フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

2月10日(水) 晴れ

2016-02-11 09:44:47 | Weblog

8時半、起床。

トースト、鶏肉団子と野菜のスープ、サラダ(鶏のササミ、トマト、レタス)の朝食。

10時に家を出て、大学へ。

晴れてはいるが風が冷たい。

 一文の卒業生(2006年卒)で、いまは芸大の大学院で実作(日本画)のかたわら美術教育について研究にしている櫻井あすみさんが研究室に顔を出してくれた。額装して壁に掛かった自身の作品「窓から~東京」と対面。

以前、壁に掛けた作品の写真をメールで送ったところ、「たくさんの本に囲まれているのですね。先生の研究室に私の絵がかかっていると思うと励みになります」と言ってくれた。

作品が写真に撮りやすいよう、壁から外して手にもっていただく。彼女の作品としては比較的初期のもので、「こんなふうな描き方をしていたのかとちょっと不思議な感じがします」とのこと。

作品も久しぶりで生みの親と対面できて嬉しそうである。

セルフタイマーを使って記念撮影。

いま彼女が大学院の演習で取り組んでいると言うABR(アート・ベイスド・リサーチ)というものについて話をしてくれた。われわれが日頃やっているサイエンス・ベイスド・リサーチとはまったく違う考え方にもとづく世界の探究の方法のようである。私が理解した限りでは、サイエンス・ベイスド・リサーチでは、観察や分析の客観性というものが重視され、それを担保するために、対象の数量化できない要素を分析から捨象したり、取り込む場合は四則演算できる指標や分類できるカテゴリーに置き換えたりするところを、アート・ベイスド・リサーチではそれをしないようである。また、サイエンス・ベイスド・リサーチでは一般に対象との距離をとろうとするが(参与観察とういう例外はあるが)、アート・ベイスド・リサーチでは、ちょうど演劇における「前説」、「実演」、「討論」で観客と演出家・役者たちが対話をするように、リサーチ(パフォーマンスでもある)の過程で観察者と観察対象が積極的に相互作用を試みるようである。

1時間ほどアート・ベイスド・リサーチをめぐって話し込んでいたら、すっかりお腹が減っていることに気が付いた。『孤独のグルメ』の井之頭五郎みたいに(笑)。

彼女がカフェでの食事を希望したので、「SKIPA」へ行く。

私はチキンカレー、彼女は定食(主菜は鶏肉団子の春雨スープ煮)を注文。

今年は修士論文に取り組むわけだが、大学時代に勉強した社会学の知識を役立てたいと考えているようである。頑張ってくださいね。

研究室に戻り、夕方まであれこれの雑用を片付ける。

7時過ぎに帰宅。

夕食はステーキ。

醤油と大根おろしで食べる。

デザートは苺。

それにしても寒い一日だった。