洛中の街を走ると前から来る自動車や駐停車の自動車の幅が広い、背丈が高いと感じる。いわゆるSUVが多い。
この前読んだ本に SIZE(バーツラフ・シュミル)があり、「~自動車の乗員1人に対する車両重量比がT型フォードの時代は7程度だったが、現代のSUVでは40近く~」とあった。つまり自動車が5倍は大きくなったと考えられる。
ひと昔前、我が国では5ナンバーの幅1,700㎜が事実上のデファクト・スタンダードであった。1989年の自動車税改正により排気量のみの区分となり、幅の拡大が始まった
フォルクスワーゲン・ゴルフ( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%AB%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%B2%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%B4%E3%83%AB%E3%83%95 )でも、初代(1974年)は幅1,610㎜、780kgであったが、8代目(2019年~)は幅1,790㎜、1,310~1,600kgと幅は1割強、重さは6割以上増えている。排気量や馬力も増加している。更に、弟のPoloも大きくなった( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%AB%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%B2%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%9D%E3%83%AD )初代のゴルフを上回る大きさになった。
軽自動車でも幅の拡大はあり( https://www.saikei.jp/basic/history.html )1,300㎜から1,480㎜となった。これは側面衝突の安全性確保のためと聞いている
なお、Lotus Elan は幅1,422㎜ 640kg( https://en.wikipedia.org/wiki/Lotus_Elan )であり、Porsche 911は幅1,610 ㎜ 1,095 kg( https://en.wikipedia.org/wiki/Porsche_911 ) でもあった
今は、存在感のあるアルファードなど全幅1,850mm×全高1,935mm 2,050 ~ 2,290 kgとなっている。よく見かけるが、2人で乗っているのも多い
エコとか、燃費とか言いながら、無駄に大きく馬力のある自動車が本当に必要だろうか。道路での安全ピラミッドか、自分の満足のための大きさとしか思えない
エコを示すシンボルだったプリウスも深海魚のようなスタイリングに改悪され低くなり幅も広がった
経済任せだとエコにはならない、重量・出力・幅の国際的規制や税制が必要だ、富裕層が安全な道路というのもおかしい
幅が狭く、安全な構造で、しかも程々の出力、教養がにじみ出るかつてのポルシェやロータスのような個性を持った「知能指数」の高い自動車が欲しい
今は、大きな車と小さな自転車(車道とヘルメットに誘導)、歩行者(歩道)が道路行政なのだろうか、それなら生活道路の駐停車をどうにかして欲しい。これからシルバー・カーや自転車、歩行者間に通る幅広自動車は問題になる