マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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山添岩屋辻の下の山の神

2010年12月09日 07時43分54秒 | 山添村へ
そのころ同じように山の神さんを清掃していた下出の辻の下。

そこではツバキがご神木。

カギヒキはその木に吊す。

カギヒキの木はホウソウの木。

いわゆるナラの木であってクヌギではないという。

「カギヒキの唄は覚えているがボソボソと言うぐらいで何ゆうてるか判らん」と笑った。

それでだ。家の蔵は門を開けているという。

「開けてなけりゃカネが入らんじゃろ」と笑顔で話した。

藁束の本数は同じく男性の数だが名前はフクダワラと呼んでいる。

ツバキの下には石ころが集められている。

これをトシダマという。

山の神さんは福の神ともされる。

参ったら福の神がトシダマをくれるから持って帰るという。

クラタテも同じ様な形式らしい。



辻の下のご神体は仏を彫った石仏が2体。

山の神さんの祟りは怖い。

だからその日は山の仕事はしないと話す。

辻の下も今夜は同じように当番ヤドでよばれる。

昔は30軒もあったが今は15軒。

たいそうになってきたからと料理の膳はパック詰め料理に代わった。

それまでは5品を載せた膳があった。

高膳の上に皿が一枚。そこにカマボコ、コーヤドウフ、コンニャク、チクワ、シイタケを煮た料理だった。

煮染めの膳は二人で一つの膳だったそうだ。

一人ずつ配られるのはサンマが丸々一匹。

当番の人が焼いたそうだ。

ヤドに行くときには米を三合持っていった。

それを炊いて食べていた。

昔の人は大食いやったのだろうと話すがそれらはおよそ20年以上も前のことだという。

(H22.11. 7 EOS40D撮影)