雲一つない秋晴れの一日だった。もし午前中に病院の予約が入っていなければ、鎌倉にでも行きたいところだった。10日前に排出された結石を医師に見せる。今回の結石も形状から、4月のときのものと同じく、昨年11月に受けた手術(左の尿管に停留していた大きな結石を破砕して除去した)のときの欠片が落ちてきたものと診断される。結石というやつは体内にあるときはいろいろな症状となって現れて鬱陶しいのだが、一旦排出されてしまえばそれが嘘のように消えてなくなる。きわめて単純明快な疾病なのだが、私の場合、レントゲンに写りにくいタイプなので(今回も排出される4日前に撮ったのに写ってなかった)、症状が結石のせいなのか別の原因があるのか判然としないので困るのである。せめてもの慰めは、前回の手術のときに施した尿管の狭窄箇所の拡張が上手くいって、破砕した結石の欠片が停留せずに排出されていることである。ジムで体を動かしていることも結石の停留の防止になっているようである(結石は一日中机に向かっている職業の人間に多いらしい)。妻は、「まだ欠片が残っているかもしれないから、せっせと運動して出しちゃいなさい」と言うが、症状が現れてから排出されるまでの期間が短期ですめばいいが、そうでないと辛い。いま抱えている原稿が一段落するまではあえて寝た子を起こすようなマネはしたくない。次回の排出というものがあるとするならば、来年の春休みあたりが望ましい。出産同様、結石も計画的に排出ができたらいいのだが。
結石といえば、飼い猫のはるも結石が出来やすい体質で、もっとも猫は一般にそのようで、犬と違って猫はオシッコの回数が少ないために膀胱に結石が出来やすいのだそうである。今日、はるも病院で結石の検査を受けた(もちろん私と同じ病院ではない)。検査が少々苦痛を伴うものであったらしく、帰宅してから、ソファーの下に隠れてしばらく出てこなかった。いじけているというか、一時的な人間不信に陥っているのである。しかしそこは同じ疾病を抱えている者同士、私が「はる」と呼びかけると、しだいに心を開いてソファーの下から顔を出した。明日になれば今日あった嫌なことは忘れているだろう。そうでなかったら猫はあんなに気持ちよさそうに居眠りができるはずがない。
同病相憐れむ
結石といえば、飼い猫のはるも結石が出来やすい体質で、もっとも猫は一般にそのようで、犬と違って猫はオシッコの回数が少ないために膀胱に結石が出来やすいのだそうである。今日、はるも病院で結石の検査を受けた(もちろん私と同じ病院ではない)。検査が少々苦痛を伴うものであったらしく、帰宅してから、ソファーの下に隠れてしばらく出てこなかった。いじけているというか、一時的な人間不信に陥っているのである。しかしそこは同じ疾病を抱えている者同士、私が「はる」と呼びかけると、しだいに心を開いてソファーの下から顔を出した。明日になれば今日あった嫌なことは忘れているだろう。そうでなかったら猫はあんなに気持ちよさそうに居眠りができるはずがない。
同病相憐れむ