片町は京都の木屋町に似る。その中でも飲食店が多いのは木倉町通りというそうだ。良さそうなお店が多い。こちらのお店はその通りにある、2階に案内され気働きのあるお兄さんが給仕。禁煙で和める。
お酒は辛口を頼んだらものすごい辛口で焼酎みたいだった。手取川というのがさらりとして荊妻もお気に入り。烏賊の丸干しはいかすみ入りで塩っぱく固くいまひとつだった。
金時草のお浸しの粘りは珍しくおいしい。白海老のかき揚げは3個で野菜も茄子、エリンギ、南瓜などがあり、天つゆでも抹茶塩でも楽しめた。
治部煮の山葵ととろみのある汁、どろっとした鴨肉の表面の粘り、エロチックともいえるお味と食感。吉田健一の「金沢」( https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000167508 )の幻想も心をかすめる。昔、銀座コアだったかにあった大志満でよく食べたのを想い出す。荊妻と分けて食べる。
ご飯に粒立ちとうまみがうまい、金沢味噌の熱々なめこ味噌汁もたまらない。漬物は胡瓜とはりはり大根が良い。
5千円程で満足、いいお店だ