『 米下院 議長を解任 』
大もめしていた つなぎ予算への対応に絡んで
米国の 下院議長が解任された
解任されたのは 共和党のマッカーシー氏だが
同じ党の議員から出された 解任動議に民主党が乗った形だ
下院議長の解任は 史上初のことらしい
下院は 野党の共和党が多数派になっているが
民主党と僅差のため 共和党のごく一部のグループが
主導権を握っている状態に なっているようだ
二大政党体制も 万能ではないらしい
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『 女院最後の参内 ・ 望月の宴 ( 91 ) 』
霜月(11月)には、五節はもとよりのこと、神事が数多く行われるはずなので、女院(東三条院詮子)は、この十月の内に宮中に参られた。
帝(一条天皇)はたいそうお喜びになられ、お待ちかねであったので、早速に女院のお部屋においでになる。
若宮(定子の娘媄子)は、たいそう可愛らしいので、帝は他のことをお忘れになったように、若宮のお相手をなさっていると、若宮もいかにも楽しげになさっている。
女院は、御物語のついでに、「なぜか、わけもなく心細く思われるので、どうなることかと考えてしまいます。今は、もう命も惜しくはございませんが、あなたのご繁栄の御有様を、もうしばらく拝見したいと思われるのが心残りでございます」などと仰せになって、たいそうお泣きになられるので、帝も込み上げてくるものを押えがたく、「もし、そのようなことになれば、私は、この世にどのようにして片時でも生きていることが出来るのかと思われます。円融院(帝の父で、女院の夫)は、近くで見奉っておりましたが、私はまだ幼うございましたから、こうして今まで長らえておりますが、御前(オマエ・母である女院のこと)の御有様をしばらくでも見奉らなければ・・・」と、たいそうお泣きになられるので、女院は、「何も今すぐと言うことではございますまい。ただ、どうしてかいつになく心細く思われるのです」とだけ申されて、若宮をあやしていらっしゃる。
帝は、たいそう沈んだお気持ちになられて、そのまま中宮(彰子)の御方にお渡りになり、御部屋にお入りになると、すぐにその様な御心も消えてしまうような格別美しく調えられている中宮の御有様を、やはり来た甲斐があったとお思いになって、ゆったりと御物語などなさって、「女院のもとに参上しましたが、たいそう心細げな事を仰せになられるので、ひどく心配になった」などと、とてもしんみりとお話になられるので、中宮は何かと気後れして、つつましやかであられるが、女院には殿の御前(中宮の父道長を指す)が、この宮(彰子のこと)の御事を昔から格別にお頼み申し上げていたので、どうしてその様なことを申されるのかと、心の内では心配なさっていることだろう。
帝は、しみじみとした事や面白い事など、あれこれお話しなさって、「日暮れには、あちらに参上なさい。明日明後日は物忌みなので、こちらには来られないので」と申されて、お帰りになった。
この間のご様子を見奉るにつけ、微笑ましくすばらしい御仲でいらっしゃる。
月末になって、女院はご退出なさった。
帝は、常にも増してお別れを名残惜しく思われて、夜の更けるまで女院の御部屋に留まっていらっしゃるので、女院は、「さあ、早くお戻りなさいませ。夜が更けてしまいます。これでわたしは退出いたしましょう」と仰せになったので、帝はまことにしぶしぶとお帰りになられたので、女院はご退出なさった。
霜月になっているので、神事などが数多く行われる頃なので、世の中は騒がしく日々が過ぎて行く。
十二月にもなれば、公私ともに来年の支度に、いずれもが励んでいる。
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