都市と楽しみ

都市計画と経済学を京都で考えています。楽しみは食べ歩き、テニス、庭園、絵画作成・鑑賞、オーディオと自転車

パリのパサージュ―過ぎ去った夢の痕跡(鹿島茂):①歩行者専用、②屋根、③空が見える透明素材

2016-04-09 04:45:38 | 都市計画

デパートの先駆けとしてガラス天井のアーケード型ショッピング・センターが1800年頃からのパサージュであった。盛り場として商業に加え、色街機能もあったのはパリならではか。もともと盛り場のコバンザメ立地のようだったが1852年のデパートの嚆矢であるボン・マルシェの出現で凋落し、第一次世界大戦前にはさびれるに任せたが、今や歴史的な保存再生となった。

不満なのは、当時のパサージュのマグネットである盛り場が、パレ・ロワイヤルから、グラン・ブールヴァールに移ったとあるが、両者の比較と対照がない点だ。(別の著作にあるのだろうが)

立地は「集客(劇場など)」、「交通拠点(馬車から鉄道)」、「アメニティ(歩きやすさ、ドロドロでない道)」などが決め手なのは今と同じ。この周りに、売春が横行も同じで浅草みたいな賑わいを思わせる。

パサージュは先頭型アーチを模したガラス屋根が多かったようだ。これを支える鉄骨もレトロなイメージがある。

読んでいるとパリの盛り場には、白い胸をあらわにした娼婦が出没して退廃的なイメージがある

コメント
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