員が力を入れれば動くことさえありますし、ホキ2200や空車のコキ50000などは走り装置が非常に滑らかなので、下手すればブレーキを外しただけで勝手に動くことさえあります。
ただし、動きの悪い2軸貨車など、貨物を積載していたら、通常は押しても動きません。
ここで登場するのが「動車てこ」です。
要は、てこの原理により、貨車を持ち上げるように横にずらして動きに変え、動き出したら人間が押して勢いを付けるということですね。
これを図にするとこんな感じです。
もう25年以上も昔なので、寸法とかの感覚を忘れてしまったのですが、大体、長さが1.5m~1.8mくらいだったように思います。
支点から作用点までの長さも、大体5cmくらいしかなかったような。ですから、50kgの力で力点を押せば、30倍以上の力で横にずらす力が生まれると言うことですね。
これによって、軽いものや走り装置が良い貨車ならば、3両でも1度に動かすことが出来ます。また、何両も止めてしまったときは、1両を逆方向に移動させてからまた元の方向へと動かし、当て込みを行うことで全体を動かす、というようなテクニックもありました。
そうは言っても、あくまでも付け焼刃な道具でありますので、例えば走り装置が良くない50t級のタンク車など、1両でも動かせないことがあります。「動車てこ」を車輪と線路に差したまま、全体重を掛けたら身体が持ち上がったまま・・・なんて無様な経験もありましたね(笑)。
今では動力車入換が原則となってしまいましたので、このような道具も殆ど現存しなくなっているかもしれません。それとも、不連結の際の応急用として、操車場では常備しているかもしれませんね。
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いや~、寒いっすなぁ。秋というより冬を感じさせるような寒さに感じます。
先週は1週間がすごく長く感じられたのに、休みの2日間は何もしなかったけどあっという間に終わってしまいました・・・もう1日休みたい。
今日は鉄道写真ではありません。道具のお話し。
道具ならは本来は別館の「マル鉄コレクション館」でご紹介するものですが、さすがにこれは現物を持っているわけではありませんので、こちらで写真を紹介いたします。
これを見て、一発で何か判ってしまう人は相当なマニアか知識人でしょうね。使ったことがある人なら、もちろん「懐かしいぃ~」ってところでしょう。
「動車てこ」って言いまして、貨車を移動させるときに使う道具です。
通常、構内での貨車の入換は必ず動力を用いますので、切り離したり連結をするのに人間が押して動かす必要はありません。
しかし、動力車を持たない駅や何らかの都合で動力車を使えない場合でも、なんとか貨車を動かさなければならないこともあります。
私が勤務していた大宮操車場。ハンプ入換も基本的には動力車で坂を押し上げ、下り坂を転がってくる勢いで連結が行われますので、原則は人が貨車を押すことはありません。
しかし、当て込みを行った際に失敗すると、当てられた貨車だけ勢い良く前に飛び出し、当てた貨車が「ピタッ!」っとその場に止まってしまうことが良くあります。
この場合、次にまた当て込む貨車がくればそれに頼ることもできますが、入換がここで終わってしまうと、機関車はとっとと逃げてしまいますので、人間がなんとかしなくてはいけません。(哀)
空車の2軸貨車や緩急車くらいなら、1人の職員が力を入れれば動くことさえありますし、ホキ2200や空車のコキ50000などは走り装置が非常に滑らかなので、下手すればブレーキを外しただけで勝手に動くことさえあります。
ただし、動きの悪い2軸貨車など、貨物を積載していたら、通常は押しても動きません。
ここで登場するのが「動車てこ」です。
要は、てこの原理により、貨車を持ち上げるように横にずらして動きに変え、動き出したら人間が押して勢いを付けるということですね。
これを図にするとこんな感じです。
もう25年以上も昔なので、寸法とかの感覚を忘れてしまったのですが、大体、長さが1.5m~1.8mくらいだったように思います。
支点から作用点までの長さも、大体5cmくらいしかなかったような。ですから、50kgの力で力点を押せば、30倍以上の力で横にずらす力が生まれると言うことですね。
これによって、軽いものや走り装置が良い貨車ならば、3両でも1度に動かすことが出来ます。また、何両も止めてしまったときは、1両を逆方向に移動させてからまた元の方向へと動かし、当て込みを行うことで全体を動かす、というようなテクニックもありました。
そうは言っても、あくまでも付け焼刃な道具でありますので、例えば走り装置が良くない50t級のタンク車など、1両でも動かせないことがあります。「動車てこ」を車輪と線路に差したまま、全体重を掛けたら身体が持ち上がったまま・・・なんて無様な経験もありましたね(笑)。
今では動力車入換が原則となってしまいましたので、このような道具も殆ど現存しなくなっているかもしれません。それとも、不連結の際の応急用として、操車場では常備しているかもしれませんね。
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これは固定編成の中間車を増結したりするときに、棒連結器で組み込む場合には「あと数ミリ」という移動が必要でした。
使い方は全く同じ原理です。
だいたい居合わせた連結器担当以外の社員も動員され、みんなで押して車両を移動しますが、起動時と最後の微調整はバールの出番でした。
バールですか?先端の厚みが違うだけで、役割はいっしょですね。
電車ではぶつける訳にはいかないので、連結は慎重なんでしょうね。貨車の場合はある意味動かしたあとにぶつけるのが常套手段なので、スピードが出るまで遠慮なく押します。
てこでも動かない・・・と(泣)が入った上に、先輩に怒られます。
ものすごく重いモノで動かせるということが、撮っても感動的でした。
「機関車がとっとと逃げてしまう」・・・爆笑。
おっしゃるとおり、冬はまるで氷のように冷えています。まあ、軍手はしていますが、外自体が既に寒いので、動でもよくなりますね。
それよりも、雪の日が大変です。雪の抵抗で貨車が止まりやすくなっちゃうんですが、雪に埋まってしまうと、このてこ棒がどこに埋まっているのかわからなくなっちゃって(笑)。
当時の貨車販売ですが、ワム8よりも直ぐに廃車となる黒屋根貨車を重点に売っていましたので、地方などでもワム8よりワム6、ワム7、ワラ1が多く見られたと思います。今は比較的にコンテナのお古が多いようですね。輸送が楽ですから。
学校ではテコ以外にも、滑車と言うのを習ったと思います。原理は違いますが、少ない力で大きなものを動かすと言う点では同じですね。
でも、ここまで比の違うテコって、これぐらいしかないかもしれないですね(笑)。
ある意味、失敗すると危険な感じです。泥臭い話ですが、生命保険の掛け率も普通のサラリーマンとは違ってたんですかね。
空車なら1人でも動かせるものはありますね。でも、走り装置が滑らかでないと、3人くらい必要になってしまいますかな。例えばタキ1900なんて最悪動きが悪いので、実入りだと20人で押しても動かないかもしれません。それを考えると、機関車って凄いですよね。
ちなみに、保険料は一般と変わらないようです。国鉄だと団体扱いだったので、むしろ多少安かったようです。
バールは私が勤務していた刈谷駅でも積込み線に2箇所ほど転がっていました
もちろん正規の道具ではなく現地で作った代物です
架線柱が扉のところに来て積み込めないときに移動させるときとか荷扱いの業者さんが使っていましたね
まったく平らな駅ってあまりないですからおっしゃる通りコロ軸のなどはてブレーキを緩めるだけで転がりだしました
ご無沙汰です。
途中駅では動力車が常備されていないケースが多いでしょうから、むしろこのような道具が必需品になっていたかもしれませんね。
これは製品として販売されているものではないでしょうから、おそらく工場の金属職場で手作り的に作っていたのではないでしょうか?
大宮操車場でも、それぞれが少しずつ個性があったように記憶していますよ。