９月１４日（木） 雨のち曇り

　　今日は私と妻の母校であり、いま息子が通っている都立小山台高校の伝統の運動会の日で、一家で見物に行く予定にしていたが、生憎のお天気で、明日に順延となった。妻と娘は明日は予定が入っている。私は、この夏休みの極力予定というものを入れない方針のおかげで、明日は（も）空いている。天気は回復するとの予報なので、母を連れて見物に行くつもりだ。
　　午後から大学へ。中央図書館の雑誌バックナンバー書庫で清水幾太郎関連の資料収集。中央図書館の最上階のワンフロアーを住居にすることができたら、さぞかし研究がはかどるだろうな、ということをときどき考える。図書館の中に住む、万巻の書物と共に暮らす、というのは一つの理想的なライフスタイルである。それは無理だとしても、図書館の隣に住むというのは出来ない相談ではない。実際、中央図書館の近所には高層マンションがあり、一体いくらあれば購入できるのかは知らないが、たぶん手も足も出ないという額ではないはずだ。ただし、職住隣接もよいことばかりではない。その最大のデメリットは、通勤電車の中で本を読むという楽しみがなくなってしまうということである。

　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　南門通り商店街を本部から文学部へ向かって歩く

　　夕方、研究室にＴ君がやってくる。正確には、Ｔ君が先に来て研究室前の廊下で待っており、中央図書館で明治40年７月９日（つまり清水幾太郎の誕生日）の東京朝日新聞の縮刷版を読んでいた私が、遅れて研究室に着いたのである。１時間ほど研究室で話をしてから、Ｔ君の発案で、日比谷の三信ビル内でただ一店営業を続けている「ニューワールドサービス」に飯を食べに出かける。三信ビルの取り壊しについては、以前フィールドノートでも書いたし（５月９日、10日、26日）、メディアでも取り上げられたので、ご存じの方も多いと思うが、Ｔ君は三信ビルの保存運動を展開しているグループのメンバーでもあるのだ。話題の場所だから混んでいるのではないかと思ったら、昼間は混んでいるが、夜の時間はそうでもないという。実際、行ってみると、確かにほどよい客の入りで、落ち着いて食事と会話を楽しめた。Ｔ君の薦めに従って、ハンバーグ定食を注文したが、スペシャルメンチカツ定食にも心惹かれるものがあり、いっそ二つ注文してしまおうかとも考えたが、体育会系の学生じゃないんだから、52歳なんだから、と自分に言い聞かせて、思い止まった。ハンバーグは予想通りの美味しさだった。もしこれが自宅の夕食であれば、２個は食べたいところだ。実は、今日は焼き肉屋に行こうかなと考えて昼食を軽めにしておいたので、お腹がペコペコなのであった。で、店員さんがラストオーダーを聞きにきたときに、ハムサンド（トースト）とレモネードを注文した。上質のハムを二枚重ねで使っており、シンプルで美味しいハムサンドだった。Ｔ君とは、今度は彼が赴任する東北の地で会おうと言って別れた。この調子で教え子が全国にちらばってくれたら、彼らを訪ねながら旅行ができるなと考えたりした。

　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　三信ビル最後のテナント ニューワールドサービス