マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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小夫を散策

2016年05月06日 08時24分30秒 | 桜井市へ
5日前も訪れた桜井市小夫。

この日は垣内の行事がある。

開始時間までの待ち時間に小夫を散策する。

馬場垣内に茅葺民家がある。

5日前にお会いした男性が住まいする家は茅葺。

そのときは薄曇りだったので諦めた。

高台にある東垣内から眺めてみたいと思っていた。



少年少女の二人は真新しい自転車に跨って疾走していった。

高台から遠望する茅葺民家。

赤い鉄塔の上にあるのは半鐘。

火災が発生したときには村の消防団が駆けつける。

右手の建物は茅葺民家の分家。

伝えではうちが本家だという。

張り合うわけではないので今ではどっちでもいいのだと話す。

高台から下って茅葺民家を拝見する。

いつでも撮っておいていいからと云われていたので撮ったが午後6時過ぎ。



正面の母屋。

威風堂々とした佇まいである。

茅葺民家を遠望していた地。

振り返れば5日前に拝見した秀圓寺が建つ。



かつては茅葺であったかも知れない。

史料によれば本尊木造薬師如来坐像を安置するようだ。

同寺には地蔵菩薩半跏像のほか阿弥陀来迎図、涅槃図も。

享保年間時代の秀圓寺は「周圓寺」を充てられていたようだ。

6月に東・馬場・上・桑垣内それぞれで虫の祈祷が行われると聞いていた。

上垣内の建物は会所であるが、本尊木造十一面観音立像を安置する上之坊である。



神社祭祀をつとめる桑山宮司の話しによれば桑垣内(桑組とも)に観音寺があるという。

どうやらそこは近年建て替えられた会所のようだ。

ちなみに小夫では6月半ば辺りの日曜日に「野道作り」が行われる。

「野道作り」はいわゆる草刈り。

集落を通る市道や集落道にはびこる草を刈る。

草刈りはそれぞれ垣内、或は小字単位に手分けして作業をする。

土板屋敷跡は4人、ドドワラは2人、セドノヤマ釜口から北岡工場間は4人、シズミノハナ・ウシコ・ヤマブキ・シモンダイは4人、クズカミ・デグチ・オオタニ・カワラケガワは4人、デグチ・オクマダニ・ミツクリ(寝地蔵)は4人、ツキノキ・シオトゲ・イチノセ・ニノセは3人、コドボ橋・カサガミ・ダランデ・フカミチは5人、ウスゴ・カサガミ・クッタ・ナガダニは5人、上浄水場周囲・進入道路及び旧道は3人である。

(H27. 6.25 EOS40D撮影)