夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『ムーミン谷とウィンターワンダーランド』(TOHOシネマズ1ヶ月フリーパスにて鑑賞の3本目@西宮)

2017年12月11日 | 映画(ま行)
『ムーミン谷とウィンターワンダーランド』(原題:Muumien Joulu)
監督:ヤクプ・ヴロンスキ,イーラ・カーペラン
声の出演:宮沢りえ,森川智之,朴路美
ナレーション:神田沙也加

TOHOシネマズ西宮にて、4本ハシゴの3本目。

フィンランド/ポーランド作品。
ムーミンといえばフィンランド、と思っていましたが、
「ムーミン・パペット・アニメーション」は1979年にポーランドで制作されたのですね。
その短編TVシリーズを基に長編映画として再構成した作品。
前述の『覆面系ノイズ』で睡魔に襲われるだろうと予測していたのに眠らず、
逆に寝そうになることを予測していなかった本作で爆睡。
ごめんよ、ムーミン。

冬眠するはずだったムーミン一家。
冬ごもりの準備万端で就寝したのに、なぜか冬眠せず。

……私がうつらうつらした後に目覚めたら、一家は冬眠していませんでした。
なぜそういうことになったのかは、寝ていた私にはわかりません。(^^;

どうやら「クリスマスさん」というお客様が来訪するらしい。
大物のようで、失礼があってはいけないと、盛大にもてなす用意をする一家。
そこへやはり冬ごもりし損ねた人々や動物が次から次へとやってきます。

スナフキンは最初だけ登場、いきなり旅だってしまうし、
ムーミンパパはこれでもかというぐらいドンくさいし、
ミイはなかなかに意地悪でめざとい。
ヘムレンさんはゴーイングマイウェイ。
オオカミと家族だと言って虚勢を張るめそめそ。
本当にオオカミと仲良くなれるのかと思いきや、
子ども向けアニメでもオオカミはあくまでオオカミ、怖い動物。

ムーミンママの階段を上がり下りするときの声がやかましい。
そんなに息上がらんでもと思いました。(^^;

会話もなかなか噛み合っていないのが可笑しく、
ムーミンってこんなにシュールだったんだと今さらながら笑う。

ちなみに、字幕版を上映している劇場はどこもないようですが、
本国ではステラン・スカルスガルドとビル・スカルスガルド親子が声を担当。
ビルは『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』であのピエロ、
ペニーワイズ役の人です。

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『覆面系ノイズ』(TOHOシネマズ1ヶ月フリーパスにて鑑賞の2本目@西宮)

2017年12月10日 | 映画(は行)
『覆面系ノイズ』
監督:三木康一郎
出演:中条あやみ,志尊淳,小関裕太,磯村勇斗,杉野遥亮,
   真野恵里菜,中島亜梨沙,渡辺大他

TOHOシネマズ西宮で観た4本ハシゴの2本目。

全然興味がなくて、フリーパスがなければ絶対に素通りしていました。
だけど、『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』(2015)の三木康一郎監督。
キュンキュンさせてくれるかもしれへんし。
全体的に恥ずかしい。だいぶ恥ずかしい。でも観てよかった(笑)。

ニノとモモ、隣り合う家に住んでいた少女と少年。
家庭環境が複雑なモモにとって、ニノの歌声だけが救い。
彼女の歌声を聴いていたくて曲をつくっていた。
もしもある日会えなくなったとしても、ニノが歌いつづけていれば、
その声を目印にふたりは再会できる。
そう約束を交わした直後、モモは突然引っ越してしまう。

悲しみに暮れるニノは、再会の日を信じて歌いつづけていたある日、
海岸で別の少年ユズと出会う。
ユズもまたニノの声に魅了され、ニノのために楽譜をしたためる。
しかしニノとユズも急に会えなくなる。

高校生になったユズ(志尊淳)は、覆面バンド“イノハリ”に在籍。
同級生のクロ(磯村勇斗)、ハルヨシ(杉野遥亮)、みおう(真野恵里菜)とともに、
ユズの曲で人気沸騰中だが、最近は曲を生み出せずにスランプを感じている。
というのも、6年前に会ったきりのニノを忘れられないから。

そんな折り、ユズがピアノで奏でる曲を耳にしたニノ(中条あやみ)が現れる。
なんとニノはユズがかよう高校に引っ越してきたばかりだとのこと。
ニノに再会してから溢れるように曲が浮かぶユズを見て、
ボーカルのみおうは自分を不要だと感じ、イノハリを脱退する。
イノハリの正体を知らずにボーカルに抜擢されたニノはビックリ。

ユズに再会できて嬉しいが、モモはいったいどこで何をしているのか。
そう思っていたところ、ふと目にしたオーディションのチラシに、モモらしき人の名が。
人気の音楽プロデューサーの正体がモモだと知ったニノは、
そのオーディションを受けることにするのだが……。

いやもう恥ずかしいんです。
こんなキャピキャピされると、こちらが照れてしまう(笑)。
照れつつも、ユズの秘めたニノへの想いを応援したくなり、
いつまで経っても気づかないニノにどれだけ鈍いねんとイラついたり。

と、楽しく観たのですけれども、よく考えてみれば、
想像できること以外、何も起こっちゃおりません。
それに乗せられてるんだから、どれだけ単純。幸せなもんです。

まぁ、いつまででもみんなキュンキュンしたいっちゅうことで。

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『ナオト・インティライミ冒険記 旅歌ダイアリー2 前編』(TOHOシネマズ1ヶ月フリーパスにて鑑賞の1本目@西宮)

2017年12月09日 | 映画(な行)
『ナオト・インティライミ冒険記 旅歌ダイアリー2 前編』
監督:加藤肇
出演:ナオト・インティライミ

通算7度目のTOHOシネマズ1ヶ月フリーパスポート
前回つくったのが6月でした。
いつもはもう少し間を置いてつくるので、早すぎかなとも思ったけれど、
来年になったらシネマイレージサービスが改悪されて
思いどおりにフリーパスを使えない可能性もありますから。

というわけでフリーパスをつくった初日、TOHOシネマズ西宮で4本ハシゴの1本目。

ナオト・インティライミ、別段ファンだというわけではありません。
見た目も別にタイプじゃなく、音楽もそんなに好みでもないから、
わざわざ観る気も起こらなかった前作『ナオト・インティライミ冒険記 旅歌ダイアリー』(2013)。
しかし何の気なしにDVDをレンタルしてみたら、意外に良くて。
なんかいいじゃないか、この兄ちゃんと思ったのでした。

そんな『旅歌ダイアリー』の第2弾。前後編に分かれた前編。
今回はアフリカ大陸を巡る旅。
モザンビーク、タンザニア、ギニアビサウ、カーボヴェルデなどなど。

まず彼は自力で会話する。
細かなところはひょっとして通訳をお願いしているのかもしれませんが、
基本的には自らの語学力を用い、英語で。
現地の言葉も積極的に覚えて、街行く人に挨拶し、村にも溶け込みます。
ライブに飛び入り出演したり、カフェでリハーサルをするミュージシャンとセッションしたり。

旅先で何らかのアレルギー症状が出て、呼吸困難になることも。
搬送先の病院は、天井が破れ、本当に大丈夫かと思うほど。
注射をするために腕に巻き付けられるのがナイロンの手袋ですから不安になる。
死を覚悟する一瞬の経験は、さぞかし恐ろしかったろうと思います。

音楽の力って凄いなぁと思うドキュメンタリー。
後編はフリーパスの有効期限が切れてからの公開ですが、観に行きますとも。

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『gifted/ギフテッド』

2017年12月08日 | 映画(か行)
『gifted/ギフテッド』(原題:Gifted)
監督:マーク・ウェブ
出演:クリス・エヴァンス,マッケンナ・グレイス,リンゼイ・ダンカン,
   オクタヴィア・スペンサー,グレン・プラマー,ジョン・フィン他

シネ・リーブル梅田で3本ハシゴした翌日の日曜日。
日曜日は16時の晩ごはんに合わせてたいてい2本観るのですが、
やっぱり右脚のせいでまだまだしんどい。
梅田で2本観るつもりだったのを取りやめ、109シネマズ箕面で1本だけ。
結果的にはこれでよかった。なぜならこの日は大阪マラソン。
車で梅田へ向かっていたら、えらい目に遭うところでした。

監督は『(500)日のサマー』(2009)、“アメイジング・スパイダーマン”シリーズのマーク・ウェブ。
予告編を観たときから絶対泣くと思っていましたが、やっぱり泣きました。
“キャプテン・アメリカ”クリス・エヴァンスの顔って苦手だと思っていたのに、
なんでかしらんけどカッコイイがな。つまりは役柄と髪型ってことか(笑)。

期待でわくわくしながら観はじめたのに、
冒頭、「金を借してくれる友達ができる」の字幕にものすごくガックリ。
どうしてこんな誤字の表記が起こるのか。
字幕って、文節毎の変換ではなくて、一字一字打ち込むのでしょうかね。
それにしたってのっけからこんな誤字、誰か気ぃつけよと、一応言わせてもらいます。
その腹立たしさを忘れるぐらい、良作だったけど。

フロリダ州タンパにほど近い町に暮らす7歳の少女メアリーは、数学の天才
優秀な数学者だった母親は、彼女がまだ乳児の頃に自殺。
その後は母親の弟=メアリーの叔父フランクが彼女を育てている。

フランクは姉の希望どおり、メアリーを「普通」に育てるよう努めている。
天才児としての教育を受けられるところではなく、近所の小学校に通わせるが、
簡単すぎる算数の時間にメアリーは辟易。
担任教師のボニーは、メアリーの才能をこのままにしておくべきではないと思い、
そうフランクに進言する。

決してそれを受け入れようとはしないフランク。
ボニーもフランクの苦悩を知るが、メアリーに手を焼く校長が、
メアリーの祖母=フランクの母親イブリンに勝手に連絡を取る。

富裕な暮らしをするイブリンは、メアリーを引き取って育てたい。
言っても聞かないフランクを相手に、イブリンは親権を争う裁判を起こし……。

天才児の教育について考えさせられます。
確かに、普通の学校の教育ではどうにもならない。教師の手に余る。
でも、果たして大人に混じって偉い学者の見守るなか、
勉強だけしていれば幸せなのか。
勉強も好き、だけどいろんな遊びだってしたほうがいいはず。

フランクとメアリーの良き隣人にオクタヴィア・スペンサー
『ドリーム』もよかったけれど、彼女のこの役、好きだなぁ。

子役のマッケンナ・グレイス、宣伝映像ではだいぶこまっしゃくれてますけれど、
めちゃめちゃ上手いです。どんな役者になるのか楽しみ。

万人向けのお薦め作品。

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『猫が教えてくれたこと』

2017年12月07日 | 映画(な行)
『猫が教えてくれたこと』
監督:チェイダ・トルン

シネ・リーブル梅田で3本ハシゴの3本目。
トルコ/アメリカのドキュメンタリー作品です。

トルコ・イスタンブールは、西洋と東洋の文化が交わる都市。
猫の街として知られるこの古都に暮らす7匹の野良猫たちが主人公。

それぞれに名前がついてはいるけれど、飼われているわけではありません。
港、カフェ、市場といったさまざまなところに出没し、
餌をもらったり、狩りをしたり、はしゃいだり、眠ったり。
どいつもこいつも自由気ままに、街の人々の間を行ったり来たり。

猫に人生を救われたという男性は、ある日仕事で失敗して文無しに。
途方に暮れているときに、見かけた猫が激しく鳴く。
不思議に思って猫に近づいてみると、そばに財布が落ちていたそうな。
財布を開けると、そこには彼がそのとき必要だった額のお金が入っていたとか。
天の恵みだというわけですが、日本人なら「あれ?届けないの?」と思うとこ。
そうか、落ちていた財布の中身は自分のものだという感覚なんだと、
猫以外のところでビビったというのか笑いました。

怪我をした猫を見つければ、迷わず医者に連れて行く。
始終運び込まれるであろう野良猫の治療費はいったい誰の負担かと思いきや、
ちゃんと猫の治療費用の募金箱があるんですね。それでまかなえる。

面倒を見ていた猫は、出産すれば子猫を見せにきてくれる。
お母さんの後ろに子猫がずらずらとついてきて(笑)。

あんたら、どこまで可愛いの。
街ぐるみで猫とつきあうイスタンブール、素敵です。
「9つの命」の話を知りたい人は、『メン・イン・キャット』(2016)を観るべし。

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