枕草子 第百六十五段 受領は
受領は、
伊予守、紀伊守。
和泉守。大和守。
ずりゃうは、
いよのかみ、きのかみ。
いづみのかみ、やまとのかみ。
受領というのは、国守、つまり地方長官のことです。
前任者から事務の引き継ぎを「受」けて、行政・司法・警察権など全般にわたって一国を「預」かるので、受領と呼ばれたそうです。
受領は殿上人ではなく地下人ですが、中下流の貴族にとって最も実入りが良い職務だったので人気が高かったようです。少納言さまもこのクラスの家柄でしたので、父も夫も受領を経験しています。
挙げられている四つの国ですが、紀伊は吉野詣もあり都とのつながりが強く、和泉も大和も同じような意味で納得がいきます。ただ、伊予というのは今一つよく分かりません。温暖というのを理由に挙げている研究者もおられますが、それも納得できませんが、船便などで意外に便利だったのかもしれません。
受領は、
伊予守、紀伊守。
和泉守。大和守。
ずりゃうは、
いよのかみ、きのかみ。
いづみのかみ、やまとのかみ。
受領というのは、国守、つまり地方長官のことです。
前任者から事務の引き継ぎを「受」けて、行政・司法・警察権など全般にわたって一国を「預」かるので、受領と呼ばれたそうです。
受領は殿上人ではなく地下人ですが、中下流の貴族にとって最も実入りが良い職務だったので人気が高かったようです。少納言さまもこのクラスの家柄でしたので、父も夫も受領を経験しています。
挙げられている四つの国ですが、紀伊は吉野詣もあり都とのつながりが強く、和泉も大和も同じような意味で納得がいきます。ただ、伊予というのは今一つよく分かりません。温暖というのを理由に挙げている研究者もおられますが、それも納得できませんが、船便などで意外に便利だったのかもしれません。