フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

8月23日(木) 曇り

2007-08-24 02:00:57 | Weblog
  今日はしのぎやすい一日だったが、連日の猛暑がボディーブローのように少しずつ効いてきたのだろうか、集中力がいまひとつである。マックスを10とすると、5くらいのレベルしかない。欽ちゃんの仮装大賞に喩えれば、合格ライン(15点)のはるか手前、8点あたりで「カーン」と鐘がなって、これでは小さな子どもが泣きべそをかいてみせても、お情けであと2つほど電球が点くのが関の山、箸にも棒にもかかりんませんから、とっととお帰り、というレベルである。目の前を流れていく時間をぼんやりとながめている。アニマル浜口を呼んできて、「気合だー!」と叫んでもらいたいところだが、まあ、長い夏休み、中だるみというのはあるもので、しょうがないことなのだ、と辞任した大臣のようにつぶやいてみる。
  午後、遅い昼食をとりがてら、自転車に乗って郵便局へ。昔の通帳を廃棄して、そこに残っていた500円ほどの貯金を引き出す。要するにそれだけのことなのだが、通帳そのものを紛失してしまったがために、あれこれ手続きに時間を要した。何度か、もうそのお金は要りませんからと言いそうになったが、1円を笑うものは1円に泣くのですと子どもの頃から教えられて育ったから、忍従の末、現金を手にする。そのお金は、本門寺門前の蕎麦屋で食べた特にどうってことのない天せいろの代金の一部に使われた。デザートは「甘味あらい」で贅沢あんみつ。先日、初めて来たときと違って、今日はしみじみと賞味することができた。求肥を美味しいと思ったことは我が人生で初めての経験ではなかろうか。ご馳走様でした。
  蝉の声を聞きながら、加藤清正が寄進したと伝えられる本門寺の96段の階段を登り、仁王門をくぐる。境内に人影はまばらである。本殿でお賽銭百円を投じてから、さて、何をお祈りしようか考え、「万事うまく行きますように」と祈る。「万事」なのだから漏れはないはずである。

           

           

           

  帰宅して、窓の外を見ると、今日は曇りがちの一日ではあったが、夕焼けが美しかった。明日は我が残りの人生の最初の一日と心得て(これは誰にとってもそうであるが)、集中力を高めて仕事に取り組むことにしよう。