フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

4月11日(金) 晴れ

2008-04-12 10:06:16 | Weblog
  7時半、起床。授業期間が始まって急に早起き(人並みともいう)になった。昨夜は3時に就寝であったから、睡眠時間わずかに4時間半である。遅寝早起き。早起きの必要はないのだが、いろいろと気がかりな案件があって目が覚めてしまうのである。卵焼き、トースト、紅茶の朝食。午前中は自宅で仕事。早起きすると、午前中の時間がたっぷりあるのは嬉しい。
  昼から大学へ。3限の「日常生活の社会学」はコースナビに登録されている人数は328名だったが、教室(38号館AV教室)に行ってみると明らかに教室の定員(400名)を越える学生たちがいた。追加登録中(まだ抽選前)の学生も見込みで出席しているためだ。ギチギチにはしてほしくなかったのだが・・・しかたない、覚悟を決めて授業を始める。ひさしぶりの授業で、マイクの音量、照明の加減などでミスが出る。授業の勘が戻っていない。初回ということで(まだ受講生も確定しないし)通常より早めに終わったが、かなり疲れた。TAのI君と「フェニックス」で遅めの昼食(ビーフストロガノフと珈琲)をとる。3時から岡部先生の研究室で来年度からの社会福祉士資格関連のカリキュラム改革についての話をうかがう。主任として勉強しておかねばならない。4時から卒論ゼミ。11名中9名出席。今日は5名に自己紹介を兼ねて卒論のテーマについて説明をしてもらった。テーマについて考えている深度、読んでいる文献の量にかなりの個人差が見られる。演習形式(個人指導ではなく)で行なうことのメリットの1つは、こういうことが参加者の誰の目にも明らかになることで、「もっとしっかり取り組まなければ」という意識が学生たちの間に生まれることであろう。
  7時半、帰宅。夕食は、鰹のたたき、筍の煮物、筍の味噌汁、赤飯。赤飯は私の誕生日ということで母が炊いてくれたものである。今日から始まった天海祐希主演のドラマ『Around 40』を観る(すでに先週から始まっているNHKの『バッテリー』に続いて、今期観始めた2本目のドラマである)。39歳の未婚の精神科医が主人公である。昔(90年代中ごろ)、山口智子主演の『29歳のクリスマス』というドラマがあったが、大台一歩手前という年齢の女性が主人公である点は共通だが、年齢軸と時代軸の違いが作品に反映している(結婚市場における商品価値の低下、格差社会の広がり)。松下由樹が両作品に出演しているのはめぐり合わせというものだろう。彼女は『29歳のクリスマス』では未婚の母となることを決意する女性を演じていたが、今回は「何か始めなくては」と焦燥する専業主婦を演じている。主役の天海祐希に関しては、精神科医という社会的地位の高い職業、そしてあの美貌とスタイル、どうみても39歳の女性の一般的サンプルではないが、その彼女にして・・・という効果はある。大正時代の新聞の身の上相談に、社会的には成功した33歳の独身の女医が忙しい仕事の合間にいいようのない虚しさに襲われ女としての幸せについて悩むというものがあったが、社会的成功≠幸福という公式は「人生の物語」の定番のようである。
  こうして54歳の最初の一日が終わった。「Around 55」の物語はどういう展開になるのだろうか。しかし、少なくともTVドラマ向きではないことは確かなようである。