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マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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唐古の御湯行事

2012年11月24日 08時27分22秒 | 田原本町へ
天理市海知町の倭恩智神社で行われるシンカン祭。

そこでは二日間に亘って御湯之儀が行われる。

その際に聞いた唐古の行事。

ここでも同じように御湯立の神事があるという。

それを知って訪ねていった唐古の地。

当日は自治会の男性たちが唐古池の周りに生えている雑草刈りに従事されていた。

村には氏神さんを祀る神明(しんめい)社が鎮座する。

池からそれほど遠くない。

神社の様相を見ていたときだ。

拝殿に掲げられていた注連縄に目がいった。

簾型の注連縄である。

七、五、三に結った注連縄は特別な名はない。

大晦日の日に掛けたという。

総代でもある自治会長の話ではかつて神社から砂の道を形成していたという。

唐古にもあった砂の道と簾型注連縄に感動する。

砂の道は福の神さんが通る道だと話す。

集落のほうにも繋げていた砂の道。

いつしかアスファルト化されて消えた。

奇麗な川砂が採れなくなったことも一因であるが20年前まではしていたという。

神社のマツリのことも教えてくださった。かつては10月18日、19日に行われていた秋のマツリ。

その当時は稲刈りが11月だった。

氏子は農業が生業。

サラリーマン農家が増えたことから集まりやすい第一日曜に移したという。

唐古の神明社の祭祀を勤めるのは田原本町法貴寺の池坐朝霧黄幡比賣神社の藤本保宮司。

倭恩智神社のシンカン祭も勤めている。

池坐神社は郷社。

近隣村の唐古、小坂、武蔵、鍵、海知地区の祭祀を勤めていると話す。

それはともかく唐古のマツリには里の巫女が作法する御湯立の神事がある。

巫女は唐古に住む小学生の女の子。

5月ころから宮司の奥さんが作法を指導してきたという。

平成23年の巫女は二人だった。

たまたま双子だったからそうなったと話す。

もし写真を撮っておれば貴重な映像になったかもしれない。

神明社の湯立ては12時半頃だそうだが、直前には神明社西方の国道24号線信号横に鎮座する八阪神社でも行っているという。

八阪神社では12時ぐらい。

そこでの御湯を終えれば直ちに神明社に移動して御湯をするという。

湯立ての湯を被れば病気にならんというから湯祓いを受ける参拝者が多いのであろう。

15時ころには曳行してきた御輿も到着するというから、そのあとで行われるのが女児巫女のお神楽かもしれない。

八阪神社よりも神明社のほうが参拝者は多いという。

おそらくお神楽があるのであろう。

(H24. 9.23 EOS40D撮影)