こんばんわ。
昨日、機会があって、国鉄時代の私の履歴書を見ました。それによると、何と、高校卒業の年、昭和57年4月1日を待たずして、2月16日から臨時雇用員として採用されたことになっています。
これは、当時わが母校から東京三局(東京北・東京西・東京南鉄道管理局)だけで144名もの大量な人数が採用となったため、おそらく研修手配の関係でしょう、早めに関東鉄道学園に入所するためだったと思われます。
鉄道学園での勉強は2~3週間程度で、既に私は大宮操車場に研修生として配置されていました。もちろん、採用予定の各操車場や駅へ散らばっていった同級生たちも居ました。
それはさておき、大宮操車場では正式な職員の配置ではないため、指導助役のもと、貨車の入換のノウハウや安全指導を受けます。しかし、必ずしも入換作業の研修ばかり出来るわけもないので、時に別作業を与えられたこともありました。そこで一番印象に残っているのが「カンテラ磨き」です。
私の知っている限りでは、鉄道用語で「カンテラ」とい名称は2種類使われていました。
一つは、駅で車掌に出発指示合図を出す際、昼間の青旗・赤旗の代わって、夜間に使用する「合図灯」です。
そしてもう一つは、ポイント(分岐器)において、降雪時に雪の抱え込みを防止するために用いる暖房器です。
※クリックすると、画像が大きくなります。
ポイントのトングレール(分岐部の先端の細いレール)部分を暖めることにより、レールへの積雪を防止し、すなわち、トングレールが可動した際に雪を挟み込まないようにするために設置されます。
ポイントに雪を挟み込んでしまうと、トングレールが密着しなくなることにより、①フランジが隙間から外れて脱線する。②レール同士が触らなくなり、信号電流が伝わらなくなる。という危険、不都合が生じます。これを防止しなければ、鉄道そのものが機能しなくなってしまうわけですね。
構造はアルコールランプの灯油版を想像していただければ良いと思います。ただ、揮発性の高いアルコールでさえ、物体に当てると煤(すす)が付くものですが、灯油であるだけにこの煤の量がハンパではありません。写真の線路下にモクモクとはみ出してこびりついているのが煤の塊です。
この「カンテラ」は、雪が降る前又は降り始めには設置します。積雪してからでは、線路下のスペースの雪を退かさないと「カンテラ」が入らなくなってしまいますし、積雪してからではレールを暖めるのに時間が掛かってしまいます。積雪前にあらかじめ着火しておき、雪を積もらせなくすることが肝要なんですね。ですから、逆に雪が止んでしまえば、「カンテラ」の効果でポイント付近の雪がなくなっていますから、直ぐに消すことが出来るわけです。
首都圏では滅多に積雪することがありませんので、除雪機能と言うのは装備していません。ですから、突然の積雪に対応するためには、「カンテラ」は欠かせない大切な道具なのです。
ちなみに、大宮操車場でも本線のポイントは電熱器が設けてありました。やはり、最初に止めてしまう訳にはいかない、灯油の補充に危険が伴うという理由からなのでしょう。
そして、大宮操車場に2千個以上もあると教えられた「カンテラ」。約20人の研修生でぼろきれ持って灯油を浸けながら磨かされたのでした。
昨日、機会があって、国鉄時代の私の履歴書を見ました。それによると、何と、高校卒業の年、昭和57年4月1日を待たずして、2月16日から臨時雇用員として採用されたことになっています。
これは、当時わが母校から東京三局(東京北・東京西・東京南鉄道管理局)だけで144名もの大量な人数が採用となったため、おそらく研修手配の関係でしょう、早めに関東鉄道学園に入所するためだったと思われます。
鉄道学園での勉強は2~3週間程度で、既に私は大宮操車場に研修生として配置されていました。もちろん、採用予定の各操車場や駅へ散らばっていった同級生たちも居ました。
それはさておき、大宮操車場では正式な職員の配置ではないため、指導助役のもと、貨車の入換のノウハウや安全指導を受けます。しかし、必ずしも入換作業の研修ばかり出来るわけもないので、時に別作業を与えられたこともありました。そこで一番印象に残っているのが「カンテラ磨き」です。
私の知っている限りでは、鉄道用語で「カンテラ」とい名称は2種類使われていました。
一つは、駅で車掌に出発指示合図を出す際、昼間の青旗・赤旗の代わって、夜間に使用する「合図灯」です。
そしてもう一つは、ポイント(分岐器)において、降雪時に雪の抱え込みを防止するために用いる暖房器です。
※クリックすると、画像が大きくなります。
ポイントのトングレール(分岐部の先端の細いレール)部分を暖めることにより、レールへの積雪を防止し、すなわち、トングレールが可動した際に雪を挟み込まないようにするために設置されます。
ポイントに雪を挟み込んでしまうと、トングレールが密着しなくなることにより、①フランジが隙間から外れて脱線する。②レール同士が触らなくなり、信号電流が伝わらなくなる。という危険、不都合が生じます。これを防止しなければ、鉄道そのものが機能しなくなってしまうわけですね。
構造はアルコールランプの灯油版を想像していただければ良いと思います。ただ、揮発性の高いアルコールでさえ、物体に当てると煤(すす)が付くものですが、灯油であるだけにこの煤の量がハンパではありません。写真の線路下にモクモクとはみ出してこびりついているのが煤の塊です。
この「カンテラ」は、雪が降る前又は降り始めには設置します。積雪してからでは、線路下のスペースの雪を退かさないと「カンテラ」が入らなくなってしまいますし、積雪してからではレールを暖めるのに時間が掛かってしまいます。積雪前にあらかじめ着火しておき、雪を積もらせなくすることが肝要なんですね。ですから、逆に雪が止んでしまえば、「カンテラ」の効果でポイント付近の雪がなくなっていますから、直ぐに消すことが出来るわけです。
首都圏では滅多に積雪することがありませんので、除雪機能と言うのは装備していません。ですから、突然の積雪に対応するためには、「カンテラ」は欠かせない大切な道具なのです。
ちなみに、大宮操車場でも本線のポイントは電熱器が設けてありました。やはり、最初に止めてしまう訳にはいかない、灯油の補充に危険が伴うという理由からなのでしょう。
そして、大宮操車場に2千個以上もあると教えられた「カンテラ」。約20人の研修生でぼろきれ持って灯油を浸けながら磨かされたのでした。
都会で雪が降り、そのなかにて鉄道のシーンがあると必ずといって良い程このカンテラさんが出てたのをTVのニュースでよく報じられたものです。
私も国鉄(JR)、私鉄において生のカンテラさんが雪によるポイント凍結防止のため、それを暖めているのをよく見たことがありましたけど風情があってヨカッタです。
ま、もっともポイントにカンテラさんを設置する職員さんたちの苦労も忘れてはなりませんけど・・・・・・。
それでは、この辺りにて私は失礼します。
当時は、雪が降るとポイント故障で電車が遅れる事が多かったですが、今はあまり聞かなくなりました。どちらかと言うとパンタが下がる方が多いのかな。
高校時代に上野駅でもカンテラが燃えているシーンに遭遇したことがありますが、確かポイントが122箇所あると聞いていたので、普段使用している箇所のみにカンテラを出したとしても、相当な数を1度に出さなければいけないので、信号掛の方も大変な作業になると思います。しかも、何故か関東は夜間降雪が多いですよね。
旅客本線でカンテラを使う場合、1つのポイントに4~8個ぐらい使われるので、夜だとキャンドルサービスみたいになりますね。昔はそのような写真を撮るのが非常に難しかったですが、デジカメの時代になって気軽に撮れるようになりました。あとはそのような場面に出くわすかと言うことですね。
今年は雪の当たり年になりましたが、積もりませんね。この間、沢山雪が降った日、京浜東北線の浦電から7本の編成でパンタが上がらずに運休してしまったようです。シングルアームって、力が無いのでしょうかね。
ちょっとした私鉄だと、まだ見られるかもしれなですが、準備とか大変でしょうね。
あれって何時間くらいもつのでしょうか。
本線のポイントだと4~8個ぐらい置くこともあるので、夜間のバルブなんかキレイに撮れるかもしれません。でも、今は本線系なんかだと電熱タイプなのかな?尾久客車区の構内みたいなところだと、カンテラが使われている可能性が高いですね。
時間どのくらい持つかちょっとわかりませんね。切れないように信号掛が給油してしまいますし、残量があっても抜いていなかったように思うんですけど。
亀ですがコメントもしたいと思います
カンテラは整備した事がありますが
実際に自分が設置した事はないです
何せ雪には縁のない東海道線刈谷駅ですから
雪の朝出勤したら設置してあって分岐器の下からチロチロと炎が見えていました
あれ傾いていたりすると枕木が焦げたりするらしいです
私のところから近い雪国だと米原操車場ですが
あそこは本格的な融雪装置が使われていましたよ
合図灯も使いましたが私が構内に配属された年から無線機になりましたので副次的にしか使わなかったです
地方の小駅だと少人数でみんなが設置するのでしょうが、大規模操車場では専ら操車(信号係)の業務で分担されていたようです。ポイントの線路自体は保線区の作業範囲ですが、注油やカンテラの設置撤去など、維持管理は信号係がやっていましたね。ですから、私も副次的に臨時雇用員のときはやらされましたが、正職員になってからは触ったこともありませんでした。