雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

小さな小さな物語 ・ 目次

2010-01-10 16:56:24 | 小さな小さな物語 第一部~第四部

小さな小さな物語  目次 ( 21~40 )


     21  はるかぜ こおりとく
     22  リサイクル 考えてますか?
     23  星空を仰いで
     24  星となって 光り輝け
     25  健康法に興味ありますか?


     26  ようこそ 青い星へ
     27  平均的な生き方
     28  幸せの定義
     29  桜の便り
     30  定額給付金 どうしますか?


     31  里海を守る
     32  雀と恐竜
     33  初音 未だ聞けず
     34  お彼岸ですね
     35  やおよろずの神々よ


     36  本当は資源国?
     37  池と沼の違い
     38  夢を見ていますか?
     39  公平な公平
     40  病はどこから?


   

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はるかぜ こおりをとく ・ 小さな小さな物語 ( 21 )

2010-01-10 16:55:31 | 小さな小さな物語 第一部~第四部
昨日梅を観に行きました。
立春以来、当地は穏やかなお天気なので、市営の大きな公園の一画にある立派な梅林まで足を延ばしました。そこには、おそらく数百本と思われる梅の木が整然と植えられており、紅梅、白梅の他、桃の花のような色のものや、黄色のものもあります。


しかし、残念ながら少し早過ぎたようです。いくつかの木はかなりの数の花をつけていましたが、まだまだ蕾固しといったところです。
「春は名のみ」とか言いますが、立春はまだ名ばかりの春なのでしょうか。


もっとも、立春といいますのは二十四節気の一つですが、本来は次の節気までの期間を指すそうです。今年でいいますと、次の節気である雨水(2/18)の前日までが立春となります。
さらに、各節気は初侯・次候・末候の三つに分けられていて、本日は立春の初侯にあたります。
この五日間ほどを指して、先人たちは「はるかぜ こおりをとく」と表現しています。


二十四節気や七十二候は、月の運行をもとにした旧暦の季節とのずれを補うために作られたようです。
八十八夜や二百十日などは立春から数えられていますから、立春初日は農作業などでは重要な意味を持っていたのでしょう。
現在に生きる私たちも、今少し季節に敏感な生活をしたいものですね。

( 2009.02.06 )
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リサイクル、考えてますか?・ 小さな小さな物語 ( 22 )

2010-01-10 16:54:09 | 小さな小さな物語 第一部~第四部
昨日は町内の廃品回収の日でした。
いわゆる資源ごみといわれるもののうち、新聞、雑誌、段ボール、布地に限定して、子供会が運営しています。


この回収活動、ずいぶん長い歴史を持っています。ある時期は、新聞や雑誌などは回収業者に引き取ってもらえないほど値が安くなり、運営の危機になったこともあるようです。
この数年は、あらゆる資源ごみが高値をつけ、リサイクル活動の重要な役割を果たし、且つ子供会の運営資金の手助けになっていたようです。


ところが、昨年夏頃からの金融危機に続くあらゆる資源の暴落や生産活動の停滞は、再びこの回収活動の運営に暗雲を送り込んでいるようです。
ペットボトルの回収なども、中国の需要が激減し回収業者は大変な状態だというニュースもありました。一時話題になった、鉄製品の盗難事件も聞かなくなりました。
ガソリンが安くなったのはありがたいですが、そうそう単純に喜んではいられないんですね。


わが国のリサイクル活動は諸外国に比べて決して劣っていないそうなのですが、資源ごみとして回収された物の最終処理の多くが、外国への販売だったという事実は真剣に考えなくてはならないのではないでしょうか。
公共団体によるリサイクル事業の多くが、一部の人や団体の利権になっているという腹立たしい報道もありますが、資源のリサイクルを単純な経済原理だけで考えることも間違いだと思うのです。
私たちが無神経に消費している資源の多くは、有限です。有限ということは、いつの日にか枯渇するということです。私たちは、もっともっと知恵と資本を投入してリサイクルについて対策を立てる必要があるのではないのでしょうか。

( 2009.02.09 )
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星空を仰いで ・ 小さな小さな物語 ( 23 )

2010-01-10 16:53:01 | 小さな小さな物語 第一部~第四部
この数日、無性に星空が見たくて仕方がありません。
残念ながらあまり天候が良くなく、おまけに満月前後でしたので星空を見るには条件が悪すぎました。


そこで、以前調べた資料やウェブのお世話になり、星空ロマンを少々味わいました。
最近の都会地では、私が住んでいる場所は都会と表現するのに無理があるようなところですが、それでも肉眼で見える星の数は少なくなっています。若い頃、旅先や山小屋で見た怖いような星空を体験するのは、もう無いかもしれません。


今回は、アンドロメダ銀河の記事を少々読んだのですが、「天文学的数字」という言葉は実に適切な言葉だと再認識しました。
わが地球が属する銀河系銀河から最も近い銀河がアンドロメダ銀河ですが、その距離は230万光年だそうです。そこには、銀河系銀河の二倍以上の星があるそうですが、銀河系銀河でも2千億個とも4千億個ともいわれる恒星があるそうです。
そして宇宙には、そのような銀河が1千億以上あるそうです。
少々の誤差は無視しまして宇宙に存在する星の数を計算してみますと・・、そう、星の数ほどあることになります。


正直申し上げますと、私が天体について自信を持って見つけることができるのは、太陽と月くらいなのです。金星と火星を間違えることがありますし、木星と土星はいまだに取り違えます。
こんな私が星空を仰ぎみることが増えたのには、まあ理由があるのですが、今回は、時には星空を仰ぎみてばかばかしいほど壮大な宇宙に思いを馳せることもいいものだと提案させていただきます。

( 2009.02.12 ) 
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星となって光り輝け ・ 小さな小さな物語 ( 24 )

2010-01-10 16:51:53 | 小さな小さな物語 第一部~第四部
人が亡くなるとお星様になる。
幼い頃、こんな話を聞いたことがあります。大人になってから、同じことを幼い子供に話したことがあります。
こんな他愛もないお話、なぜか淋しく、哀しいものを含んでいます。


死んだ人がみんな星になったのでは空がいくつあっても足らない、と言った人がいます。
無知な人を責めても仕方ありませんが、無責任なことは言わないでほしいと思います。
この宇宙には、限りない数の星が存在しています。地球が属する銀河だけでも二千億を超える数の恒星があり、そのような銀河が一千億以上あるといわれています。それに、衛星や小物体や塵のようなものまでも含めると、恒星の何倍もの数になるでしょう。
一方で、人類が地球上に姿を現わしてから、高々二百万年です。その数も現在でこそ六十数億人となっていますが、前半の百万年などは極めて少ない数です。これまでに亡くなった人の数など、恒星の数の百億分の一にも達しないでしょう。
大小にかかわらず、すべての宇宙物体を星と考えるならば、地球上に存在した生きとし生けるものすべてが死んだのちに星になったとしても、まだ数が足らないでしょう。


亡くなった人の魂が星になるなんて科学的に見れば全くナンセンスと言った人がいます。はるか遠い星でさえ、構成されている物質が分かる時代だというのです。
しかし、科学とは、それほど万能なものなのでしょうか。
月や星の構成物質が解明されたことが、そんな星たちが今生を旅立った魂たちの安らぎの場であるということを、明快に否定することだとでもいうのでしょうか。
科学とは、それほど乱暴な結論を唱えるものではないと思うのです。


私たちの家族の一員であるネコ君が、闘病の甲斐なく昨夜亡くなりました。
私たちが大変つらく崩れかけていた時期を支え続けてくれた存在でした。
長い間、ありがとうございました。
『 嗚呼 君よ 天空の星となって光り輝け!! 』  ただ ただ 合掌。

( 2009.02.15 ) 
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健康法に興味ありますか? ・ 小さな小さな物語 ( 25 )

2010-01-10 16:49:43 | 小さな小さな物語 第一部~第四部
何か健康法を実行しています?
私の場合、毎朝の散歩とちょっとした体操くらいですか・・。散歩はウォーキングと表現するのが恥ずかしい程度ですし、毎日の自己流体操の量はたまにラジオ体操をしますと息が苦しくなるというレベルです。
まあ、ほとんど何もしていないみたいなものです。


ところが、本当に健康についてそれほど無頓着なのかと念を押されてみますと、実は、驚くほど健康を意識した行動を無意識にしていることが分かりました。
散歩も、ジョギングよりウォーキングが良いという何かの情報が原因ですし、たとえ一日数分の体操でも毎日続けると健康に良いと何かで聞いたからなのです。
これ以外にも、食事に関することなどは山ほど実行しているような気がしてきています。あれが良い、これが良い、あれが悪くてこれも悪い。腹八分目で、寝る前には食べない。伝統食がよろしい、粗食がよろしい、素材を生かして旬のものを。などなど、などなど・・。
他にも、入浴法あり、睡眠法あり、ストレス解消法あり、マッサージに指圧につぼ療法、呼吸法から大きな声を出してみたり、自分は健康なのだと自己暗示をかけてみたり・・。
どれもこれも、実行したり、そのまねごとをしてみたり・・。


改めて考えてみますと、私はこれほど健康を求めていたのかと驚くばかりです。
幸か不幸か、限りないほどの健康法のうちのかなりのものに挑戦したお陰でまずまず健康なのか、それらのほとんど全部を三日坊主が恥ずかしがるほどの速さで挫折してきたお蔭なのか、健康か否かはともかく大した不自由を感じない毎日を過ごさせていただいています。


それにしても、私はなぜこれほど健康になりたいのでしょうね。
長生きしたいから? 病気になるのが怖いから? 周囲に迷惑かけたくないから? まだまだやりたいことがあるから?・・
どれも少しは関係しているようですが、どれも十分納得できるものでもありません。もしかすると、健康そのものにあこがれがあって、それが何よりも大切だという強迫観念のようなものに取りつかれているのかもしれません。
何だか、これ、不健康だと思いませんか。 

( 2009.02.21 )
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ようこそ青い星へ ・ 小さな小さな物語 ( 26 )

2010-01-10 16:48:39 | 小さな小さな物語 第一部~第四部
ルーリン彗星は、本日地球に最接近するそうです。
数万年に一度しかやってこないこの彗星は、2007年に発見されたもので私たちには歴史の新しい彗星です。


しかし、地球誕生から数えれば、そこまでさかのぼらなくても人間が誕生してからでも何度もやってきている計算になります。
前回訪ねてきてくれた時には、旧石器時代の人たちが仰ぎ見たそうですから、それほど昔のことではありません。


それでも、数万年の軌道を駆け巡っていますので、今回の接近は専門分野の人にとってとても貴重なことなのだそうです。
何せ、六千万km余りまで近づくのですから、少し背伸びをすれば握手できるほどの距離です。
表現がオーバー過ぎますか? でも、光の速さなら三分余りの距離なんですよ。


このルーリン彗星、この数日が観測のチャンスで、条件さえ良ければ肉眼でも十分見えるそうです。緑色に輝く彗星が、青く光る私たちの星に合図を送りながら飛び去ってゆく姿を見たいものですね。
ただ、この数日、全国的にお天気が心配なようです。
でも、先様は遠来の彗星です。別に目で見ることができなくても、エールを送る方法はあるはずですよ。

( 2009.02.24 )
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平均的な生き方 ・ 小さな小さな物語 ( 27 )

2010-01-10 16:47:15 | 小さな小さな物語 第一部~第四部
半月ほど前のことになりますが、「県民所得の格差拡大」という新聞記事がありました。
内閣府から発表された2006年度の都道府県別の一人当たり所得の平均額が、上位と下位の差が広がったという内容の記事でした。
上位には、一位が東京で、以下愛知、静岡、滋賀、神奈川と続いています。
下位には、最下位が沖縄、以下上に向かって、宮崎、長崎、高知、鹿児島となっています。


一人当たりの県民所得とは、給料などの「雇用者報酬」と、利子や配当などの「財産所得」と、企業の内部留保金などの「企業所得」を加えたものを、それぞれの人口で割って算出されるのだそうです。
最高の東京都が、4,820千円、最低の沖縄が2,089千円、この差が広がったといことです。
もっとも、このデーターは2006年度のものですので、直近の感覚とは少し違うでしょうね。直近では、企業城下町と呼ばれるような地域が大苦戦していますし、たとえば宮崎のようにやたら張り切っている知事がいたり、農業の重要性が少しずつですが聞かれるようになっていたりしますので、大分変化しているように思われます。


このデーターを見て、面白いなと思うことがいくつかあります。
全国の平均と各都道府県と比べてみますと、平均を上回っているのは9都府県に過ぎず、38都道府県は下回っているということです。上位にある都府県の人口を合計しても37%程度にしかなりません。
また、それぞれの都道府県内のデーターを分析してみても、同じような状況が出るのではないでしょうか。個人の平均貯蓄とか、平均収入などの数字を見て、みじめな思いをする私ですが、それらにもこのデーターと同じようなからくりがあるのかもしれません。
それにもう一つ、住みやすいとか、豊かであるとか、満足している、などといった記事に出てくる都道府県と県民所得とは比例していないらしいのも、なかなか興味深いものです。


平凡でよいから穏やかな生活をしたいと望む人がたくさんいます。その人たちの考える平凡というものが平均的であるということと近似しているように思われることがよくあります。
この二つのことは全く別の現象で、実は平均値というのは、データー上の数字であって、多くの人がそのデーター上にあるということとは別のことなのです。
穏やかで豊かな生活を望むためには、平均値はあまり役に立たず、やはり一人一人が築き上げていくしかないのではないでしょうか。

( 2009.02.27 )
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幸せの定義 ・ 小さな小さな物語 ( 28 )

2010-01-10 16:45:45 | 小さな小さな物語 第一部~第四部
春三月、何やら心弾む響きがあります。
今年の二月は大変暖かい二月だったようで、春が一足先に来たような現象が多いそうです。それでも、やはり三月という声を聞かなくては、いくら暖かくてもそれは異常ということで、春ということではありません。


三月というのは、官公庁や多くの企業の期末にあたり、特に今年のような不況期には厳しい時期になります。入学試験も喜ぶ人を大勢生み出すとはいえ、やはり気の重い行事です。卒業式はおめでたい行事ではありますが、淋しさを伴う行事でもあります。
それでも三月は、幸せが似合う月だと思うのですが、どうでしょうか。


*幸せとは、しわとしわを合わせて合掌する心です。
*幸せとは、四つのものを合わせることです。二人だけで幸せになれるものではありません。これは結婚披露宴でのスピーチからです。
*幸せとは、しわとあせから生まれるものです。
*幸せとは、辛い思いを乗り越えたときにのみ、掴むことができます。ほら、幸せと辛いとは、よく似た文字ではないですか。


幸せの定義だなどと大げさな表題ですが、前項の四つの定義、どれもよくできていると思いませんか。
どれも物語が浮かんでくるような素晴らしいキャッチコピーだと思うのですが、残念ながら、私の独創性はどこにもなく、いずれもコマーシャルなどからの借りものばかりです。
それでも良いものは良いのだと紹介させていただきましたが、一つ加えさせていただくとすれば、*幸せとは、自分自身で定義するもの、のような気もします。

(2009.03.02 )
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桜の便り ・ 小さな小さな物語 ( 29 )

2010-01-10 16:44:44 | 小さな小さな物語 第一部~第四部
桜の便りが聞かれる頃となりました。
毎年思うことなのですが、お正月だ、成人式だ、節分だ、ひな祭りだ、と季節季節の話題を聞いているうちに日が流れ、ああ、今年も桜の季節がやってきたのだなと、しみじみ感じます。
自分自身ではそれぞれの行事や習慣に殆ど参加していないのですが、テレビや新聞のニュースに乗せられて、同じようにあわただしく感じてしまいます。


それでも、桜の開花予想が発表されたというニュースは、ほのぼのとしたものを感じさせてくれます。
四日の気象庁の発表によりますと、今年の予想は、各地とも平年より数日早いそうです。
いよいよ桜前線が南から北へ上って行くわけですが、桜の開花は気温の影響を強く受けますので、高地では遅くなるなど単純に南北に進むものでもありません。


今回の予想が第一回目の予想だというので沖縄などはどうなっているのかと思って調べてみますと、今回発表された桜はソメイヨシノで、沖縄などはヒカンザクラで一月初旬に開花するようです。
また、北海道も、エゾヤマザクラ、チシマザクラで開花予想がされるようで、根室あたりでは五月の下旬頃になるそうです。
日本って、広いですね。


この桜の開花、十年単位で調べてみますと少しずつ早くなっているそうです。ソメイヨシノでみますと、殆どの地区が早くなっていて、やはり温暖化の影響があるのでしょうね。
ところが、鹿児島では反対に三日ほど遅くなっているそうです。なぜ鹿児島は涼しくなっているのかと不思議に思ったのですが、そうではなくて、冬の寒い日が少なくなっているため開花が遅れるのだそうです。実に微妙なものですね。
ただ、温度変化の微妙な影響、きっと桜だけではないのでしょうね。

( 2009.03.05 )
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