都市と楽しみ

都市計画と経済学を京都で考えています。楽しみは食べ歩き、テニス、庭園、絵画作成・鑑賞、オーディオと自転車

「金融工学」は何をしてきたのか 今野浩 :痛快な本です

2010-01-16 15:38:49 | マクロ経済

 オプション理論の内容も平易に書かれ入門書としてもお奨めできる。金融工学についても明解な見解で賛同できる。感心した内容は<o:p></o:p>

CDS(倒産ゲームの参加料)については「格付け会社」により価格が決まるが、その内容は「半分アートで半分サイエンス」だという。つまりは、参加した大勢のギャンブラーと「経験と勘」の価格が問題であったとある。確かに、企業の倒産確率は長期・多数でないと平準化しないだろう。<o:p></o:p>

つぎに、複雑なエキゾチック・オプションは、リスク回避のオプションではなく、投機目的の商品とある。「原子力でいえば発電ではなく高性能核爆弾の研究に相当する」というのは分かりやすい。<o:p></o:p>

さらに、「リアル・オプション」としてプロジェクト見直しの「選択権」が挙げられている。これは状況に応じた「選択」とキャッシュ・フローを評価する手法だ。ORで「決定分析」として60年代からあったが、最近脚光を浴びているとのことだ。大型都市開発プロジェクトなどは、必ず開発期間が延びるという分析がある。(景気が良いと更なる容積を狙い、悪化すると当面保留となるから)また、大型開発は柔軟な開発計画の見直しが有効で、グランド・プラン(目指すもの)とプロジェクト・スケジュール(当面の開発)の分離と調整を行うものが多い。(大阪北ヤードなどもその一例だ)<o:p></o:p>

また、エンジニアとMBAの違いは面白い。「エンジニア倫理」は考えさせられる。また、エンジニアは「HOW」だけ考え「WHAT」は要らないというのが一流であったが、筆者はあえて「WHAT」を考え、二流の道を歩んだと謙遜している。<o:p></o:p>

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ひさびさカキフライ:十三 幸福亭

2010-01-15 22:26:05 | 食べ歩き

 十三の高架道路の下にあるお店。内装は洒落ていて、清潔。オープンキッチンであるが臭いも、油も感じない。女性だけでやっているらしくて、たおやかな風情が。カキフライ(1,000円)、ハヤシ・ルー(300円)、コーヒー(200円)を。まず、丁寧なコンソメが出ます。<o:p></o:p>

 カキフライは5個、衣は厚めで油はラードを感じる厚い風味。磯の香りが高いが、もう少し中まで熱いほうが美味しいかな。レモン、醤油、ソース、タルタルソース、塩で食べたが、塩が最も良かった。キャベツの横のマッシュ・ポテトが 吃驚するほど美味しい。スパゲティも丁寧。ご飯も大盛ができて艶がある。黄色いお香々が取り放題です。ハヤシは煮込み型、玉ねぎは櫛切りでさらりと上品。カレーも美味しいようだ。<o:p></o:p>

 お店の雰囲気と味が大変気に入った。(禁煙なら尚良いのだが)この近くに大富士がありこちらはなつかし系だ。<o:p></o:p>

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日本の難点 宮台真司: エッセイにしてはまとまりが無く、なぜ売れる

2010-01-14 20:25:16 | 世情

話題の著作。筆者は博学で援助交際の研究や女性体験も豊富な方のようだ。「16歳だった」 中山美穂著の解説に援助交際三期説(92,96,01年)があり、これは秀逸であった。<o:p></o:p>

 文章は会話調でトピックが次々に移って行く。章立ても「人間関係」、「教育」、「幸福」、「アメリカ」、「日本」を「どうなるのか」、「どうするのか」、「どういうことなのか」等幅が広すぎる嫌いがある。しかも、現状→背景→処方箋と完全解説とある。<o:p></o:p>

用語も「普遍主義の理論的不可能性と実践的不可避性」というテーマに加え「社会のそこが抜けた」とか「郊外化」は「団地化=専業主婦化」、「ニュータウン化=コンビニ化」、「創世譚」・「原罪譚」、「可謬」・「必謬」、「再帰性の主観的側面」、「ポピュリズム」、「プロセスプランニング」など、専門用語と独自概念の混在が見られる。<o:p></o:p>

このように多様な切口と統合を行うには、再構築が必要で論理のながれと構成を明解に示すのが不可欠だ。そのためには図示や概念の説明を用いるべきでまとまりの無い文章では困る。(博士論文はどうなのだろうか)<o:p></o:p>

理解できない論理の流れの一例を挙げる。教育で「本気」が「感染」(「この人のようになりたい」)を生むのに、「場」の適応に留まっているとの状況分析がある(P54) 大企業は「どんな仕事に向く人材」、「どんな人間関係もこなせる人材」をもとめているが昨今の学卒は3年以内に3分の1が退職する。(P236)とあり、その後、「叩き上げで獲得した専門性こそが人材価値をもたらす時代だ」と逆のこと(そつのなさか専門性か)となっている。その一方、日本のエリート(官僚)やチェ・ゲバラは「利他」で「本気」の「感染」により人動かし社会を変えるのに期待している。一体、処方箋はどこに行ったのか?<o:p></o:p>

ご本人によると「社会のデタラメさを自覚したうえで、現実にコミットメント(深い関わり)せよ」とあるが何のことか分からない。デタラメをきちんと分析し、どういうコミットメントのありようを提案すべきだろう。(もしも「利他的」な社会を作るのが目的なら、この本の文章表現は合わないだろう)<o:p></o:p>

空間経済学、金融工学などのトピックもあるが、流行の話題を採り上げたようで掘り下げが浅く親切ではない。大体、空間経済学も金融工学もそれだけで学問として成立しているものであり、軽く「知っている」くらいの書き方で「どうなるのか」、つまりは、この本の中の話題は、知っている人は読まなくても分かるし、知らない人は読んでも分からないという本だ。なぜ、メディアで好評なのかが良く分からない。<o:p></o:p>

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ア・ラ・カルト(梅田)でディナー

2010-01-13 19:35:28 | 食べ歩き

 先日、4人で4,000円のコースを楽しんだ。貸切に近く、ゆったりと楽しめました。内容は、<o:p></o:p>

馬肉のたたき:驚きの癖のなさで柔らか、肉のうま味に驚嘆<o:p></o:p>

殻付き牡蠣のグラタン:バターソースとパン粉が美味しい<o:p></o:p>

ミネストローネ:ほっと一息の一品<o:p></o:p>

鴨とサラダ:鴨の抱き身のローストとアイスプラントと太いアスパラ、ドレッシングはバルサミコ風味<o:p></o:p>

シーフードプレート:蛤の焼き物と白身魚のフリッター、モヤシが鉄板に<o:p></o:p>

ハンバーグ:鉄板で ジューシーそのもの、ドゥミグラス・ソースも軽め、ひたむきに食べる。焼いた後、オーブンで仕上げているとのこと。<o:p></o:p>

チキンライス:パラリと少量 こういうのが締めにあると小粋です<o:p></o:p>

クリーム・ブリュレ:丁寧な焼あがり<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

皆様の感想は、洋食とは思えない幅の広さと美味しさで、是非もう一度来てみたいとのことでした。飲兵衛が二人いて、ワインが数本。次の日の朝のテニスは大変でした。<o:p></o:p>

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大丸心斎橋北館からナンバCITYへ歩く

2010-01-12 20:36:38 | 都市開発

 大丸北館の混雑も一段落したので、うふふガールズ(北館地下)と3,4,5階のヤング・アダルト(30代ターゲット)を訪れた。ショッピング・センター型の新世代のデパート(要は場貸しでデパートの人員が要らない)である。2階が期間限定ショップだからか、まるでショッピング・センター(SC)であり、デパートの持つ緊張感がない 大丸本館を見ると、立派だしこれ以上規模は要らないだろうとも思われえるので、北館取得は他のデパート出店防止の窮余の策か。取得価格も低廉なため、売り上げが低くても、家賃も抑えられる仕組みだろう。今後、店舗見直しで出てくる居抜き型デパートの走りかもしれない。<o:p></o:p>

感心したのは「心ぶら日和」心斎橋筋商店街振興組合のパンフレットが置いてあった。北は鰻谷通から南は宗右衛門町通まで両側のお店の紹介だ。見ていて楽しいが。筋が主体で面的な広がりとして、御堂筋やアメリカ村のつながりなどが無いのは残念だ。また、老舗の芝翫香が移転し、カジュアルのコレクトポイント心斎橋になるというのも時代を感じる。<o:p></o:p>

更に、歩いて道頓堀を越えてなんばCITYまで歩いた。道頓堀はアジアの雰囲気で、法善寺横町のしっとりした界隈は縮小している。なんばCITYには「ミナミ周×遊マップ」 南海都市創造株式会社 がありミナミの3ルート ①観光(道頓堀→法善寺横丁) ②満喫(堀江→心斎橋) ③殿堂(なんば→日本橋) をとりまとめている。親切でミナミの発展を考え、歩けるマップで施設の紹介も分かりやすく感心した。<o:p></o:p>

ミナミにはもともと難波五座があり芸能・文学のつながりがある。織田作之助の「夫婦善哉」などの舞台でもある。池波正太郎のエッセイにも飲食店が出てくる。今も、美味しいお店が多いミナミというイメージがある。日本橋や堀江へのエリア連続の都市観光に可能性を感じた。<o:p></o:p>

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やはりオーディオで聴くのは良い

2010-01-11 15:27:21 | 趣味

 久々に古典音楽を。アンプもスピーカーも1時間位は寝起きが悪い。そのあと、久々に四重奏を聴くと、音像が立体的で、響きが豊かなのに驚いた。ゆったりとしていて、音の重なりや和音が明解だ。最近、ロックをIpodで聴いて慣れているからか非常に新鮮だ。生のような音という表現を思い出した。<o:p></o:p>

 コンサートも良いが、当面はモーツアルトとバルトークの室内楽をオーディオで聴き込んでみたい。芸術を楽しむのは久々という思いだ。色々な抽象的体験ができる。<o:p></o:p>

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20年使っている室内灯が壊れた

2010-01-10 09:17:53 | マクロ経済

 20年使っている、ペンダント型のインバーター蛍光灯が点かなくなった。恐らくは、ケミカル・コンデンサーが液漏れが原因だろう。分解して、ケミカル・コンデンサーをすべて外して、同じ容量のものを買ってきて、またハンダ付けすれば直るが、ネットで見てシーリング型が7千円なのでやめた。<o:p></o:p>

 一つは、分解に結構手間がかかること。分解してからコンデンサーを買いに行くのがまた面倒なこと(寺町にお店があるが)、再取り付けのハンダが更に面倒なことがある。<o:p></o:p>

 長持ちさせるには、メーカーもフィルムコンデンサー(大きくて高い)を使って欲しいものだ。長持ちするのがエコだが、今後20年たてば有機EL照明になっているかもしれない。<o:p></o:p>

 しかし、最近の機械製品は安っぽい。とくに基盤やシャーシーがエンジニアリングの効果か貧弱だ。20年前のは、傘も重いアクリルで基盤もしっかりしていた。またシーリングとなってモダンだが暗くなった。しかし、リモコンがついて便利だ。<o:p></o:p>

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京都の地下鉄債務と赤字

2010-01-09 08:01:54 | 都市経営

京都の地下鉄事業の負債は093月末で5,260億円でこれを市が選任した個別外部監査人(公認会計士)が( http://mytown.asahi.com/kyoto/news.php?k_id=27000000912240001 )「破綻懸念」と報告書にまとめたとの報道がある。<o:p></o:p>

収入は278億円で支出は419億円、差し引き141億円の赤字で累積欠損は3,188億円と公表資料にある。( http://www.city.kyoto.lg.jp/kotsu/cmsfiles/contents/0000020/20415/h21-budget.pdf )赤字は22.6年分にもなっている。放置されて来たのだろうか。また赤字は主に東西線によるものとある。初期投資は8,500億円で、大阪のWTC1,197億円)の7棟分というと分かりやすいだろうか。または、神戸空港(3,140億円)の2.5倍というと、相当な額であることが分かる。<o:p></o:p>

経営改善した場合も「不良債務」(銀行からの借入れ等のこととある)が2049年ごろ0になるだけで、累積損益解消や投資額の償還は述べられていない。単純に考えて、2%の債権で50年償還とすると、8,500億円は270億円/年の支払いになる。これに累損が乗る。(利用者は33.4万人/日だから収入は8.3億円/万人に相当 客単価229円 子供等割引含むと思われる)償還まで考えると収入が倍にならないと無理である。その上、赤字もある。<o:p></o:p>

( http://www.city.kyoto.lg.jp/kotsu/cmsfiles/contents/0000020/20415/h21-budget.pdf )<o:p></o:p>

となると、乗降客数、鉄道関連の収入を増やすか、経費を節減するのが方策だが、あまりに数字が大きい。鉄道はビルと違って民間に売ることもなかなかできない。東西線だけ大津と三条で関わりのある京阪に運営委託する手もあるかもしれないが。<o:p></o:p>

公共交通は都市のサービスとも考えられ赤字を認める考え方もあるが、市民の納得が得られるか疑問だ。となると、エコの時代でもあり、自動車交通を如何に地下鉄利用に置き換えるかがある。方策としては、市内に入る車の有料化などの実施例があるが、インフラ整備にお金がかかる。次なる手は、バスとタクシー、登録(有料とする)業務車両以外は通行禁止の街路を要所に設け、相対的に地下鉄の利便性を向上させる手がある。四条通や河原町通、御池通のトランジット・モール化などは良いだろう。更に、京都駅周辺も考えられる。<o:p></o:p>

次に、駅周辺での活用だが、売店は当然だが、立ち飲みなど飲食やほっと一息つける喫茶など事業者を募って行えば面白い。四条や京都駅、烏丸御池などコンコースも広いし、改札内部も充分広い。<o:p></o:p>

また、ビジネス客には早朝、深夜の運行も烏丸線は特に留意して欲しい。観光客には、バスと連携した一日パスが好評なので、嵐電とも乗り入れたパスで、東山から嵯峨野までのルート開拓、あわよくば大津までという「疎水」沿いの観光も売り込めば面白い。あわせて四条、烏丸御池、京都駅の観光拠点と乗換の利便性向上のため、JR,、阪急、京阪、近鉄と分かりにくいバス乗場への対応(表示とパンフなど)が必要となる。<o:p></o:p>

ここまでの投資には市と民間と市民が一体となり対策を講じるしかない。

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粕汁が好き

2010-01-07 20:46:16 | 食べ歩き

 冬暖まるのは粕汁だ。大根、牛蒡、人参と根菜が多く、こんにゃくもあり、繊維質で胃腸も綺麗になる。粕を入れると更に味が濃くなる。吉田健一が大阪「大黒」だったろうかの粕汁を「機関車がトンネルを抜ける」と表現していたのを想い出す。<o:p></o:p>

 家で作るときは、昆布は羅臼で、鮭ではなく、豚肉か平野屋の油揚げを使うことが多い。仕上げには、白葱の小口切り、一味のほうが七味より合うと思っている。ご飯を相手に、冷たい白菜の漬物で冬の気分が味わえる。<o:p></o:p>

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テレビを見ない

2010-01-06 20:43:42 | 世情

 年末年始はコタツ・ミカン・テレビだったのが、いまや、パソコン(携帯)・ゲーム・初売りに変わった。テレビは本当に見ない。見るのは同時性のあるスポーツかニュースの事件の中継くらいだ。特に、良い所でCMが入り、巻き戻されてまた始まるのがもどかしい。どうしても見たい番組は時間短縮のためビデオにしておく。またはネットで探す。そのため、広告収入が減り、番組が更に水増しと同じような内容と出演者で面白みに欠ける。この循環でテレビはより見ない。<o:p></o:p>

  テレビ電波がデジタルになるというが、今でも家にはCRTのテレビが3台ある。チデジカが跳ね回ろうと、アナログマに頑張ってもらおう。なんなら、パソコンで見ても便利かもしれない。<o:p></o:p>

欲しいのは大画面でのホームシアターだ。気に入らないのはメディアが、テープ、レーザーディスク、DVD,大容量DVDと変化することだが。オペラ、オペレッタなど新しい楽しみになると良いな。<o:p></o:p>

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何がエコか

2010-01-05 19:38:06 | マクロ経済

 エコは永く使うだ。良い物で満足があり永いと愛着もわく。手入れが大切。靴5足で月1回は磨く。愛着と快適には毎日代える。面倒だが、気持ちよく結局長持ちする。<o:p></o:p>

 永く使うは手間がかかる。京都の町家も住むにはお掃除も大掃除も、手間がかかる。<o:p></o:p>

新しいエコ商品のエコポイントとは「短期的」販売の促進だろう。中期的には、「大切に使う」物に価値や補助を見出すべきだ。買換えはCO2からはエコではない。また古いものを大切にするのは雇用も生み出し、職人とその技能を継承する。<o:p></o:p>

 エコは新い技術も生み出す。しかし排出を含めビジネスや利権になる懸念はある。それより「大切に」物をつかうのが大切だろう。<o:p></o:p>

 冬の寒い中、永く使っているものを手入れしていると感じた。<o:p></o:p>

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牛丼とスローフード

2010-01-04 21:25:24 | 食べ歩き

 すき家が牛丼を280円にした。近くで、並びの吉野家と客の入りを比較したが、明確な差は無いようだ。味のロイヤルティが高いのだろうか。コンビニの弁当を見ると400円はする。これなら、すき家は相当にお値打ちだと思うが売れている。やはり、牛丼は急いで食べられるけれど、ゆっくり味わうものではない(逆に回転率は高い)という位置付けなのだろうか。餃子の王将も中華なので冷める前が美味しい、つまりは急いで食べることになる。だから回転率が良い。(待たせないための調理手順も重要となる)<o:p></o:p>

 最近、天ぷらも鮨も蕎麦も江戸のファスト・フードで、鰻丼も丼一族は冷める、ふやけるの特性があるので落ち着かない。ボーっとゆったり食べられるのは松花堂弁当かもしれない。冷えたものは調理に手間がかかるが味わえる。そういえば鍋もゆったり楽しめるのが良い。裏技だが美々卯のうどんすきも締めに煮詰まったつゆへお蕎麦を入れるとたまらない。<o:p></o:p>

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デパートの課題

2010-01-03 07:23:27 | マクロ経済

 初売りで、京都の高島屋、阪急、大丸、伊勢丹を巡ったが、どこも驚く程の人出だ。福袋(Lucky Bagともある)とバーゲンはお祭りだ。両手に福袋の方で周辺のお店も賑わっている。デパートの集客効果に今更ながら驚く。<o:p></o:p>

しかし、デパートは11月も10%超の売上低下だ。低下傾向がバブル崩壊以降続いているのが問題となっている。しかも中高年層を主体としたリストラもある。デパートに人材と積み重ねた経験と専門性が大切なのはホテルと同じなのだが。このノウハウの喪失と未活用は潜在GNPとなり、業界の変容要因となろう。デパートも量販店やショッピングセンター志向と本業回帰の2つの方向に別れるとの記事もある。恐らく、デパートのグループでの区別よりも旗艦店、中核店、その他の店でありかたが変わるだろう。どこも旗艦店はデパートらしさを保つであろう。しかし、今でも京都では、高島屋、伊勢丹(JR)、大丸、阪急(モザイク)でポジショニングが明解になりつつある。特に、テナントからの評判は相当違う。<o:p></o:p>

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デパートの方にお伺いすると、コアなお得意様への外商の対応は、お伺いして次なるニーズ(着物、洋服、家具など)を引き出し、展示会へのお誘いや来店の際の売場の担当まで段取りしていたという。御馴染み顧客への相談と提案の販売だ。(そのかわりクレーム対応は大変だったが、お客とお店の相互でサービス・品揃えと人情を磨きあったという)<o:p></o:p>

 面白い指摘は、ショッピング・センターの一部は「おもてなし」を重視しデパート化が始まっているとのこと。その反対に、大丸心斎橋北館などはデパートのショッピング・センター化だ。<o:p></o:p>

デパート内部でも、1階の化粧品やスーパー・ブランドなどは不動産賃貸であり、消化仕入れはショッピング・センターの定期借家(最低保証付き売上歩合賃料)と同じとのご意見だった。つまりは御馴染み顧客の営業からの離脱だ。<o:p></o:p>

また、商品は売れ残りリスクがあり、原価は外食の2/3くらいとのことで驚いた。ユニクロは更に低いのかも知れない。<o:p></o:p>

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 これからは売れるもののつくりかたがあり、売れるつくりかたがあろう。いままでの、「お伺い」、「御馴染み」という細やかな対応から、最近は「如何ですか」になってしまっているが、「これは(良い機能か、役に立つので)買おう」で「しかもお得だ」が最も良い。現在は、ネットでの情報が席巻してのお店と品の選定だ。ここで、デパートでは店員と顧客の「馴染み」のつながりをもう一度大切にしても良い。カードとPOSでネット時代に対応したメールやネットでのご提案や情報提供ができるはずだ。<o:p></o:p>

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昨年の読書とお奨め本

2010-01-02 08:42:40 | 趣味

 昨年は結構読んだ年で420冊あまり。一寸大目かな。内容は主にミステリーですが、都市計画、マクロ経済、金融、マーケティングが続きます。(なお、ミステリーでは明るい、大掛りなものが好きです。コンゲームには目がありません。なお、ホラー、サイコ、メタ・ミステリーはまず読みません)<o:p></o:p>

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 一番良かった本は、どの書評にも載らないが「佛々堂」の骨董ものの「わらしべ長者、あるいは恋」 服部真澄 だ。(この方の初期2作 「龍の契り」、「鷲の驕り」は傑作だ)、とぼけた佛々堂を主人公にと該博な骨董知識と「数寄」で楽しみ、人情がからむ。洒落た文体だ。鐘の音に3種類あると知りました。<o:p></o:p>

 ついで、大笑いできたのは、二ノ宮と桑原(役柄を考えた凄い名前だ) 「螻蛄」 黒川博行で、大阪が舞台で、こてこての大阪弁だ。このシリーズは4作目だがいよいよ面白い。東の奥田英朗と西の黒川博行はどちらも大笑いできる。奥田は最近、「無理」で混迷する社会を、「オリンピックの身代金」で高度成長期を描写して更なる展開がある。黒川も直木賞を取って、奥田・黒川で珍旅行(「港町食堂」みたいなもの)でも書いて欲しいものだ。<o:p></o:p>

 閑話休題、コンゲームものでは、「最終弁護」 スコット・プラットと「ガラスの親指」道尾秀介が秀でている。<o:p></o:p>

 短編集は「ガリレオの苦悩」              いまをときめく 東野圭吾 (「新参者」は上手いがあざとすぎる)、「架空の球を追う」森絵都は笑えて淋しい独自の世界。<o:p></o:p>

 感心したのが、「フリーター家を買う」有川浩で、悲惨なのに明るいというとりまとめ方、「幽霊の2/3」ヘレン・マクロイは古いミステリーだがトリックが凄い。<o:p></o:p>

 順当なところでは、「ダブル・ジョーカー」柳広司、「鷺と雪」北村薫、短編集で都会的なとりまとめ、時代も似通っていますね。<o:p></o:p>

 歴史ものでは「利休にたずねよ」 山本兼一と、大化けした真保裕一の「覇王の番人(上)(下)」があります。現代の世相を扱った「仮想儀礼(上)(下)」 篠田節子は新興宗教を恐ろしい筆力で描いています。<o:p></o:p>

 「日本語が亡びるとき」水村美苗は賛否両論でしょうが、考えさせられます。<o:p></o:p>

 経済書は「アニマルスピリット」 ジョージ・A・アカロフ, ロバート・シラー と「ブラック・スワン(上)(下)」ナシーム・ニコラス・タレブが知的興奮と面白い事例で笑いが楽しめます。<o:p></o:p>

 都市計画では、ソーシャル・キャピタルや公共投資政策に関しての文献を読みました。<o:p></o:p>

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 概して、ミステリーは「上手く」、「軽く」、題材は「日常」が傾向かとおもいます。経済は「行動経済学」(人間心理の反映)や金融工学が多いようです。

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あけましておめでとうございます 

2010-01-01 07:50:36 | マクロ経済

 本年もどうぞこのブログをよろしくお願い致します。<o:p></o:p>

 失われた20年との記事もあります。本当に失われたのは、ものづくりの「創造性」と「誇り」、「長期から短期への志向変化」だと感じています。そのため今年は、都市についても「より良くする」、大きな、長期の視点から書いてゆきます。<o:p></o:p>

 食べ歩きは書くのに、感じたことと味の分析で楽なのですが、本来の都市計画とその背後にある経済、社会動向の分析・提言に精進したいと思っております。<o:p></o:p>

 本年は記事へのコメントとやりとりの活性化を図りたいと思っております。是非、ご参加下さい。<o:p></o:p>

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