マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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北野天神社新嘗祭

2009年01月23日 07時43分30秒 | 山添村へ
晩秋を彩った紅葉も風に舞って山添村天神社の舞殿に落ちてくる。

23日に春日大社の新嘗祭に参拝した村神主四人と総代は25日が北野の氏神さんの新嘗祭。

御酒(みき)トーヤ(当家であろうか)と世話方の年預(ねんにょ)と呼ばれる月替わり当番の五人、氏子長老らが参籠所に集まってくる。

隣村になる奈良市丹生町・丹生神社の神職を迎えて始まった収穫に感謝する新嘗祭。

社務所の祓戸大神に向かって並び祓えの儀が営まれる。

それを終えると手水で浄めて舞殿に登る。

お神酒、塩、米、二段重ね餅や季節の野菜、果物などの神饌を献じる。

祭壇の傍らには10月に収穫した新穀で醸造した県神社庁委託のにごり酒(御所の葛城酒造・以前は香芝だった)が供えられる。

県内の新嘗感謝祭における特徴的な供え物だ。

祝詞奏上、玉串奉奠など神事が行われる間、雲がきれて一筋の光りが落ち行く紅葉を彩った。

祭典を終えると氏子長老が待つ参籠所で直会。

区長や村神主の祭典御礼が奉じられたあとは御供下がりのにごり酒(どぶろく火入れ酒)で団らんの場。

肴はカマボコにジャコやお菓子など。

冷えた酒は酔いが後から回ってくるんだといいながら、お酒が二杯、三杯と増えて身体が温まっていく。

祭典後の30日はイノコの日だった。

早稲栽培に転換した戦後は収穫時期が9月末。

イノコの日と合わんようになって途絶えたという。

(H20.11.25 Kiss Digtal N撮影)