フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

2月25日(火) 晴れ

2014-02-26 11:50:56 | Weblog

      8時、起床。

      今日は暖かい。飼い猫のはるの行動にもそれは表れる。寒い日はベランダに出してやってもすぐに室内に戻ってくるが、今日の「視察」は長い。

     マフィン、ソーセージ、レタス、夏みかんのマーマレード、(昨日のんちゃんからいただいた)キュウイのジャム、紅茶の朝食。

       午後、散歩に出る。

      昼食はメキシコ家庭料理の店「ハリスコ」で。「つけ麺大王」の並びにある小さな店で、前から気になっていたが、入るのは今日が初めて。これまでためらっていたのは、看板にある「テキーラ」の文字のせいである。テキーラといえば強い酒の代名詞のようなもので、下戸の私には入店の資格がないのではないかとビビッていたのである。きっと店には「ガルシア」という名前の男がいて、飲み物は何にするかと聞いてきて、私が水でいいと答えると、怖い目で睨むのである。そういう想像が私に二の足を踏ませていたのである。最近、「phono kafe」の大原さんご夫婦が「ハリスコ」に行ったという話を聞いた。メキシコ人の母親と日本人とのハーフの娘さん二人でやっている店で、とてもフレンドリーだったそうだ。そうか、「ガルシア」はいないんだ。というわけで、今日の訪問となったのである。

     カウンター6席だけの狭い店内には三人の先客(若い女性の二人連れと外国人の男性)がいた。彼らの間に座る。みな常連さんのようで、メキシコ人のお母さんとハーフの娘さんとおしゃべりをしている。娘さんは身重のようである。そのうちウッディ・アレンみたいな顔をしたやつれた感じの日本人の男性が入ってきたが、彼も常連さんのようで、席に着くなり「今日調子悪くてさあ」みたいな話を始めた。

      週替わりランチの「さくさくチキンカツピリ辛トマトソース&とろーりチーズのせ、メキシカンライス付」を注文するつもりだったが、それはもう終わってしまっていたので、もう一つの週替わりランチ「牛ステーキとサボテン、セボンジータの鉄板焼き、メキシカンライス付」を注文する。まずポテトサラダと鶏ガラスープが出て来た。このスープが熱くて美味しい。飲み物はピンクグレープフルーツジュースをチョイス。

 

      常連さんたちのおしゃべりを聴きながら(恋バナからスペイン美術まで)、待つことしばし、料理が出て来た。あらかじめ包丁の入ったステーキには、アボカドを使ったものだろうか、緑色のソースがかかっている。スパイシーで美味しい。緑色のそばのようなものはサボテンである。サボテンを食べるのは初めて。固有の味はなく、シナ竹をもう少し柔らかくしたような食感。緑の葉の野菜はセボジータというメキシコ産の玉ねぎ。「この辺りまでは食べられます」とハーフの娘さんが教えてくれたが、結局、私は残さず全部を食べた。トルティア(トウモロコシの薄焼きパン)はサービスで付いた来て、さらにあとから追加でもう一枚いただいた。肉や、野菜や、ライスをはさんで食べてねと教えられる。ライスまではさむとは知らなかった。メキシコの家庭料理を家庭的な雰囲気の中で満喫した。

     支払いのとき、娘さんに、ご予定はいつですかと聞いたら、6月ですとのこと。「元気なあかちゃんを」と言うと、ニッコリとされた。彼女が産休に入る前にまた来ようと思う。

     鵜の木のギャラリーカフェ「hasu no hana」へ行く。

     その前に、天気がいいので、鵜の木の商店街を抜けて、多摩川の堤に出てみることにした。

 

 

 

 

 

       春風や堤長うして家遠し  蕪村

       散歩を終えて、「hasu no hana」へ。

       新垣美奈展「Lights,Windows,Darkuness at Nigite」(3月14日まで)。

           夜に浮かぶ光は、生きているものの存在や痕跡を表している。
           夜の闇はただ黒いだけではなく、光を際立たせ、
           あらゆるものを包み込んでいる。
           夜の窓のあかりの中に、人々の生活を垣間見る。
           それを目にする私は、外側にいる者である。
                                 (案内用のポストカードに印刷された作者の言葉)          


「たくさんの暮らしの気配」(キャンバス25枚、2013年)


「たくさんの暮らしの気配」(部分)

     ついさきほど多摩川の土手を歩いていたときたくさんのマンションの窓を見たが、昼間は、窓の中は暗くて、人々の生活を感じることはできない。夜の窓というのはその意味で魅力的なモチーフであると思う。


Hoses and Construction at Night(木パネル組作品、2014年)


いろいろな空き箱を使った立体作品群

       「hasu no haha」はカフェとしてのレベルも高い。何も展示がないときも来てみたいギャラリーカフェである。オレンジコンフィとラム漬けイチジクのブラウニーを注文。今週のコーヒーはタンザニア。

      あとから追加で紅茶を注文(メニューには載っていないが注文できます)。

      作家さんご本人が在廊中だったので、いろいろお話をうかがえた。

      卒業制作の頃からの作品を写真でみせていただいたが、すでに夜の窓はそのときから描いておられた。自分自身の作風、モチーフを卒業までに見出ださねばならないのですかと質問したら、そういうプレッシャーはありますとのことだった。そうやって見出した作風やモチーフを、追求し、確立する時期があって(卒業6年目の新垣さんはいまそういうステージにいるのだろう)、さらに、そこからまた新しい作風やモチーフを探究する時期がいずれくるのだろう。素人の私のあれこれの質問に誠実に答えてくださって、どうもありがとうございまいた。

     蒲田に戻り、ジムへ行く。 

      東急プラザの屋上の観覧車は3月2日で営業終了(休止)である。先の話はまだわからない。

 

       筋トレ2セットと有酸素運動45分(650キロカロリーを消費)。

       夕食はキノコのおろしハンバーグ。