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マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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小林町新福寺の施餓鬼会

2012年11月01日 06時37分34秒 | 大和郡山市へ
3月3日は子供が手にしたフジの木で本堂の縁を叩くオコナイをされている大和郡山市小林町の新福寺(豊山派)。

盛夏のこの日は施餓鬼会を行われている。

施餓鬼といえばガキサンを祀るガキダナがある。

どことも本堂の外に祀っている。

木製の組み立て式ガキダナには5本の幡がある。

それぞれの色は異なる。



赤色は「南無過去寶生如来」で紫色は「南無惟小布畏如来」。

青色に「南無妙色身如来」、黄色が「南無廣博身如来」で、緑色が「南無甘露王如来」であった。

写し間違いがあるかも知れないが、それぞれに意味があるのだろう。

この日の日差しはとてもきつい。

ツクツクボーシの鳴き声が聞こえる蝉しぐれ。

ジィージィーも聞こえてくる。

ときおり爽やかな風が吹きぬける堂内に登った村の人。

いつもの顔ぶれの婦人たちは10人。

以前は子供もやってきたという。

ガキダナに置かれたローソクと線香に火を点けて始まった施餓鬼の法要。

「がんにしくどくー・・・・そもそも過去帳とは・・・」と読経される住職は立ち姿。

回向は施餓鬼の塔婆供養をいたす。

満州613部隊や永代供養。

のーまくさまんだー・・・と真言を唱える。

塔婆を焼香の煙にあてる。

シキビに浸した水を浸けて塔婆をなでる。

一つ、一つを回向は施餓鬼の法会。

その間に回された焼香をする参拝者。



一時間も費やした施餓鬼会を終えるころはゴロゴロと雷も鳴りだした。

回向された色柄の幡を配った後は般若心経一巻を唱える。

先祖代々の精霊や身体堅固、国家安穏を祈った。

かつての施餓鬼には宮座の人たちもあがっていた。

三老が塔婆ツキをしていたが、住職の奥さんがそれを勤めるようになってからは寺行きすることをしなくなったとHさんは話す。

(H24. 8.19 EOS40D撮影)