カンバイには次のような意味があります。
1) 早春の、まだ寒い頃に咲く梅(寒梅)
2) 梅を観賞すること(観梅)
3) 黒澤明の映画「七人の侍」で志村喬が演じた人物、勘兵衛の(誤った)「ドイツ語名」






「七人の侍」は、映画館にもテレビにも繰り返し登場しています。
ドイツ語圏(ドイツ、オーストリア、スイス)では、早くから外国映画の吹替え方式が普及したようです。
その初期の例が「七人の侍」。
ところがドイツ語では「ei」の綴りを「アイ」と発音します。吹替えの声優は、アルファベットで書かれた日本語人名を読むとき(呼びかけなど)、ドイツ語発音のまま読んだのです。そこで、七人のリーダーである勘兵衛はカンバイ、その副将格の五郎兵衛はゴロバイ、百姓の与平はヨハイ・・・
吹替え関係者がオリジナルサウンドトラックを聴かなかったのか不思議な気もしますが、全然知らない外国語は聴き取りも難しいものです。逆に、日本語に関する知識のある人が、映画吹替えに関係するとは限りません。
というわけで、ドイツ語の短縮吹替え版は、そのままビデオになり、今はDVDになっています