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マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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元御殿医家の行事

2012年11月30日 09時45分22秒 | 大和郡山市へ
ときおり仕事帰りに訪問する大和郡山の観光案内所。

藺線沿いにある。

正確に言えば「箱本十三町観光案内所」だ。

ここには4種類の観光マップがある。

一つは「郡山城跡案内絵図」。

緻密に描いた郡山城を俯瞰する鳥瞰図だ。

二つ目に「城下町ぶらっと散策マップ」がある。

城下町を探索するには最適のマップである。

数多く見られる地蔵尊の場所まで描かれている。

三つ目に「おしゃべりマップ郡山城外堀跡コース」。

城下町を形成する外堀を巡るコースだ。

外堀指標の石碑を巡れば万歩計が大きく計測される7kmのコース。

じっくり回れば半日以上もかかる。

四つ目が最近発行された「かなりナイスな「郡山ウォーキング・マップ」。

基本的には「おしゃべりマップ郡山城外堀跡コース」と変わりない。

毎週の火曜、木曜、土曜に駐在しているボランティアガイドの話を聞くのが良かろう。

10時から15時までおられるので是非訪れてほしいものだ。

駐在当番は2名。

交替であたっている。

その中の一人であるKさんの家の行事話題に興味を覚えた。

神棚とは別に「サンニンサン」に膳を供えるという。

赤と黒の塗り椀は三膳。

雑煮にお神酒を供える。

椀の蓋にはおかずを盛る。

ウラジロを敷いた上にモチやカチグリも供えるというから正月の膳であろう。

正月から15日の間であるが毎日ではない。

1日から3日と7日、15日の節目に供える。

その日は特別な料理膳だが、その他の日は家族が食べるものを供えるようだ。

そういった膳はお盆にも供えるが8月13日というからオショウライサン迎え。

昼には先祖さんを迎えにオガラに火を点ける。

それをローソクに移してさらには線香へと。

送るのは15日の夕刻だそうだ。

Kさんが話した「サンニンサン」とは一体何であろうか。

目に見えない家の神さんであるかも知れないが、それとは別に神農(しんのう)さんの掛軸も掲げると云う。

姿身は人間のようで頭は角がある牛。

葉の衣を纏って草を噛んでいる画像という。

その話を聞いて思い出したのが額田部町のK家。


(H23.12. 3 EOS40D撮影)

話の様相では同じだと思った。

K家はお医者さんだ。

ご婦人は11月に掲げると云っていた。

ガイドクラブのKさんの家は元御殿医。

郡山城主のどの時代か聞きそびれたが、お殿さんに仕える医師であったのだ。

医者が崇める神農さんは医薬の神さん。

両家とも同じように家の行事として掛軸を掲げるようだ。

(H24. 9.27 聞き取り)