マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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嫁入り持参のモンペとヒッパリ

2016年05月02日 09時05分12秒 | 民俗あれこれ
82歳のおばあさんが着ていた野良着が気になってお家を訪問する。

昭和37年、奈良市中畑のI家に嫁入りに持参したときのモンペは今でも残しているという。

上着のヒッパリもあると云って長持から引っ張り出してくれた。

かつては土間。改築する際に高床にされた処に広げてくれた。

左は山城絣で織られたというヒッパリ。

下の方に広がりがある。

右は久留米絣のモンペ。

腰ひもは長い方が前で短い方は後側。

「脱ぐとき、着るときはいちいち結ばなあかん。手間やからゴム製のモンペのほうがラクやと云って履くこともない」というモンペは嫁入りのときに姉ちゃんか母親が裁縫してくれたと話す。

54年前のモンペ・ヒッパリは木綿。

虫は喰っていないが、足首を締めるゴムは経年劣化していたので広げることはできない。

今ではナイロン製のモンペを履いている82歳のおばあさん。



同じくナイロン製のサッカープリントのブラウスも撮って構わんよと云われて撮らせてもらった。

嫁入り持参のモンペとヒッパリは自家裁縫。

ナイロン製のモンペやブラウスはお店で売っている。

奈良市の餅飯殿にある「つぼや」とか天理駅前の本通り商店街で買うそうだ。

そういえば大宇陀在住の72歳の婦人もそこで買っていると話していた。

探してみればモンペも売っている「なかにし洋品店」のようだ。

(H27. 6.20 EOS40D撮影)