King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

オーイと呼べば

2011年11月07日 09時24分39秒 | 珈琲


どんな珈琲を今飲みたいですかと試飲に
いらしたお客様に訊ねます。

いつもどんな珈琲をと聞いた方がいいのか。

今どんな気分で珈琲を欲しているのか。

それよりも何かサプライズを求めているのか。

一期一会のファーストコンタクトではお互いの
顔を見合わせたときに、それは汲み取らないと
いけないのかもしれません。

そんなときにそんな間抜けな質問はないのです。

でも、一番今の気分に合った味、好きな珈琲の
好みのものをだしたいと思いつつ、買っていくのは
気に入った豆を注文していくと言うよりは、何か
に納得していくと言う行動のようです。

それはおいしい珈琲との出会いばかりでなく、
他に無い面白さであったり、発見であり、裏切り
であるはずです。

お客様はそれぞれの来店サイクルを持ち、飲む味
も季節感も飲んでいく目的も違えば、サービスで
味見をするときにはハウスブレンドを必ず出すと
いう当たり前の店が多くなります。

それはあまりにつまらない。

芸がなさ過ぎます。

となればお客様の顔を見てこんな珈琲はいかが
と提案できなければいけないと思います。

私がお客だとすれば、そのお店の最先端をしりたい
と思います。

お客を喜ばせようとしているのか、自分の珈琲世界
をひたすら進んでいるのか、提供しようとしている
質もそんな会話から解るものです。

お店側からすると同じような会話を繰り返すことに
倦んでしまい、なんでも省略して、挙句大事なもの
を見落としていると言うのも良く体験することです。

そんなこともあり、今どんな気分でどんな味の
ものを飲んでみたいと聞いてみます。

こんな私を救ってくれとはがりに珈琲の悩みを
滔々と述べる人もいれば、あいまいにぼかして
警戒心をにじませる人もいます。

色々な物を飲みたいんだというどうともとれる
返事をされることがあります。

これは侮れないと思ったのは一年前の事です。

自分の知識は出さず、相手の技量を推し量る
会話の妙をしる人生を重ねた人も香りのコメント
で、侮れない人であると気づかされたのです。

そんな事を重ねて、試飲の楽しみを提供し楽しんで
もらう幅も増やしてこれたと感じます。

試飲のポイントはただ納得ではなく、お互いに
楽しい時間でなくてはいけないと思います。
コメント
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