フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

4月2日(火) 晴れ

2019-04-05 23:24:08 | Weblog

7時、起床。

カーテンを開けると山がうっすら雪化粧していた。作夜、雪が降ったことを知る。 

朝食はコーヒー(ドリップ式)とチョコレート。 

だけではさすがに足りないので、一昨日Aさんからいただいた焼き菓子も食べる。

11時過ぎにホテルをチェックアウト(荷物はフロントに夕方まで預かってもらう)。

お目当ての食事処の開店にはまだ20分ほどあるので、「松本民芸家具」のショールームをのぞく。 

あこがれのサイドテーブル付の椅子。座面の下に引き出しも付いている。20数万円する。 

座ったところをお店の方に撮っていただく。 

椅子やテーブルの話をいろいろ伺った。 ありがとうございます。

11時半、「うらしま」開店の時間である。この店の評判は昨日「chiiann」で聞いた。それで今日のランチはぜひここでと決めたのである。私はもちろんガイドブックやネットも参考にはするが、一番頼りになるのは馴染みのカフェのマスターやマダムからのおススメである。 

私が一番乗りの客だった。

さわらの西京味噌焼き定食に単品でメンチカツをつけてもらう。魚は「chiiann」のご主人のおススメ、メンチカツは奥様のおススメだった。どちらの顔も立てるにはこの方法しかなし(笑)。 

メンチカツ単品は+500円。リーズナブルである。 

さわらは漢字で鰆、春の魚である。私は西京漬けが好物で、いろいろな魚を西京漬けで食べる。 若いころは魚料理より肉料理が好きだったが、年を取ると魚料理も美味しくなり、でも、肉料理もやっぱり好きなので、両方食べたい。

 そういう意味では、「chiiann」の奥様の顔を立てるという名目で、メンチカツも食べられてうれしい。

メンチカツには自家製ソース。 

うん、美味しいメンチカツです。

「うらしま」は観光客相手の店ではない。客のほとんどは近所のサラリーマンや地元の人たち。彼らは安くて美味しい店をよく知っている。 

食後のコーヒーは松本のカフェの老舗「まるも」に飲みに行く。 

「まるも」は一の橋の袂にある。  

 インテリアは松本民芸家具で統一されている。

ブレンドコーヒーを注文。ここは私にとっては物思いカフェである。書きものをして過ごす。 

大手にある「かつ玄」というとんかつ屋は「グレインノート」の奥様のおススメだが、まだ入ったことはない。 

 でも、店の前を通ったら、カツサンドをテイクアウトできることがわかったので、今日の夕食用(東京に帰るあずさ号の中で食べる)に購入する。

 松本城を横目に見ながら、カフェ「ユキ・リ」を再訪するべく城西地区へ向かう。

先客はなし。昨日の今日の再訪だから、店主さんは私の顔を覚えていてニッコリしてくれる。 というか、いつもニコニコしている人である。

昨日は先客が座っていて写真に撮れなかったベンチソファとテーブル。小さなお子さんずれの女性にはいいかもしれない。もちろんカップルにもいいだろうが、こういう場所でいチャイチャはしてほしくない。カフェとはインフォーマルな(くつろげる)公共空間(他人といる場所)である。

 

昨日は朝ごはんを食べにきたので頼まなかったが、気になるおやつメニューがあった。黒豆ぜんざい(お餅入り)である。

それを注文する。 小豆よりも黒豆の方が甘さは淡白で、豆の味わいが濃い。汁粉に御膳汁粉(こしあん)と田舎汁粉(つぶあん)があるが、黒豆ぜんざいはさしずめ武士汁粉だ。

店主さんとお話する。長野市のご出身で、結婚されて松本市へ来た。カフェを始めたくてあれこれ物件をさがしてここに決めたそうである。以前から「chiiann」が好きで、よく行かれていたという。カフェを始めるにあたって「chiiann」のご夫妻にはいろいろ相談されたそうだ。7時半開店で、朝が早い分、16時閉店である。「朝ごはん」が特徴で、私のように素泊まりの旅行者が朝の散歩がてらやってくるというのが一つのパターンだろう。いまは単一メニューの「朝ごはん」だが、日替わりにするとか、洋食の朝ごはんとの二本立てにするとかのバリエーションがあれば、私、「chiiann」や「栞日」のように松本滞在中毎日来ます(笑)。

 

店を出て、「ユキ・リ」さんおススメの「マーク・カフェ」の横を曲がる。

 

 古い商店街というかかつて商店街だったような通りを歩く。

旅館で「現代」ってすごくないですか。取材中のジャーナリストとか、張り込みの刑事が泊まる宿みたいだ。 

 この古着屋さんは、以前、「マプカ」というカフェだった場所だ。一度、坂井先生に連れて来てもらったことがある。

少し時間が過去にタイムスリップしたみたいな横丁を歩く。

そして現在への出口にさしかかる。 

昨日に続く「栞日」訪問。同じ街に滞在し、同じカフェに連日行く。人に勧めるつもりはないが、それが私の流儀だ。

店主の菊地さんが1階の大きなテーブルで仕事をしている。 

 二階のお気に入りのテーブルに座る。

プレインドーナツとホットジンジャーを注文。ドーナツにはバリエーションがあるが、ドーナツ+ホットジンジャーの注文もいつも同じだ。

 変化するのは読む本だ。笠原美智子『ジャンダー写真論』(重山社)と『庄野順三の本 山の上の家』(夏葉社)。どちらも購入する。

今日は昨日より冷える。菊地さんもブランケットを羽織って仕事をしている。

GWをめどに「栞日」の分室を少し離れた場所にオープンする準備を進めている。いま、二階の一室でやっている企画展などを独立で行ったりするための場所らしい。 とにかく彼はアイデアマンであり、行動の人である。松本の文化水準を引っ張り上げていく人である。どうぞ健康に留意して頑張っていただきたい。

 最後のカフェは「chiiann」へ。最初と最後は「chiiann」である。 

時刻は午後5時。閉店の6時までいて、ホテルによって荷物を受け取り、6時40分発のあずさ号に乗る、という段取りである。 

夕食の一部としてパンとスープを注文。スープは三種のキノコと根菜のポタージュスープ。 

ヴィクトリアサンドと紅茶『キームン)。 

私が本日最後の客である。ご主人に店内を空間の中の私を撮っていただく。ここが空いていれば必ずここに座る席である。 

「次はゴールデンウィークでしょうか?」と奥様(の手)に見送られて店を出る。たぶんゴールデンウィーク中は宿が高いし、人出もすごいので、その後になると思います。 

現在の気温は摂氏2度。

特急あずさに乗り込み、発車後30分ほどしてからカツサンドとコーヒーの夕食。 

9時ちょっと過ぎに新宿着。

家には10時頃到着。近所の専門学校の桜がそれほど花びらを散らせずに咲いている。 しばし夜桜見物。ここ数日は東京も冷え込んだようで、おかげで桜の見頃が保持されている。次の週末までなんとか持つのではなかろうか。

2時、就寝。