都市と楽しみ

都市計画と経済学を京都で考えています。楽しみは食べ歩き、テニス、庭園、絵画作成・鑑賞、オーディオと自転車

デパートの課題

2010-01-03 07:23:27 | マクロ経済

 初売りで、京都の高島屋、阪急、大丸、伊勢丹を巡ったが、どこも驚く程の人出だ。福袋(Lucky Bagともある)とバーゲンはお祭りだ。両手に福袋の方で周辺のお店も賑わっている。デパートの集客効果に今更ながら驚く。<o:p></o:p>

しかし、デパートは11月も10%超の売上低下だ。低下傾向がバブル崩壊以降続いているのが問題となっている。しかも中高年層を主体としたリストラもある。デパートに人材と積み重ねた経験と専門性が大切なのはホテルと同じなのだが。このノウハウの喪失と未活用は潜在GNPとなり、業界の変容要因となろう。デパートも量販店やショッピングセンター志向と本業回帰の2つの方向に別れるとの記事もある。恐らく、デパートのグループでの区別よりも旗艦店、中核店、その他の店でありかたが変わるだろう。どこも旗艦店はデパートらしさを保つであろう。しかし、今でも京都では、高島屋、伊勢丹(JR)、大丸、阪急(モザイク)でポジショニングが明解になりつつある。特に、テナントからの評判は相当違う。<o:p></o:p>

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デパートの方にお伺いすると、コアなお得意様への外商の対応は、お伺いして次なるニーズ(着物、洋服、家具など)を引き出し、展示会へのお誘いや来店の際の売場の担当まで段取りしていたという。御馴染み顧客への相談と提案の販売だ。(そのかわりクレーム対応は大変だったが、お客とお店の相互でサービス・品揃えと人情を磨きあったという)<o:p></o:p>

 面白い指摘は、ショッピング・センターの一部は「おもてなし」を重視しデパート化が始まっているとのこと。その反対に、大丸心斎橋北館などはデパートのショッピング・センター化だ。<o:p></o:p>

デパート内部でも、1階の化粧品やスーパー・ブランドなどは不動産賃貸であり、消化仕入れはショッピング・センターの定期借家(最低保証付き売上歩合賃料)と同じとのご意見だった。つまりは御馴染み顧客の営業からの離脱だ。<o:p></o:p>

また、商品は売れ残りリスクがあり、原価は外食の2/3くらいとのことで驚いた。ユニクロは更に低いのかも知れない。<o:p></o:p>

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 これからは売れるもののつくりかたがあり、売れるつくりかたがあろう。いままでの、「お伺い」、「御馴染み」という細やかな対応から、最近は「如何ですか」になってしまっているが、「これは(良い機能か、役に立つので)買おう」で「しかもお得だ」が最も良い。現在は、ネットでの情報が席巻してのお店と品の選定だ。ここで、デパートでは店員と顧客の「馴染み」のつながりをもう一度大切にしても良い。カードとPOSでネット時代に対応したメールやネットでのご提案や情報提供ができるはずだ。<o:p></o:p>

コメント
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