都市と楽しみ

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ラッセンとは何だったのか?(原田裕規):バブルの頃、イルカのポスターの背景を探る

2013-10-29 06:07:52 | 世情
 ラッセンは美術的には「文脈」を持たない、ハイアート(ファインアートでない)位置付けのようだ。特徴は
・サーファーが描く、海の上と内部の二分割でイルカがいる
・スピリチュアルとして、宇宙までも描かれる
・バブル時代の癒しやインテリアとして受ける
・画風もヤンキー的、受け手もヤンキー的でわかりやすく、薄っぺらい画風
・販売はアールビバンで、「エウリアン」という販売員が画廊に案内、クレジットで売る
・シルクスクリーンで大量生産に向く(原画、肉筆というオリジナルから脱却)
・デパートなどで本人も出席の展示会ツアーを開催
・同時期にヒロヤマガタ、マックナイトも
 
 いろいろな分析があるが、バブル時代の自然派ポスターとしか思えない。美術館の絵と違い深い作者の表現や、感動を受けるものではない。テーマ、売り方、生産方法が革新的な「付加価値付ポスター」のマーケティングとしては面白い。
 
 現代では芸能人の絵画のデパート販売などもある。お手頃でわかりやすく権威があるのは売りやすいからか


コメント
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