Barbour x TOKITOは、すでに生産終了したシリーズ。創業100年オーバーの英国ブランドの権化といってもよいくらいなBarbour が、こともあろうに日本人デザイナーを起用して、Heritage Rangeを名乗らせているだけでも、話題満載なのですが、さらに発表されてきた一連のプロダクツがことごとく名作ぞろいで、3年も続いた、というからただ事ではありません。その魅力に遅まきながら目覚めてしまったこの私(涙)。
Barbour 道の先輩、koshinya師匠によれば、生地の重みで3種類ほどのバリエーションがある、ということですが、うち2つ、初秋から初冬にかけての厚みを持つジャケットは入手したものの、これから冬に向けて`の重衣料部門がまだまだ。
ひたすら中古衣料市場を中心に良品が売られていないかどうか徘徊しているわけなのですが、ただでさえタマが少ないところへもってきて、服好きのココロをくすぐるシリーズの性格もあり、中古市場でもやたらと高価な取引がされています。がっ、ここへきてまたしてもすばらしい良品に巡り会ってしまいますた。
2009の最初期のAW(Autumn and Winter)に向けてリリースされたプロダクツ群の中にあった超個性派モデルが今回のこの、ドライビングジャケットでございます。
クラシックな印象の大きめなフロントボタンをフードのそれと共用にして、TOKITOらしさが強調されているのと、過度に容量を持たせたポケットの造形で、印象的なモデルですが、重めのオイルドコットンにキルティング付きのライナー、さらに最新型の高機能ナイロンを組み合わせて、モダナイズ怠りなし!どちらかといえばレトロなデザインに、最新型の機能を落とし込んであるいかにもTOKITOらしい一着だ。
画像の右側の一着が、こんかいのブツなのですが、いかがです?キョーレツでしょう(爆)?どこかにこのシリーズではとみに有名になった、現行007さまご着用のスポーツジャケットに共通する面影を漂わせていますが、じつははるかにワイルドな印象です。おもにポケットのボリューム感と明るめのブラウンという色からくるのかな?
程度も出品者さんの説明文ではそれなりな感じでか、あまり期待していなかったのですが、驚いたことに、ほとんど着られた形跡のない新品同様(ウレしさのあまり舞い踊る)。このあたりは、新品から中古まで、ここまで数多く接してきた経験がモノをいいます(爆)。
ただひとつ、付属のスロートタブ(ノド周りの防風パーツ)が紛失してしまっている以外はとにかく程度が良いです。
先日、リプルーフをしてわかったのですが、このオイルドコットンはアブラを塗ることで風合いがよみがえるので、中古だからといって悲観することはありません。さすがに裂けたり破れたりしているのはアレですけどね。
紛失してしまった、問題のスロートタブ、というのはこれ。同素材のオイルドコットンで造られていて、裏地にはコーデュロイが貼られています。首の右側にあるアルミのベルトに通しておいて、ボタンで留める形式。つまり脱着が可能なわけで前オーナーが失くしてしまったか、つけ忘れたまま売りに出したかのどちらか。
実際に着てみますと、なくてもまったく差し支えないパーツですが、たとえ使わなくてもあるべきものがないのは気持ち悪い、というので作ってしまうことにいたしました。
上の画像から型紙を起こせばよいことなので、こんなのドシロートのわたしでも15分もあればオッケイでしょう。
というわけで、型紙だけはできましたが、同素材でこれを作る、というのはじつは無理。色合わせも難しければ、素材も手に入りにくいし、裏地のコーデュロイもありふれていそうで、いざ探そうとすると同じものなんかありゃしない!
ので、これはレザーでゆくことになりました。が、さらに問題噴出!以下次号。