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フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

2月22日(土) 晴れ

2014-02-23 07:51:09 | Weblog

      7時半、起床。晴天の土曜日は久しぶりだ。

      朝食はとらず、9時半に家を出て、大学へ。

      10時半から大学院の科目履修生の面接試験。 

      キャンパスの八重椿が咲き始めている。年度の終わりを感じさせる。卒業式まであとひと月だ。

           八重椿別れの季節の始めなり   たかじ

     会うは別れの始めというが、別れがあるから再会もある。一年前に卒業したゼミ三期生の一人、Iさんが研究室を訪ねて来てくれた。ゼミ論集の編集作業を研究室でした日からもう一年なんだね、早いね、などと少し話をしてから、バナナ一本だけの朝食で「お腹がペコペコです」という彼女と「たかはし」へ行く。「たかはし」はIさんのリクエストだ。卒業生と「たかはし」へ行くのはたぶん初めてである。Iさん自身、「たかはし」に入るのは今日が初めてで、在学中より「たかはし」の前は何度も通り、入ってみたいと思いつつ入れずにいたが、私のブログに頻繁に登場するので、卒業後も「たかはし」への思いはつのり、ようやく今日という日を迎えたのである。

     定食が好きなのだそうだ。会社の昼休みにもよく定食屋に行くという。見かけによらず男前である。

     Iさんは豚肉生姜焼き定食を注文。定食の王道を行く注文である。事前にご飯の量は軽めで注文した方がいいかもしれないと言っておいたのだが、「お腹がペコペコ」の彼女にはそんなアドバイスは無用であった。生姜焼き定食が目の前に置かれた瞬間に、「美味しそう!」と口元がほころび、一口食べて、「美味しい!」と顔が輝いた。「たかはし」の生姜焼き定食はIさんを大いに満足させるものであった。

       私は昨日の夕食が「テラス・ドルチェ」の生姜焼きライスだったので、今日は肉豆腐定食を注文。生姜焼き定食はどこの定食屋にも必ずあるが、肉豆腐定食は「たかはし」ならではのメニューである。Iさんは「美味しそうですね」とじっと見入っていたから、きっと次回はこれを注文するのではなかろうか。

      食後のお茶は、天気がよいので、腹ごなしに「SKIPA」まで歩いていくことにした。早稲田から隣の高田馬場までは学生たちはよく歩くようだが、反対の神楽坂の方へ歩く学生はあまりいないようで、「馬場歩き」とはいうが、「神楽坂歩き」という言葉は聞いたことがない。高場馬場まで行けば山の手線に乗れるが、神楽坂まで歩いてもたんに東西線の一駅を歩くだけだからかもしれない。両者の距離はほぼ同じ。一人で黙々と歩けばそれなりの距離だが、「意外にすぐ着いちゃうんですね」と彼女が言ったのは、おしゃべりをしながら歩いていたからである。      

      「SKIPA」は今日が初めてのIさんを宙太さんとのんちゃんに紹介する。Iさんも先日のSさん同様、宙太さんを「そらた」さんだと思っていたそうだ。私の妻もそういっていたから、「宙太」=「そらた」はいまや一般的な感覚らしい。私からすると不思議な感覚である。「宇宙少年ソラン」(1965-67)みたいな近未来的な名前である。

     30分ほど前に定食を平らげた我々であったが、私はガトーショコラ(のんちゃんの自信作)、Iさんはシフォンケーキを注文する。飲み物は二人ともアイスチャイ。ホットチャイでないところがこれまた男前である。生姜焼き定食+散歩で喉がかわいたのだろう。

      Iさんはのんちゃんが29歳と知ってびっくりしていた。「肌がつるつるですね」とIさん。謙遜することもなく、「そうなんです」とそのまま受け止めるのんちゃん。私は思わず吹き出しそうになる。しばらく美肌の話に興じる二人。

      宙太さんが39歳と知ってIさんはさらにびっくり。「宇宙少年ソラタ」は地球人とは歳の取り方が違うのです。

      「SKIPA」には2時間ほど滞在しただろうか、Iさん自身のこと、ゼミの仲間たちのこと、あれこれ話をした。もうしばらくすると人生の岐路に立つ場面がやってくるだろうが、定食屋が好きな男前のIさんことだ、よく考えて、しっかりとした選択をすることだろう。

     新宿でショッピングをして帰りますというIさんとは神楽坂の駅で別れた。

     蒲田に着いて、「phono kafe」にちょっと寄って行く。私は今日13人目の客だそうだ。昨日食べた胡桃パンが美味しかったので、また購入しようと思ったが、すでに売り切れだった。

     14人目の客が入ってきたところで、発注のミスで多目に買い入れてしまったという玄米ラーメンを2つ買って帰る。玄米ラーメンは「のびない」そうだ。

       本日の夕食はもつ鍋。もつ鍋用のスープが切れていたので、チゲ鍋用のスープで代用。これはこれでいける。最後に「玄米ラーメン」を入れて食べようかと思ったが(のびないラーメンならちょうどいい)、お腹いっぱいになったので、この次にする。

       昨日のブログで、「フィールドノート」によく登場するカフェの一覧を載せたが、ついでに食事処の一覧も載せておきます。何かの参考にしてください。

       蒲田:「鈴文」(とんかつ)、「天味」(てんぷら)、「寿々喜」(うなぎ)、「梅Q」(釜飯)、「越中屋」(定食屋)、「シビタス」(ホットケーキ)、「そば新」(立ち食い蕎麦)、「満月」(そば)、「上むら」(そば)、「喜多方ラーメン坂内食堂」(ラーメン)、「歓迎」(中華)、「銀座アスター」(中華)、「つけ麺大王」(中華)、「三州屋本店」(大衆割烹)、「スズキ」(洋食)、「キッチンすみっこ」(洋食)、「喜楽亭」(洋食、下丸子)、「薫風」(洋食、池上)。

       早稲田:「たかはし」(定食屋)、「ワセダ菜館」(定食屋)、「すず金」(うなぎ)、「五郎八」(そば)、「志乃原」(そば)、「ごんべえ」(うどん)、「いもや」(天ぷら)、「天や」(天ぷら)、「メーヤウ」(カレー)、「ホドリ」(焼肉)、「奈津」(中華)、「北京」(中華)、「早稲田軒」(中華)、「メルシー」(ラーメン)。


2月21日(金) 晴れ

2014-02-22 09:11:36 | Weblog

     6時、起床。体内時計が乱れている。オリンピックのせいだ。みんな雪のせいだ。

     浅田真央は勝負の女神には見捨てられたが、スケートの神様には最後に微笑んでもらえたようである。

     朝食はとらず、2016年度のカリキュラムについての書類作り。新しい科目を1つ作ろうと思う。

     昼食はクリームシチュー、パン、サラダ。パンは「phono kafe」で昨日購入した胡桃入りのパンで、もっちりとして、ワインの香りがする。

    食後、散歩に出ようかと思ったが、眠くなったので、昼寝をすることにした。身体が深部から眠りを欲している。身体に眠りを与えてやらねばならない。

    夕方、散歩に出る。ジムに行こうかとも思ったが、今日はやはり体を休めた方がよいと判断した。

 

       駅の近くまで来たとき、ケータイに妻から電話が入った。今日は妻は千葉のそごうデパートに講習会の仕事ででかけている。

      「猫にエサあげてくれた?」

      「あげたよ」

      「洗濯物は取り込んでくれた?」

      「取り込んだよ」

      「いま、どこ?」

      「散歩に出たところ。駅のそば」

      「私もいま蒲田に着いたところ。東急のスーパーにいる。夕食どうする?」

      「外で食べようか」

      「そうする?」

      普段、金曜日の夜というのは、私はゼミがあるので、夕食はいつも外で済ませてくる。妻は仕事から帰って、簡単な夕食をとるのが習慣になっているのだ。

      どこで食べるか、少し迷って、結局、「テラス・ドルチェ」でカフェご飯にすることにした。いつもは一人で来る私が、二人連れで来たので、中国人のウェイトレスさんが「まぁ、お珍しい」という顔で私を見た。めったに座らない4人掛けの席に座る。

      私は生姜焼きライス、妻はキノコのピラフを注文。

      後から店に来た老人が、「いつものやつ」とウェイトレスさんに注文したので、なんだろうと思っていたら、私と同じものが運ばれてきた。この人はよくこの時間にここに来て生姜焼きライスの夕食をとるのか。晩年の永井荷風における本八幡の「大黒屋」のカツ丼みたいなものだろうか。荷風jは亡くなる前日も「大黒屋」のカツ丼を食べたことがその日記(断腸亭日乗)から知られている。

      「いつものやつ」という言葉を私は使ったことがない。人生で一度も使わないであろう言葉というのはいくつか思いつくが、「いつものやつ」はその一つである。行きつけの店は何軒もあるが、決まって同じものを注文するのは、「喜楽亭」のチキンカツ定食くらいのもので、「さあ、何を食べようかな」と考えるのは食事の楽しみの重要な一部である。「喜楽亭」でも、一応、メニューを眺めて考えてから(考える素振りを見せながら)、「チキンカツ定食を」と注文する。ご主人も心の中で「チキンカツ定食でしょ」と思いつつ、私がその言葉を口にするのをじっと待っている。「いつものやつ」という言葉を使うのが恥ずかしいのだと思う。仮に、恥ずかしさを振り払って、「いつものやつ」と注文して、「なんでしたっけ?」と聞き返されたら、きっとその場で舌を噛み切って自害するのではないかと思う。そんな辱めを受けて生きていく自信はない。

     「テラス・ドルチェ」の生姜焼きライスは、メニューの注釈によれば、「人気ナンバーワン・メニュー」である。

     食後のコーヒー。「いいカップね」と妻。後からお皿の裏を見たら、鳴海製陶のものだった。「トンボロ」のカップも素敵だと妻は言う。「カフェゴト―」もいいカップを使っていると私は思う。それと、たまにしか行かないが、大井町の「pottery」のカップもいい。店名からして当然か。

       行きつけのカフェのカップのことを思い浮かべたついでに、「フィールドノート」によく登場するカフェを一覧にしておこう。「スタンプラリー」の参考にしてください(笑)。

    蒲田:「phono kafe」、「まやんち」、「あるす」、「テラス・ドルチェ」、「ムッシュのんのん」、「グッディ」、「シャノアール」、「ルノアール」

    早稲田=神楽坂:「SKIPA」、「トンボロ」、「カフェ・ゴトー」、「maruharu」、「D-Style TOKYO」、「JAZZ NUTTY」(たまにですが宣伝のため)、「フェニックス」(いまはもうありませんが感謝の気持ちをこめて)、「シャノアール」


2月20日(木) 曇り

2014-02-21 08:03:15 | Weblog

      9時、起床。寝たのは5時頃だった。女子フィギア(ショート)をTVで観ていたためだが、気の毒な結果で、こちらもガックリとなった。目覚めの気分もスッキリしない。

      マフィン、ミニコロッケ、サラダ、紅茶の朝食。

      小山台高校の同窓会誌(号外)が届く。野球班(わが母校では「部」ではなく「班」という)の甲子園大会出場決定のお知らせと、寄付と応援ツアー参加の呼びかけである。一回戦の日程は未定だが、めったにないことなので、都合がつけば観戦に行ってみてもいいかなと思う。

      昼食は「phono kafe」に食べに行く。「あるす」のマダムが来ていた。初めての来店である。先日、大原さん夫婦が「あるす」を訪れ、今日は「あるす」の定休日なので、もしかしたらいらしているかもしれないという予感はあった。2つのカフェの橋渡しをした者として相席させていただく。マダムはコーヒーを注文されていた。大原さんとしては、コーヒー専門店のマダムにコーヒーを出すというので恐縮していたが、マダムは豆乳をたっぷり入れて、カフェオレ風にして飲まれていた。焼き立てのワイン入りパンがおまけで出て来た。私もいただいたが、香ばしくて、美味しかった。明日の朝食用に買って帰ることにする。

      私はごはんセットを注文。マダムは興味深そうにご覧になっていた。たぶん次は注文されるのではないだろうか。

      カウンターには支払い用のトレーを置くようにしたのだが、誰も気づいてくれないと大原さんがぼやいていた。お皿だと思われているのかもしれませんね。革製のものだったらよかったんじゃないかな。 


「このトレーは私です」(桜田淳子へのオマージュ)

       「phono kafe」を出て、「まやんち」へ。満席だったが、途中で電話を入れておいたので、席をとっておいてもらえた。

       焼き菓子の盛り合わせとミルクティー(アッサム)を注文する。新人スタッフのヤマちゃんがお菓子(6種類)の説明をしてくださった。

       来週、また新人のスタッフの方がデビューされるらいし。

      柴田元幸責任編集『MONKEY』2号を読む。特集は「猿の一ダース」。内外の11人の作家の小説で構成されている。11本なのに一ダースとはこれいかに。編集者の説明を聴こう。

      「さて、第二号は、日・米・英の新しい小説の特集です。題して「猿の一ダース」。「パン屋の一ダース」(a baker's dozen)という有名なフレーズがあります。十三世紀のイギリスでパン屋がパンの重さをごまかして売っているという噂が立ったため、罰せられるのを避けようとしたパン屋が、一ダースのパンを買ってくれたお客に、一個おまけして一ダース=十三個としたのが起源です。名短編集『ナボコフの一ダース』も、これにならって十三篇入っています。
      これとは逆に、フランスでは、猿はずる賢いので、猿にバナナを数えさせると十二個あると一個ちょろまかしてしまうので、十一個のことを「猿の一ダース」(la douzaine singe)といいます。
      ―嘘です。すいません。
      なんにせよ、今回の新しい小説群、(詩やショートショートもあるので作品数はそれより多いけど)作者は十一人しかいないのです。いないのですが、猿は見栄っ張りなので、「猿の一ダース」という名前をどうしても使いたかったのです。ただその、英語で書いている七人の作家の作品は、すべて猿が訳しているので、それに免じて勘弁してやってください。」

     危うく騙されるところだった(笑)。11人の作家と小説のタイトルは以下のとおり。

       ブライアン・エヴンソン「ザ・パニッシュ」

       神慶太「川」

       ケリー・リンク「モンスター」

       ラッセル・エドソン「中毒/犬たち/飢え/自然/変容/太った婦人が歌うのを待って」

       川上未映子「彼女と彼女の記憶について」

       マシュー・シャープ「Story #18/#23/#25」―Very short stories r us から

       村上春樹「ジェエラザード」

       スティーブン・ミルハウザー「息子たちと母たち」

       J・ロバート・レノン「ありそうな/道順/軍服」―『左手のための小品集』から

       小野正嗣「ウミガメの夜」

       アグネス・オーエンズ「機能不全家族」

     メニューをみるだけでわくわくする。最初から順番に読んでいくという生真面目な、あるいは懐石料理的なやり方もあるが、それだと村上春樹にたどり着くまでだいぶかかる。ここは、やっぱり、食べたいものから食べる(美味しそうなものから食べる)という食欲に身をゆだねるやり方でいくのが自然だろう。

     「ジェエラザード」、面白かった。いま、『文藝春秋』に連載中の「女のいない男たち」シリーズもそうだが、村上春樹のストーリーテリングの上手さは天才的というよりも悪魔的といってもいい域に達していると思う。

     今回の特集とは別に、連載中である「村上春樹私的講演集 職業としての小説家」の第2回は「文学賞について」である。芥川賞やノーベル賞について語っている(!)。たぶんいろいろなところであれこれ言われ、直接に聞かれてもいることなのだろう、「この際、きちんとお答えしておきます」という気持ちで書かれたもののように思う。たぶんとても書きにくかったと思うが、はぐらかすことなく、直球で書かれている。

     すでにこの2本を読んだだけで定価1200円の元をとった気がする。雑誌というものの面白さ、楽しさを満喫できそうだ。難があるとすれば、三段組の頁は老眼の私には少し活字が小さいこと。     

       でも、大丈夫。先日購入した最新の拡大鏡があるのだ。直接、本の上において、スライドさせていけばよい。ライトもついていて明るい。

      くまざわ書店で以下の本を購入。

          岡田尊司『母という病』(ポプラ新書)

          今和泉隆行『みんなの空想地図』(白水社)             

      本日の夕食はクリームシチュー。


2月19日(水) 晴れ

2014-02-20 04:47:38 | Weblog

       7時、起床。

      鶏肉団子汁とサラダの朝食。

      9時半に家を出て、大学へ。

      10時半から教授会。

      会議を終えて、昼食を食べに出る。「いもや」へ行く。年が明けてから初めてだ。

      ご夫婦はお元気そうだ。天ぷら定食(600円)+穴子(200円)を注文。穴子を追加で注文するとき、すぐに穴子という言葉が出てこなくて、固まってしまった。私が両手を広げると、奥さんが「穴子?」と聞いてくれた。「それです」と言うと、「今日は穴子がよく出るの」とのこと。

      研究室に戻って、いくつか仕事を片付ける。

      お八つは、コピー用紙を買いに生協に行ったついでに買ったビスコ。「105円です」と言われて、一個105円と思って、315円を出したら、「3個で105円です」と言われる。そんなに安いのか。知らなかった。

     夕方まで仕事をして、7時に神楽坂で卒業生のSさんと会う。ゼミ一期生のゼミ長で、去年の9月に結婚式をあげたあのSさんだ。

     結婚のため大阪での仕事を辞めて東京に来た彼女だが、その後、就活をして、2月の頭から東京駅の近くにある不動産関係の広告会社で契約社員として働き始めている。今日は6時半に会社を出て、やってきてくれたのだ。元気そうだね。

      スキッパ定食(鶏団子のカレースープ煮)を注文。

      食後のドリンクは私はアイスチャイ、Sさんはホットチャイを注文。ケーキはおまけ。

      Sさんは「SKIPA」は初めて。これまで「maruharu」、「まやんち」、「phono kafe」に行っているので(在学中には「カフェ・ゴトー」にも行っている)、私のブログに登場する主要なカフェにはだいたい行ったことになる。これがスタンプラリーだったら首位を走っているのではないだろうか。

      「SKIPA」は初めてでも、私のブログを通して「SKIPA」のことはよく知っている。「SKIPA」を希望したのも彼女である。今日は水曜日でのんちゃんは早上がりで不在だが、宙太さんと旧知の間柄のようにおしゃべりを始めた(「宙太さん」を「そらたさん」だと思っていたのはご愛嬌である。「ちゅうたさん」です。『巨人の星』の「伴宙太」の「宙太」です)。

       「SKIPA」の営業終了時間である8時を回ったので、お隣の「夜トンボロ」へ移動する。先日のKさんは「SKIPA」(神楽坂)から「phono kafe」(蒲田)への長い距離の梯子だったが、今回は壁一つ隔てただけの短い梯子である。ゼミ一期生の2人がカフェの梯子の最長距離と最短距離の記録を作ったわけだ。最長距離は今後更新される可能性があるわけだが、最短距離は破られることはない。

    「夜トンボロ」のマスターで、「宇宙兄弟」の三男、波鈴(ハーレイ)さんにご挨拶。珈琲(私はAブレンド、SさんはBブレンド)とクロックムッシュを注文。

     「夜トンボロ」を出たのは9時過ぎ。「SKIPA」と合わせて2時間ほど滞在したことになる。仕事のことや、将来の生活のことなど、あれこれ話をした。結婚を機に新装開店で始めたブログが滞っているのは、忙しいからというよりも、本人が高いところにハードルをあげてしまっているからである。書きたいことがいっぱいあるのなら、構えずに、気楽に、もっとゆるいタッチで書けばいいのである。どうせそんなにたくさんの人が読んでいるわけではないのだから(笑)。

     Sさんは寒がりである。駅に戻る道でも寒がっていた。沖縄あたりで暮らしたいと言っていた。いつか宙太さんとのんちゃんのように夫婦で沖縄でカフェでも開いたらどうだろう(笑)。それには一大決心が必要だから、とりあえず、コートの下にセーターを着よう。     

     Sさんは九段下で降りた。卒業後3年目で、結婚、退職、地域移動(大阪→東京)、再就職と大きなイベントを経験したSさんだが、生来の楽天的な性格は健在で、その土台の上に、いくらかの再帰性(反省)が加わったように見える。しんどいこともあるに違いないが、あなたはちゃんとやっていける人である。これは根拠もなしにいっているのではありません。主たる根拠は2つ。第一に、あなたは周囲の人たちへの感謝の気持ちを忘れていない。第二に、私のブログを毎日読んでいる(笑)。


2月18日(火) 晴れ

2014-02-19 08:55:57 | Weblog

       7時、起床。

       夕食の残りの鶏肉と山芋とブロッコリーの炒めもの、サラダ、味噌汁、マフィン、紅茶の朝食。

    昨日、ブログの読者(私と同い年の男性)から自己紹介のメールをいただいたので、返事のメールを書いたら、返信をもらえるとは思いませんでしたとのメールが届く。いや、普通、返信はするものだと思います。その中で、社会学というのは(その方の印象では)とらえどころのない困難な学問で、それを仕事にしている大久保さんは「我慢強い人」だろうと想像しますと書かれていて、思わずニヤリとしてしまった。社会学者が我慢強いかどうかは私にはよくわかりませんが、確かに「教師」という仕事には我慢強さがが必要です。

    昼食は母が作ってくれた野菜の煮物。大根に味がよく沁みこんでいて美味しい。

        新しいPCを購入した時、「オフィスまるごとサポート」というサービスに加入したのだが(最初の一月は無料トライアル)、大変に役に立っている。今日は以前の壊れたPCから取り出してポータブルのハードディスクの中に収納されているメールをいま使っているPCで読めるようにしてもらった。通常は、前のPCでエクスポートして、新しいPCでインポートするのだが、すでに前のPCは壊れてしまっているので、新しいPCでエクスポートとインポートの両方をしなければならない。オペレーターと電話でやりとりしながら、遠隔操作用のソフトをPCにインストールして、後はすべてオペレーターが作業をしてくれた。ものすごくPCに詳しい人がいつもそばにいてサポートしてもらえる感じで、頼もしいことこの上ない。私が加入したのは本来は中小企業向けのサービスで、同じNTT東日本の個人向けのサービスより高いのだが(月3600円)、電話(無料)がつながらないということがない上に、初歩的なことから専門的なことまでおよそどんな問題にも対応してもらえるので助かる。間もなく無料トライアル期間が終了するが、しばらく継続してみてもよいかなと思う。 

      夕方、ジムへ。筋トレ2セットと有酸素運動(クロストレーナー)45分。630キロカロリーを消費。

      ジムを出るとき、妻からメールが入っていた。今日は義姉さんと会って、「シビタス」でホットケーキを食べたので、まだお腹が空いていないのと書いてある。はっ?何を言いたいのかな。電話をして聞くと、ホットケーキを食べたのは午後4時頃で、そんな時間に食べたのなら、お腹が空かないのは無理はない。私が夕方に「まやんち」あたりでスイーツを食べて夕食のときにお腹がそれほど減っていないということがたまにある。そういうとき妻は「なんでそんな時間に食べるの?」と私を非難するのだが、今日は同じことを妻自身がしてしまったというわけだ。

      夕食を作るモチベーションが低下していることは明らかで、自分の分の惣菜を駅ビルの地下で買って帰ることにする。時刻は7時を回った頃で、あちこちの店で値引きが始まっていた。この時間帯のデパ地下というのはなかなか楽しい。マグロ丼と鰈の煮付けを購入。これに鶏肉団子汁とサラダの夕食。

      川上弘美『東京日記4 不良になりました』(平凡社)を読む。このシリーズは大好きだ。東海林さだおにおける『丸かじり』シリーズが、川上弘美における『東京日記』シリーズなのではないかと思う。『丸かじり』シリーズくらい続けてほしい。

      一例を紹介。

      六月某日 晴
       お酒を飲みにゆく。
       近所の、居酒屋さんである。
       隣の男女が、しきりにおしゃべりをしている。
       こっそり聞き耳をたてていた、その時の会話。
      「あのさ、殺したい奴って、いね?」
      「いるいる」
      「おれさ、どうしてもそういう奴に、やさしくできないんだ」
      「そうなんだ」
      「おめ、やさしくできるの、殺したい奴に」
      「できるよ」
      「マジ」
      「うん。そいつにやさしくしながら、どうやって殺すかを、いろいろ考えて楽しむんだよ」
      「たとえば」
      「たとえば、鉢いっぱいのカメムシを飲ませて殺すとか」
      「そんなんで、死ぬのか」
      「死ぬよ」
      「マジ」
       児童公園の小学生の会話の方が、なんだか好きだったなと思いながら、でも、その後の男女がいろいろ述べあう「殺しかた」に、興味しんしんで聞き耳をたてる。
       ちなみにカメムシの次に感心したのは、「死ぬほど、さぬきうどんを食わせて、殺す」でした。
       死なないと思うけど。