マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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慌ただしく駆け回る

2010年12月26日 07時32分21秒 | メモしとこっ!
とうとう12月に入ってしまった。

今回の「大和郡山の行事と祭り」は民博の企画展。

いままでのような写真だけで紹介するのではなく行事に使われるモノも展示しなくちゃならない。

これまでの2回は行事を取材して聞き取った内容を纏め、写真とともに解説するだけだった。

ところがここにモノが要る。

不要になったものは極力いただいた。

これは小物類だ。

展示にするには相当な数量が要る。

一個、二個のレベルでなく数十個以上もないと展示に絶えられない。

もっと大きなモノが要る。

それも初の公開となるようなものをだ。

その交渉は昨年から進めていた。

可能な限りお願いをしてきた。

それがようやく日の目を見る。

企画展会場は奥になる。

そこを入っていくための仕掛けが必要だ。

度肝を抜くようなものであれば・・・。

それも壮観な様相になるようなものだ。

扉を開ける前にずらりと並ぶ・・・・・。

この構想は半年ほど前に決まった。

それをお借りすることができるのかどうかだ。

行事に使われるのは尤もな道具。

だが、その日以外は門外不出。

そんな大切なモノを貸していただけるのか。おそるおそるお願いをした。

すると返ってきた答えが「あんたのやってることは大事なことや。なんぼでもえーから貸したる」ということだ。

快い承諾は二つの箇所にお願いした結果である。

お二人はまったく同じ返答だった。

涙がでるほどうれしかった。

それから数ヶ月、正式にお借りすることになった。

民博学芸員とともに借用の場に立ち会った。

午前中の一件の白土町は数週間前にお願いしたモノだ。

そこでの取材は一日中滞在していた。

一老や自治会長ら関係代表者も「祭りのことが紹介されるのでこんな嬉しいことはない」といっていた。

お願いしていたモノは拝殿に納めてある。

翌年に見本として使う大切なもの。

それまでだったら構わないと話す二老に感謝する。

午後は二件連続で塩町と洞泉寺町へ。



塩町といえばえびすさん。

ずらりと並べて保管されている福箕。

昭和31年からずーっと残されてきた大切なもの。

それぞれの表情に味わいがある。

重ね合わせることは無理なので愛車に並列積みにした。



次の借用先は洞泉寺町。

親しみを込めてげんくろうさんと呼ばれている神社だ。

普段でも人の気が少ない。

社務所にあがり借用の支度に取りかかった。

おおきなものだけに慎重な取扱が要る。

これは企画展の目玉のひとつになるだろう。



しかもだ。

白狐囃子(作詞 酒井雨紅)を作曲された中山晋平(昭和27年死去)自筆の書も貸してくださるというのだ。

慌ただしくかけずり回った一日はあっという間に過ぎた。

(H22.12. 1 EOS40D撮影)白土町、塩町、洞泉寺町