マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
すべての写真、文は著作権がありますので無断転載はお断りします。

石川町にもあったイノコの日

2010年12月30日 08時16分14秒 | 大和郡山市へ
石川町では12月1日をイノコの日といってアオマメを石臼で摺り潰してクルミモチにしていた。

各戸で行われていたとYさんは話す。

それはクドさん(オクドさんでカマドのこと)や仏壇に供えた。

稲刈りが無事に済んだという家の風習だったという。

長男が座入りすることをイリクと呼ぶ。

それは祭りのトーニンゴになる。

家の順になった現在はトーニンゴをしていない。

「うだて(うたてとも)」なこっちゃで行事を簡略化したそうだ。

「かなわん」という意の「うだて」。

天理の二階堂でもそういうらしい。

その当時はトーニンの家の孫だった。

羽織はかまを着てお渡りをしていた。

烏帽子も被っていた。その名残がトーニン姿にある。

Yさんは農業を営んでいる二老さん。

柿も自宅で作っている。

今年は不作だったと話す。

それでも採り入れた柿は渋を抜いて冷蔵庫で保管していた。

それはとても美味しいヒラダネ。

タネがない柿の品種でヒラダネナシと呼ぶそうだ。

ヘタを焼酎で漬ける。

35度でないとあかんと話す。

それをビニール袋に詰め込んで10日から2週間ほど冷蔵庫でしまっておくそうだ。

シブが抜けたヒラダネは美味すぎる。

(H22.12. 5 記)