この4月から子供が金沢に転勤になり、顔を見てご飯でもと思いたち、秋の紅葉目当ての時期に行く。たまたま蟹の解禁日の後。
サンダーバード1号で金沢に9時過ぎに着く。早速、駅の案内所で文化施設無料のSAMURAI パスポート(千円)と翌日の1日乗車券(500円)を買う。これはとても便利でお値打ちだ。南町の 三井ガーデンホテルに荷物を預けると本日の1日乗車券がもらえた。
1日目は晴天2万9千歩、12階登る
来たバスに乗って香林坊まで1区間。石川四高(しこう)記念文化交流館は、石川近代文学館でもあり、泉鏡花、徳田秋聲、室生犀星などの展示が多い。「京都」で有名な林家辰三郎は金沢生まれだが生後すぐ東京のためか展示には名前がなかった( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9E%97%E5%B1%8B%E8%BE%B0%E4%B8%89%E9%83%8E )。イギリス積みの煉瓦で窓が高い(採光のため)がこの時期の学校・庁舎建築の特徴だ。当時の机と一体化した椅子など今から見ると小さめ。応援歌などバンカラな校風がしのばれる。周りの石垣や庭は苔むしており風情がある。苔の焼ける桂離宮と大違いだ。湿度が高い土地柄と分かる。
隣のしいのき迎賓館はRC造でもとは県庁。現県庁は港の方へ、金沢大学は南東の奥卯辰山へと中心部機能が拡散し一時、金沢中心が空洞化し、駅前と高速側(北側)の開発に重点が置かれるという旧都心衰退での事例となったが、観光で息を吹き返した。エントランス両脇の椎の木は見事だ。裏を増築しエキスパン・ジョイントでつなぎ光あふれるカフェやレストランにしている、オランダの再生事例に似ており、さらにその前に広場が広がり雰囲気が良い。
アメリカ楓通りには色づいた落ち葉が一杯で美しい。葉を集めて投げる写真をカップルが撮っているので真似をする。
香林坊から近江市場までバスで、子供と待ち合わせる。大混雑で蟹と寿司屋、串ものなどでにぎわう。どうにか寿司屋に入るが、雑な感じと高い値段に驚いた。
子供が不調のため分かれて、お城に。途中の民家に明り取りの煙り出しなどあり面白い。なお、板は横張で京都の縦張りとは違う。金沢城黒門口から金沢城に入る。一部、城壁が3段の緑になっているのは修学院離宮上離宮みたいだ。石垣が多様で石垣巡りのパンフもあった。本丸は緑の森になっているなど城は消失している。見学できる施設は復元が多い、二の丸など発掘調査が行われていた。菱蔵・五十間長屋に入る。内外壁の仕上げ、柱・梁の仕口や櫓の構造模型など楽しめる。天守閣跡は緑が深い。これはこれで面白い。鶴丸休憩所で一休み、モダンな造だ。その下にある明治時代の軍の作ったトンネルはなんとも粗雑だ。蔵の鶴丸倉庫もあったが横引きの扉が面白かった。
今度は長町の武家屋敷に。鞍月・大野庄用水が通る。野村家の武家屋敷に。入口の花崗岩が大きく色も多様で驚く。大野庄用水から水を引き、上段の間の裏に展開する池は縁の下まで入り、水中の土台に建てられた丸柱が緊張感を演出している。それにしても雪見灯籠が多い。石の互い違いの橋の意匠も独自で四角い手水と対比している。茶室の沓脱石は青石で見事。簡素な茶室で侘びている。
前田土佐盛家資料館の庭も良い。こちらは行の延べ段がある。手水は四角い、また雪見灯籠がやはりある。雪の頃に見たいものだ。
時間があり、西茶屋へ、見番の前の橋はなんなのだろうか。金沢建築館へ谷口義郎・吉生記念で設計も吉生。街並みとまったく溶け込んでいない建物だ。但し犀川から登る階段があるのには感心した。独自のすっきりとしたディティールで見ていて気持ちは良いが好きではない。やはり、村野やSANAAが良いな。
片町へ向かい、京都の木屋町みたいな飲食の多い木倉町のお店で予約してあり夕食。とても快適で心地よい。
さて、ライトアップのある兼六園を見学。しっとりした光が多く人も少ない。幻想的な色合いの噴水や紅葉を堪能する。ついでに城のライトアップも楽しみ、甚右ヱ門坂口から出る。歩いた、ホテルにたどり着く。
2日目は午前中曇りで午後雨、2万2千歩、18階登る
朝から色々は加賀の食材と豚しゃぶ、カレーまで食べて博物館と美術館巡りと思ったら、月曜で主要な施設が休館。お目当ての石川県立博物館はロビーのみ見学した。それでも用水の鉄管から水が噴き出す中庭を見た。加賀本多博物館は甲冑などが多く、あまり歴史の展示がなかった。
伝統産業工芸館も見学、その前にある辰巳陽水の吹き出し口が良かった。
折り返して、県立美術館の奥にある美術の小径・緑の小径( https://www.kanazawa-kankoukyoukai.or.jp/spot/detail_10215.html )はとても良い雰囲気で緑と水が生かされている。 鈴木大拙館(谷口吉生設計 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B0%B7%E5%8F%A3%E5%90%89%E7%94%9F )も休館だが外観だけ見る。入口の雨落ちが、石の上に雨水を落とすのが見えた。すっきりしたフォルムとディティールは清潔だ。21世紀美術館も休館で回りをあるく。これはやはり傑作だ。景観を邪魔していない、単純な造形、多様な利用が並立している。SANAA( https://ja.wikipedia.org/wiki/SANAA )は師匠の伊藤が菊竹の一門でもあり好きだ。
東茶屋へ、観音通りを歩く、はや冬支度に2階に覆いがかかっている角の建物もある。この先の観音院( http://www7b.biglobe.ne.jp/~osyou/rekisi.htm )は前田家珠姫ゆかりの寺で1,200年の歴史があり真言宗であり金沢でも一向宗より古い歴史がある。この門前町が観音通りで米を扱う経田屋など商店が多い。総二階で、つるつるの瓦が多い。軒先に観音院の玉蜀黍のちまきをつるす家が多い。
ひがし茶屋街は、祇園と同じくコロナ禍でお店は閉じているのも多い。お酒を楽しんでから、洋食屋に行く。両方ともとても良い店だった。
バスに乗って南町の尾山神社に。導水管の展示もあり興味深い。京都の御所用水や東本願寺の用水を思い浮かべた。それにしてもステンドグラスも神門にあるなどハイカラな神社だ( http://www.oyama-jinja.or.jp/about/map.html )。
玉泉院丸庭園は絵図からの復元。三尊石や鶴・亀島がないが、須弥山をかたどっているらしい。舟遊びに向けにしては橋が低すぎる。また土橋も簡易なつくりだ。説明員と話して京都から来たというと兼六園の夕顔亭は「利家、居眠りの柱」京都・藪内家の茶室「燕庵」の写しとの解説もあった。
ホテルで荷物を受け取り、バスで金沢駅まで。金沢味噌をお土産に2つ購う。おでんの黒百合に行こうとしたが大行列、別のおでん屋もあったが大友楼のお弁当にする。
金沢駅で子供と会い、書類や手紙を渡す。お土産とお手紙を貰って車中で読む。サンダーバードで京都まで2時間程、旅行のまとめなど書いているとすぐに山科に。荷物をまとめ地下鉄で帰洛。
風呂でゆったり足をもむ