嗚呼、オーベルジュへの道

長野県佐久市にあるホテル「おいまつえん」CEO兼こづかいさん(爆)の日常

目撃者の街角 ヤフオクにて

2013-04-04 13:47:07 | うんちく・小ネタ
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この春から正式名称が「ヤフオク」にかわったヤフーオークションですが、あいかわらず頻繁に出入りしては、出品、落札ともにオイシイところだけかじらせていただいております。

僕の場合は、もっぱらファッション、雑貨関連・・・「数年、あるいは数十年前に店頭で見かけた覚えのあるアレ」というのに極端に弱く、まことにキケン(爆)。

そう、店頭で見つけて、こりゃあいい!!ということになり、おもむろに値札を裏返してみて、チビりそうになり、ソク撤退(涙)。というのの繰り返しだったおかげで、これら過去のキヲク(クヤシさのキヲクですね)のよみがえりに触発されて入札、というのを何度繰り返したことでしょう(完全鴨)。
フシギなことに、大体そういう因縁のアイテムとの再会はディスプレイ上のせいでしょうか、一発目はピンとこないのです。何度か繰り返して通りかかって眺めてはいたんだけど、もしかして、あのときのアナタですか~?・・・という流れが多い。

まあね~、ピピッときた、その場で{これもらうわ」とばかり、買えていりゃあ、てなものですが、大体が手元不如意というのがデフォルトな関係で(なさけなや~)、店員さんには「また来るよ」とかいってその場をあとにして、近所のお店でビールなど飲んで気持ちを落ち着けるうちに忘却の彼方へ(爆)、というのがほとんどのパターン・・・無意識に忘れようとしていたのかな、と今になって気がつくわけですが、撤退するのもまた勇気なのだ、と。これもセイシュンの一頁だったか(違うから)。

で、今回もそれ~。またしてもPolo by Ralph Laurenでございますよ。

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オークション出品者さまの提供画像ですが、こうしてみてみれば、関係者以外にはなんてえことないツイードのジャケットにみえます。が、画像をよく見ると全面ニットなのがわかります。大き目のヘリンボーンパターンは打ち込みの密なツイードだとすれば別段珍しくはないのですが、ポケット部分のミョーな厚みを観察するとニットである、とわかります。つまりはこれの実物を見た人物しかそれと判断できない仕組み。

いまでこそニットジャケットはわりかしフツーに各ブランドからリリースされていて、去年あたりは少しばかり流行ったりもしてますが、当時(キヲクによれば95~96の秋冬ではなかったか)は絶無。それでもいまだにこのようなローゲージの(番手が低い、したがって太いという意味です)糸で編み込んだニットジャケットなどは珍しい部類でしょう。ずうっと捜してましたけれどいまだに見かけないもん。

店頭で見た瞬間に、オオ~、ニットジャケットかよ(心底驚いたものです)!!この手があったか~、さすがラルフローレンだわ~!というわけで、電流が走ったのを良く覚えております。
当時はまだ表参道の旗艦店などなく、銀座2丁目にひっそりとあったポロショップの2Fに登る階段の脇(爆)にたしかにディスプレイされていた、あのモデルそのものではないか。
その脇で20~30分は悩みぬいたキヲクがまざまざと蘇ってまいります・・・だって~その値札、わすれもしない169800円ですよ~(脱力ののち抜腰)。その2Fに上がって、スターリングシルバーのバックルにリアルクロコダイルのベルト=380000円、というのもみてしまい、ほとんど腰が抜けそうになって「撤退」したのも思い出しました・・・またいつかご縁があるさ(ないない)、と自分に言いきかせること18年。こうしてオークションをのぞくたびに、この一着だけは無意識に捜していたのだと、それくらいなモンゼツものでございます。

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と、その169800円がなんと1円スタートですよっ!!サイズもぴったりならば、色もキヲクのとおり。コンディションもよさげ。こりゃあいくしかない、というわけで万全の体制で臨みましたともさ!

フタをあけてみれば平日の深夜の終了だ、というのにライバルさん多数出現(爆)。12回もの自動延長(!)、66入札ののちに私の手元にやってまいりました~(ばかともいう)。こんなときに元値を知っている、というのはやはり強い、というかばかになれる(爆)。

並み居るライバルのみなさまも95年当時のポロショップのあの階段脇に佇んで、悩まれた経験がおありなのでしょう、きっと(違)。だって実物みて、なやんで引き返してなけりゃあ(爆)、こんなに食い下がらないもん(完全意味明瞭)。とまあ、それくらい当時は売り場でのオーラがあったブツだ、ということです。

それにしてもキヲクに残るしつこさで、どうしても欲しいひと多数。大抵は自動延長がかかったらほぼ一騎討ちになっているのが普通なのですが、今回は6人くらいが最後まで残っていたのではないでしょうか(汗)?これもまたオークションの醍醐味、というやつでしょう。

とまあ騒ぐ割には落札金額は2万円ちょぼでしたけどね~。ですが冷静になってみれば、20年近く前の古着としては異例の高額(きつぱり)。届いてみれば、コンディションは出品者さん(金沢の古着屋さんでした)のコメント通り、望外のよさ。センターベントや胸ポケットにあるかがり糸が解かれていず、そのままだったり、レザー製のクルミボタンや素材の感じなどからして、年式なりのヤレは見られず。もしかしたら18年前のあのモデルのリメイクなのかもしれない、というくらいのコンディションの良さでした。早速クリーニングにだしてリセットをかけております。

うう~、こういう邂逅は非常にうれしいものです、たとえ中古品でもね!!でもこんな過去のキヲク、それも衣料品との再会だなんて、ネットオークション出現以前だったらまず考えられない。その場で買えなかったら、それっきり、というのがファッションの世界ではジョーシキだったというのに(しみじみ)。

そういえば、バブル終末期にちかい80年代末にあったブリトラ(ブリティッシュトラディション)ブームにミゴトに乗っては消えていった(涙)各ブランドの名品たちもこの「ヤフオク」にさいきん随分出品されていますね。おそらくは私と同世代の方々が、アラフィフとなってウエスト周りを中心に肥えた関係だと思われます。当時はギンザとシブヤにそれこそ日参しては各売り場の在庫チェック(爆)をしてまわっていたこの私のことですから、あの店にいくらで置いてあったコレ、のような情報はいまだに鮮明に覚えています。オークション徘徊の折にはこんなんでも結構役に立つんですよ。

バブル全盛期のプロダクツですから、クオリティだけはこれでもか!まだアジヤや中国での生産に移行する以前の良品。それこそ時代遅れにならないのがこのスタイルのウリなわけですから、いまだによい買い物になること請け合い。また当分は入り浸るといたしましょう(ヒマなのか)。

って、こんな春先に完全冬物の重衣料買ってどうするんでしょうねえ~(ほんとうはうれしくて仕方がない)。画像3枚目は2009年のNY詣での折に通行人にムリヤリ頼んでマディソンのRL旗艦店のディスプレイの前で撮っていただいた著者近影(でもないか)。ううむ、なつかし~。いなかっぺ大将、まるだしご容赦!!


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