フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

4月22日(火) 晴れ

2008-04-23 10:46:33 | Weblog
  昼から大学へ。蒲田駅のコンコースのところに「豆田」という稲荷寿司だけを売っている店があり、今日はそこで昼食用に4種類の稲荷寿司を購入し、3限の授業(現代人間論系総合講座1)の直前に食べる。一口サイズの小さな稲荷寿司なので、5分とかからなかった。
  3限の授業の最後のあたりで歌を歌う。歌といっても「千の風になって」を朗々と歌い上げるといったものではなく、「カエルの歌」をちょっと口ずさんだのである。どういうことかというと、儀礼的無関心とその堕落形態としての本源的無関心(ただの無関心)が支配する電車という公共空間の中で、他人同士のつながりを発生させる実験(パフォーマンス)としての「カエルの歌」プロジェクトについて説明するためである。これは以前、私の演習の学生たちが行なった実験で、まず数人がチームになって、電車に乗り込む。その際、一箇所に固まらないで、他人同士を装って同じ車内のバラバラな場所に陣取る。そして頃合を見計らって、A君が「♪カエルの歌が聞こえてくるよ・・・」と歌い始める。当然、乗客たちの視線がA君に集まる。そのときA君は少し離れた場所にいるB君に「どうぞ」という感じで手の平を向ける。輪唱に加わって下さいという合図である。乗客の視線がB君に移動する。B君、「えっ?」と当惑する小芝居をする。そして、しばしの逡巡の後、「♪カエルの歌が・・・」と歌い始める。乗客の間に小さな驚きが生まれる。そしてB君はまた別の場所にいるC君に輪唱に加わってくれるように促す。C君、「まいったなあ」と頭を掻きながら、「♪カエルの歌が・・・」と歌い始める。そしてD君へと襷を渡す。「何よ、これ。意味わかんないよ。でも、何か面白そうだな」と弁明しつつ、「♪カエルの歌が・・・」と歌い始める。で、いよいよ実験はクライマックスを迎える。D君が一般の乗客X氏に輪唱に加わってくれるように促すのである。はたしてX氏は「♪カエルの歌が・・・」と歌ってくれるだろうか。・・・ここから先の話は無料では公開できない(笑)。
  帰宅の途中、駅ビルの「TAKANO」で昨日に続いて今日もお土産を購入。今日はフルーツ満載のケーキである。見ているだけで美味しそうだったが、食べてみてやっぱり美味しかった。「TAKANO」の新規参入は、「出没!アド街ック天国」風にいえば、「新装開店蒲田駅ビル(グランデュオ)ベスト10」に入るであろう。