雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

早春の朝に ・ 心の花園 ( 29 )

2013-02-16 08:00:06 | 心の花園
         心の花園 ( 29 )

            早春の朝に


早春の朝、風はまだ冷たく、肌を刺す。
でも、やはり、春は春。寒さの中にも、光の強さが増してきているように感じられる。

そして、早春は、別れの季節。そして、旅立ちのとき・・・

心の花園にも、寒さをものともせず、「クロッカス」が鮮やかな花を咲かせています。
小さな背丈、細い糸のような葉の中から、目一杯に花びらを広げています。白、黄、紫と実に華やかに、あなたの旅立ちを祝っています。

「クロッカス」には神話や伝説などが幾つも伝えられているようです。
ギリシャ神話では、医術に秀でている美青年にクロッカスという名前をつけています。彼は、リーズという娘と恋に落ちます。しかし、二人の恋は、リーズの母親により引き裂かれてしまい、さらに二人とも命を落としてしまいます。
愛と美の女神であるアプロディーテは二人を哀れみ、クロッカスを健気に咲いているこの花に、リーズを青いアサガオに変えたのだと言います。

「クロッカス」には多くの花言葉か付けられていますが、いずれも早春の若者に似合いそうなものばかりです。
そう、あなたには、「青春の喜び」そして「悔いなき青春」という花言葉を贈りましょう。
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