マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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龍田大社の半夏生

2016年05月11日 09時18分04秒 | 自然観察会(番外編)
夏至から数えて11日目ごろが半生夏(はんげしょう)。

だいたいが7月2日で4年に一度ぐらいは7月1日になることがある。

この半夏生の日辺りから梅雨は後半に移り変わり、集中豪雨が多くなる時期になる。

そういう時期は昔から判っており、農家では田植えを終える目安ともされ、「半夏半作(はんげはんさく)」ということわざもあるようだ。

「半夏半作」とは半夏生までに田植えを終えなければ収穫が半分になるということらしい。

半夏生と同じ名がついている植物にハンゲショウがある。

尾のようにくるくる巻いているのが花。



葉っぱは花が咲くころに表面が白くなる特徴をもつハンゲショウ。

裏側は変化しないことから、別名に「方白草(かたしろぐさ)」がある。

その様子からお化粧の白粉(おしろい)を半分塗ったようにも見えることから「半化粧」の漢字が充てられて「ハンゲショウ」と呼ぶようになったそうだ。

植物のハンゲショウはドクダミ科の多年草。

水辺に生える。

三郷町立野南に鎮座する龍田大社では、その半夏生のころに風鎮祭が行われる。

地元ではこの祭りを半夏生の時期に行われることから「ハゲショ」、或は「ハンゲショ」と呼んでいるそうだ。

ところで、ハンゲショウと同じような「半化粧」になる植物はもう一つある。

マタタビである。

マタタビはマタタビ科のマタタビ属。

6月初めころに白い花(雄花)が咲く。

そのころほぼ同時期にハンゲショウと同様に葉の表側が真っ白に変化する。

マタタビとハンゲショウ。

農家にとってはハンゲショウだがマタタビは見向きもされない。

何故なんだ。

(H27. 6.28 EOS40D撮影)