マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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下笠間イノコの日

2009年01月19日 08時29分12秒 | 宇陀市(旧室生村)へ
特に冷え込んだ昨日は雨から雹に変わったという宇陀市室生の下笠間。

明日の勤労感謝の日は九頭神社でイノコ籠もりの祭礼だ。

秋の収穫を終えて新穀に感謝するイノコの日には亥の子餅がつきもの。

下笠間では、祭事日の前日に奥さん方四人が集まってクルミモチとも呼ばれる亥の子餅を作っていく。

今では電器モチ搗き器になったんでラクしてるけど、昔はカラウスを足踏みして搗いたという。

家には今でもあるよと教えてくれるご婦人。

当家の炊事場には現役竃が光っている。

毎日磨いているので新品のようだ。

滅多に使わなくなったが味噌やコンニャク作りにはこれが欠かせないという竃は重宝しているという。

一方、茹でた青豆大豆を少しずつ石臼に入れて磨りつぶしていく。

上下の臼からジワジワとこぼれ出る青豆。

これに砂糖と塩を入れて味付けだ。

手際よくコモチ大にしたモチに磨りつぶした青豆をまぶしていく。

モチを包むようにするのでクルミモチ。

お皿に盛って床の間や先祖さんの仏壇に供える。

この亥の子餅は各家で供えられるもので、神社の祭礼にはお供えしない。

(H20.11.22 Kiss Digtal N撮影)