蝶になりたい

いくつになっても、モラトリアム人生。
迷っているうちに、枯れる時期を過ぎてもまだ夢を見る・・・。

幸せ凪

2020-06-16 | 暮らし
わたしは、シェアハウスに住んでいる。
これは本来の意味のシェアハウスではない。
わたしだけのオリジナル造語活用。

自分以外の人と家、部屋、水回りを共同使用している。
ちなみに、パリに滞在した時のアパルトマンは、持ち主が出張や別の地に長期滞在で留守の期間に間借りしていた。
期間別ルームシェア。

さて、自宅。
今は、夫とルームシェアしている。
お互いに在宅時間が違うため、相手が不在の時は、思いっきり一人だけの自由時間を存分に満喫している。
同じ部屋、同じ空間とは思えない、幸せに満ち溢れている。

別に夫がいると真っ暗な地獄かといえば、そんなことはない。
居ない時とはまるで質が違うだけだ。
上質とか、品質が悪いとかではなく、異なる質。
比べるのは無意味。
例えば、同じ天然素材でも、鉱物と、綿や絹、麻。
使い道も、特徴も違うが、どちらも地球に存在し、敵対しない。

で、お一人様部屋の居心地は、別世界。
10年以上前、インターネットで外国のアパルトマン物件探しをしていたことがあるが、部屋の写真一枚一枚、吟味して楽しんでいた頃を思い出す。

自分好みの空間なので、少々(いや、かなり)掃除や整頓はされていないが、快適で大好きな空間である。
ごろんとソファに寝転び、スマホ遊び。
お天気が良いと、陽光が窓から差し、部屋を益々明るくしてくれる。
どんなにお行儀が悪い格好もまるっきりオッケー。
服装もただただ快適性のみの追求。
カーテンやソファ、椅子のファブリック素材や色、柄も、好みのもので揃えた。
家具や調度品も30年前に選んだもの。
(よく見ると、蜘蛛の巣や虫とも共存共栄。
半お化け屋敷化している?
認知症のおばあさんが毎日、時間の止まった自室で過去の時間に浸っているかのごとく?)
実家から貰った時代ものの漆塗り丸テーブルもある(が、布団部屋でタオルや孫キッズ衣類置きになっている)。

好きな時間に好きなものを食べ、寛ぎの時間を堪能する。
この上なく幸せを感じる。

家族とルームシェアリング。

しかしそれにしても、こんなに気持ち良い時間を満喫できるのは不思議だ。
非生産者なのに、この満足感は何だろう?

実はメリハリがある。
スパイスがよく効いている。
一人以外の時は緊張感があり、一人になると、解きほぐされる。
夫以外にも、チビッ子たちや、娘夫婦も、よい味を出してくれる立役者だ。
それはそれで楽しい賑やかな時間である。
さらにそれだけではない役割がわたしにはある。

今は、何もしない時間を存分に楽しむ人生スケジュールの時間割になっているようだ。
凪。
かつてそんな黄金時間があった。
懐かしい。


わたしが朝食の後、メガネをかけると、前泊していた末孫娘Cが言う。
「おばあちゃん、メガネかけたの?
見えないから?
よく見えた?」

可愛い顔で、可愛い声で言う。

「そうだよ。
オマエの顔がよく見えるようにだよ」

ガブッ。ガォーッ。
おばあちゃんは狼に変身して可愛い女の子を一飲み、丸かじり。

なんだかそういう図が瞬間的に浮かんだ。
本当は怖いグリム童話。
悪いおばあちゃんかも知れない。
何が善で、何が悪か。

話がいきなり飛ぶが、
給付金、政府の丸投げ、孫請け、ひ孫請け、玄孫請け、、、
そういうシステムになって国が回り、国民を潤して(苦しめて)いるのか。
今更、今に始まったことではないが、一事が万事。
このシステムは変わらないようだ。
が、こうもハッキリ見せつけられると、次の選挙はもっと真剣に考えて臨まないと、、、。
て、相変わらず消極的対応だ。