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京都の魅力はなんだろう? 米大手観光雑誌が選んだ世界の人気観光都市の1位 京都

2015-07-19 17:19:36 | 観光

  
 米大手観光雑誌というのは「トラベル・アンド・レジャー」で発行部数約100万部、購読者層は、平均年収1200万円を超え年間旅行回数平均23回も旅行をしている。旅慣れて、みる目もある人たちだという。その人たちが選んだのは京都で2年連続という。

 今日の読売新聞「論点スペシャル」で「トラベル・アンド・レジャー」の編集長ネイサン・ランプ氏、JTB総合研究所社長日比野健氏それに聖護院八ッ橋総本店専務鈴鹿加奈子氏の三人がそれぞれ京都について語っている。

  まず旅なれた人たちが選んだ理由についてランプ氏は次のように語る。「京都の最大の魅力がその豊かな文化と伝統にあることは間違いない。神社仏閣といった個々の名所が素晴らしいというだけでなく、都市全体として文化的な雰囲気に満ちていることが、旅行者をひきつけていると考えている」

 JTBの日比野健氏によると「アップルの創業者スティーブ・ジョブスが京都を愛し、何度も訪れていたことが、海外で人気が広がる遠因になったと思う。彼ら知的な層に理解者を増やすことはとても大切だ」

 そして鈴鹿加奈子氏は「京都に旅行すると、見るだけでなく、体験できる。京都はそれをアピールし、海外の方も気付き始めたのだと思う。和服を着てみる。舞妓の芸に触れる。料亭で懐石料理を楽しんで庭園や床の間の掛け軸、生け花といった和の文化に触れる。寺の宿坊に泊まる。一歩中に入ると、もっと見えてくる文化が京都にある。それは私たちの日常に存在する。本物の京都を深く知ってほしい」

 今後のあり方として日比野健氏は「政治経済の極として東京があり、文化の極として京都がある。観光地として日本の魅力を磨くために、この二つの極を生かすという発想が大切だ」

 歴史的にも関東と関西の両極が軸になったのも確かなことで現代でもその骨格に違いない。この二つの極は言葉や食べ物、習慣まで対照的な魅力はある。今はややクロスオーバしてその色合いは薄くなったにしても魅力が色あせることもない。

 爆買いツアーのついでの表面的な観光客であふれかえっている京都だと思うが、知的で豊かな階層を満足させることに終わりはないのだろう。

 2015年世界人気観光都市ランキングは、
 1京都 
 2チャールストン(アメリカ)
 3シエムレアブ(カンボジア)
 4フィレンツェ(イタリア)
 5ローマ(イタリア)
 6バンコク(タイ)
 7クラクフ(ポーランド)
 8バルセロナ(スペイン)
 9ケープタウン(南アフリカ)
 10エルサレム(イスラエル)。

 ここから見えるのは、従来の名だたる観光地が入っていない。例えば、パリ。この富裕な読者層は、有名観光地は行きつくして目先の変わった異体験の出来る都市に向かっているように思える。そういう嗜好の変化があるからいつまでも京都が1位とはいかないだろう。これからは知的で旅行好きな大衆の吸引が必要な気がする。