6時半、起床。
10時に家を出て、大学へ。
11時に面会の約束が先方の急用でキャンセルになる。ミルクホールでパンとコーヒーを買って、遅い朝食。
ゼミ4年クラスの会計係のWさんがゼミ費の残金をもって来てくれる。これから印刷・製本するゼミ論集の支払いにあてる。私のゼミでは月千円のゼミ費を積み立てていて、スイーツ代や合宿費の一部やゼミ論集の作成のために使っているのだが、管理は会計係の学生に任せてある。ごくろうさまでした。ありがとう。
予定していた面会がキャンセルになって、時間が空いたので、しばしWさんと雑談。4年生は、いま、授業も試験も終わり、これから卒業までの期間は、大学生と社会人の中間のような存在である。もう授業はなく、まだ労働もない、無重力の空間に浮かんでいるような存在である。こういう期間はこれからの人生にそうはないだろう。4月以降、一番貴重になる資源は時間であるが、時間はお金と違って貯めておくということができない。これからの2か月という時間を大切に使ってほしい。
昼食は寒鰤の一点盛りがあったら食べたいと「たかはし」に行ったのだが、外の黒板に書かれたメニューにはなかったので、大隈通り商店街まで足を延ばして、結局、「上天丼フェア」という看板に惹かれて、「金城庵」で天丼とかけ蕎麦のセット(1250円)を食べる。
ここまで来たついでに食後のコーヒーはジャズ喫茶「ナッティ」で。去年の4月に来て以来だ。
大きなスピーカー(JBL4331B)からあふれ出てくる音はライブ感がある。「あるす」のマスター、中学時代の同級生のW君、3年ゼミクラスのゼミ長代行のSさん、私の周りにはジャズの奏者や愛好家が何人かいるせいで、私もだんだんジャズに親しむようになってきた(いま、このブログもモダン・ジャズ・カルテットのCDを聴きながら書いている)。
マスターが「U君をご存知ですか?」というので、「私のゼミの卒業生のU君のことですか?」と聞き返すと、「そうです」という。在学中からよく「ナッティ」に来ているそうだ。それは知らなかった。卒業後もときどき来ていて、年末に来たときに、文化構想学部の大久保先生を知っていますかという話になって、知っているもいないもゼミの先生です(U君)、蒲田で花屋をしていた頃からのお客さんです(マスター)、とひとしきり私の話題で盛り上がったらしい。世間は狭いものである。U君とは卒業以来会っていないが、さっそくツイッターで今日の件を伝えよう。
6時頃まで研究室でレポートの採点やら書類の作成やら。
帰りがけにあゆみブックスで以下の本を購入。
斎藤環『承認をめぐる病』(日本評論社)
ちきりん『ゆるく考えよう』(文庫ぎんが堂)
高浜虚子『俳諧師・続俳諧師』(岩波文庫)
マルクス『賃労働と資本』(岩波文庫)
7時、帰宅。今夜の献立はイカ(ゲソ)とホタテのフライ。
深夜、TSUTAYAでレンタルした『探偵はBARにいる』(2011)を観る。面白かった。コメディだと思い込んでいたのだが、そうではなかった。もっと早く観ればよかった。最近、この作品の脚本家が『リーガルハイ』や『外事警察』を手がけた古沢良太であることを知って、俄然、観る気になったのである。小雪が出ていることを知らなかったので、それもよかった。古沢良太は『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズの脚本も手掛けており、そこでも小雪は重要な役どころで出ている。そして『リーガルハイ2』でも。「魔性の女風で実は純情な女」というのが彼の小雪像であるようだ。というよりも、そういう世間一般の小雪像を作り上げたのが古沢良太なのである。ちなみに、その逆、「純情な女風で実は魔性の女」を演じていま旬なのは石原さとみであろう。彼女にもそういう石原さとみ像の構築に一役買っている脚本家がいるのだろうか。